【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):九電工、ツガミ、パソナG
九電工 <日足> 「株探」多機能チャートより
九電工<1959>が急騰。29日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比24.3%増の1072億500万円、営業利益は同2.1倍の102億6300万円、最終利益は同82.4%増の77億5800万円となった。大幅な増収増益となり、評価されたようだ。手持ち工事量が過去最大規模に積み上がるなか、大型案件の工事が進捗し、工事利益率も向上した。
■ツガミ <6101> 1,701円 +226 円 (+15.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
ツガミ<6101>が後場に急伸し、年初来高値を更新した。30日午後1時、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比21.9%増の257億3100万円、最終利益は同2.1倍の27億500万円となった。最終利益の中間期計画に対する進捗率は77%に上った。大幅な増益でかつ、順調な進捗状況を好感した買いが集まったようだ。セグメント別では中国において売上収益が同48.7%増の235億5700万円、セグメント利益は同72.8%増の55億7200万円と大きく伸びた。韓国も増収増益となった。
■パソナグループ <2168> 2,350円 +255 円 (+12.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
パソナグループ<2168>が続急伸。29日の取引終了後に、関東財務局に提出された大量保有報告書で香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントによる同社株の保有割合が5.02%となり、新たに5%を超えたことが判明したことを受けて、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的はポートフォリオ投資及び重要提案行為としており、株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがあるという。なお、報告義務発生日は7月25日。
■Genky <9267> 3,400円 +345 円 (+11.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
Genky DrugStores<9267>が大幅高で6連騰。上場来高値を更新した。29日の取引終了後、24年6月期の連結決算発表にあわせ、25年6月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比10.7%増の70億円を見込む。前期に続いて過去最高益を更新する見通しを示したほか、7月度の既存店売上高は前年同月比4.8%増と堅調さを維持しており、評価されたようだ。25年6月期の売上高は前期比9.3%増の2020億円を見込む。今期は49店舗の新規出店を計画。既存店は改装などを通じ活性化を図るほか、顧客の節約志向にも対応していく。今期の年間配当は13円を計画。株式分割を考慮したベースで前期の年間配当は12円75銭となり、実質的な増配を見込む。24年6月期の売上高は前の期比9.3%増の1848億6000万円、最終利益は同32.7%増の63億2400万円だった。
■パルHD <2726> 1,925円 +182 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
パルグループホールディングス<2726>が後場に入りプラス圏に急浮上。正午ごろに発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高514億4100万円(前年同期比9.5%増)、営業利益63億600万円(同10.5%増)、純利益41億9800万円(同3.7%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。3コインズを中心に雑貨事業が同16.6%増と好調を維持したほか、衣料事業では、一部のカジュアルブランドでマイナスとなったもののタウン系ブランドで補完し、安定成長を維持した。また、EC売り上げも同15.2%増と好調だった。25年2月期通期業績予想は、売上高2035億円(前期比5.7%増)、営業利益201億2000万円(同8.1%増)、純利益129億4000万円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。
■トランコム <9058> 6,780円 +600 円 (+9.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
トランコム<9058>が大幅続伸。同社は29日取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比14.4%減の16億6300万円となったが、上半期計画の30億8000万円に対する進捗率が54%となっていることが買い安心感につながったようだ。売上高は同6.1%増の442億5100万円で着地した。セグメント別ではロジスティクスマネジメント事業が増収減益となったが、既存顧客の新規2拠点の立ち上げによる初期費用を計上したためで、コスト上昇などによる取引適正化に向けた料金改定、交渉及び現場運営における改善は進んでいるという。また、物流情報サービス事業は取引の適正化を進めたことなどから増収増益だった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ダイハツディーゼル <6023> 1,920円 +154 円 (+8.7%) 本日終値
ダイハツディーゼル<6023>が大幅続伸し年初来高値を更新。29日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を780億円から820億円(前期比0.3%増)へ、営業利益を45億円から60億円(同15.5%増)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが入った。円安が進んだことや、メンテナンス関連で想定以上の需要増加があったことが寄与する。
■北陸電気工事 <1930> 1,230円 +95 円 (+8.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は黒字浮上で着地」が好感された。
北陸電気工事 <1930> [東証P] が7月29日大引け後(15:00)に決算を発表。25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は5億5300万円の黒字(前年同期は8900万円の赤字)に浮上し、4-9月期(上期)計画の6億5000万円に対する進捗率は85.1%に達し、5年平均の34.1%も上回った。
⇒⇒北陸電気工事の詳しい業績推移表を見る
■四国化HD <4099> 2,261円 +168 円 (+8.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
四国化成ホールディングス<4099>が後場に上げ幅を拡大した。同社は30日正午、24年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・配当予想の修正を発表した。今期の売上高予想を40億円増額して680億円(前期比7.7%増)、最終利益予想を24億円増額して79億円(同0.6%増)に見直した。最終利益は減益予想から一転して過去最高益の更新を見込む。加えて、中間期配当を従来の予想から11円、期末配当予想も11円それぞれ増額したうえで、今期の年間配当予想を50円(前期比22円増配)に引き上げた。これらをポジティブ視した買いが株価を押し上げたようだ。想定為替レートを円安方向に見直した。化学品事業の計画が想定以上に進捗しているほか、為替差益や政策保有株式の売却に伴う投資有価証券売却益の発生が見込まれるため、影響を業績予想に反映した。また株主還元について、連結業績を基準に配当性向30%、総還元性向50%を目指すといったこれまでの方針に加え、株主資本配当率(DOE)3%を配当額の決定指標として新たに設定したと開示した。公平な利益還元の観点から株主優待制度は昨年12月末を基準日とする優待品の進呈をもって廃止し、配当や自己株式取得などによる利益還元に集約する。
■NECネッツエスアイ <1973> 2,699円 +189 円 (+7.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
NECネッツエスアイ<1973>が大幅続伸。この日昼ごろ、4~6月期連結決算を発表。売上高が前年同期比10.4%増の791億2700万円、営業利益が同2.1倍の23億8400万円となっており、これを好感した買いが入った。通信事業者向けインフラ分野は厳しさが継続したものの、官公庁向けや製造業を含む企業向けが増加。DX技術を活用した働き方改革や次世代ネットワーク・セキュリティー分野、道路・防災などの国内ICT施工領域を中心に伸びた。
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