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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):古河池、サンケン、ニデック

古河池 <日足> 「株探」多機能チャートより
■古河電池 <6937>  1,384円  +242 円 (+21.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 古河電池<6937>は急騰。23日の取引終了後、同社に対し投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ(東京都港区)と東京センチュリー<8439>の出資会社が株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は1株1400円で、完全子会社化を目指す。古河池の株価はTOB価格にサヤ寄せをする動きをみせた。アドバンテッジと東京センチュの傘下にあり、自動車・産業向け鉛電池の製造・販売などを手掛けるエナジーウィズと古河池との将来的な経営統合を視野に、事業の相乗効果を生み出していく。買付開始時期は2025年3月下旬を予定。買い付け予定数の下限は307万600株で、上限は設定しない。古河池の自己株式と同社の親会社である古河電気工業<5801>の保有分を除いた少数株式の保有分を対象にTOBを実施する。TOB成立後に古河池は上場廃止となる見通し。TOB後に古河池は古河電の保有分について自社株買いを行う予定で、更に一連の取引後に古河電は買収会社に対し再出資する。発表を受け、東京証券取引所は古河池を監理銘柄(確認中)に指定した。

■サンケン電気 <6707>  8,196円  +799 円 (+10.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 サンケン電気<6707>が続急伸し年初来高値を更新。この日の寄り前、米国連結子会社アレグロ・マイクロシステムズ<ALGM>の株式の一部を、アレグロによる自己株式取得を通じて売却すると発表しており、売却益による業績への影響を期待した買いが入ったようだ。売却株数及び売却価額は未定だが、アレグロの発行済み株数の約20%相当を売却する予定で、アレグロ社は連結範囲から除外され持ち分法適用関連会社となる。また、売却による資金の使途として、株主還元や中計期間における資金需要、財務体質の抜本的改善などを挙げている。なお、アレグロの持ち分法適用関連会社化及び特別利益計上による影響を精査するため、25年3月期の業績予想をいったん取り下げた。

■イーグル工業 <6486>  2,071円  +201 円 (+10.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 イーグル工業<6486>が続急伸し、18年2月以来約6年5カ月ぶりの高値となっている。23日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を82億円から95億円(前期比17.2%増)へ、純利益を71億円から80億円(同6.8%増)へ上方修正し、あわせて年間配当予想を中間・期末各40円の年80円から中間・期末各45円の年90円(前期80円)にすると発表したことが好感された。半導体業界向け事業の回復が遅れる見通しから、売上高は1700億円から1690億円(同1.2%増)へ下方修正したが、欧州の自動車・建設機械業界向け事業が計画を上回る見通しであることに加えて、第1四半期において為替差益を計上することも寄与する。

■イオン九州 <2653>  2,924円  +187 円 (+6.8%)  本日終値
 23日に発表した「株主優待制度を変更」が買い材料。
 株主優待制度を年1回→2回に変更。新制度では、8月末と2月末時点で100株以上保有する株主に対し5000円~2万5000円相当の買い物優待券をそれぞれ贈呈する。ネットポイント、イオンギフトカードの選択制は廃止する。24年8月末より贈呈。

■ニデック <6594>  7,200円  +413 円 (+6.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 ニデック<6594>が大幅高で5日ぶりに反発。23日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆4000億円から2兆5000億円(前期比6.5%増)へ、営業利益を2300億円から2400億円(同47.6%増)へ、純利益を1650億円から1850億円(同48.1%増)へ上方修正したほか、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。精密小型モータ事業でHDD用モータの需要が回復傾向にあることや、AIサーバ向け水冷システムの需要が急拡大していることに加えて、車載事業でニデックPSAイーモーターズの連結子会社化に伴い段階取得に係る差益を計上したことなどが要因という。また、家電・商業・産業用事業でデータセンターに必要不可欠な発電機などの需要が急拡大しているほか、グリーンイノベーション関連需要の拡大に伴いバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の大幅成長が見込まれていることも寄与する。更に、為替レートが米ドル、ユーロともに想定以上の円安水準で推移したことも、売上高・利益を押し上げる。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高6481億6600万円(前年同期比14.8%増)、営業利益が602億5900万円(同0.1%増)、純利益1630億7600万円(同12.8%減)だった。

■UNEXT <9418>  4,595円  +255 円 (+5.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 U-NEXT HOLDINGS<9418>が続伸。同社は23日取引終了後、8月に開幕する2024~25シーズンから30~31シーズンまでの7年間、イングランドのプロサッカー1部リーグ(プレミアリーグ)及び長い歴史を誇るカップ戦「エミレーツFAカップ」の国内独占配信権を取得したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社はプレミアリーグ配信権取得を機に、コンテンツ配信サービス「U-NEXT」でサッカーコンテンツに特化した新プラン「U-NEXTサッカーパック」を8月9日から提供する予定。これにより、ARPU(ユーザー1人あたりの売り上げ)の向上及びユーザー基盤の拡大を図るとしている。

■タムロン <7740>  4,355円  +180 円 (+4.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 タムロン<7740>が大幅続伸。23日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績について、売上高が従来予想の410億円から448億円(前年同期比36.8%増)へ、営業利益が84億円から108億円(同66.7%増)へ、純利益が63億円から80億円(同50.1%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。写真関連事業で、前年来の新製品投入効果やレンズ交換式カメラ市場及び交換レンズ市場の堅調さから自社ブランド及びOEMともに計画を上回ったほか、監視&FA関連事業が注力分野のFA/マシンビジョン用レンズやカメラモジュールが計画を上回って推移したことが要因。また、モビリティ&ヘルスケア、その他事業も高成長を続ける主力の車載用レンズが引き続き好調に推移したことも寄与したという。これらに加えて、為替の円安影響があったことや原価低減推進効果なども利益押し上げに貢献した。

■フューチャー <4722>  1,679円  +69 円 (+4.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 フューチャー<4722>が続伸。23日の取引終了後、24年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比16.3%増の329億5400万円、最終利益は同12.6%増の48億6400万円となった。直近3カ月間となる4~6月期の最終利益は25.7%増と高い伸びを示しており、業績のモメンタム加速を好感した買いが入ったようだ。銀行サービスの基盤となる次世代バンキングシステムについて1行目の銀行での導入が完了した。ITコンサルティング&サービス事業では、メディア向けCMS(コンテンツ管理システム)や、アパレル向け基幹プラットフォームシステムの導入プロジェクトも順調に進捗した。

■Genky <9267>  2,918円  +110 円 (+3.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 Genky DrugStores<9267>が大幅続伸。23日の取引終了後、集計中の24年6月期連結業績について、売上高が従来予想の1830億円から1848億6000万円(前の期比9.3%増)へ、営業利益が83億円から90億1500万円(同34.4%増)へ、純利益が58億円から63億2400万円(同32.7%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。さまざまな物価が上昇するなか、エブリデイ・ロープライスが強く支持され、売上高が予想を上回った。また、高騰を続けていた電気料金がやや落ち着きを見せたこと、並びにセルフレジの導入やローコストオペレーションの徹底により人件費を適切にコントロールできたことも寄与した。

■サイゼリヤ <7581>  6,300円  +220 円 (+3.6%)  本日終値
 サイゼリヤ<7581>が大幅高で一気に6400円台まで水準を切り上げ、今月19日につけた年初来高値6240円を更新、新値街道に復帰している。外食業界では原料価格高騰などに伴い物価上昇圧力がかかっているが、同社は国内で価格を据え置き消費者ニーズを捉えており、24年8月期第3四半期(23年9月~24年5月)は本業のもうけを示す営業利益が前年同期比2.8倍の100億6500万円と大幅な伸びを達成している。足もとの円高進行で半導体などの輸出主力株が手掛けにくいなか、内需系の好業績株への資金シフトが顕在化しており、「同社をはじめ外食産業はコロナ禍前の水準を上回る業績で見直しムードが強い」(中堅証券ストラテジスト)という。また、「(同社株は)国内証券系調査機関の評価が軒並み高い点もポイント。直近(23日付)では野村証券が同社の投資判断を『Buy』とし、目標株価を7400円から7700円に引き上げたことも好感されているようだ」(同)としている。

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