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【市況】株価指数先物【寄り前】 「確トラ」の流れ強まり、ポジションを傾けにくい


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 39590 -450 (-1.12%)
TOPIX先物 2841.5 -18.5 (-0.64%)
シカゴ日経平均先物 39660 -380
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。マイクロソフト<MSFT>の基本ソフト(OS)で発生したシステム障害により、主力株を中心にリスク資産を圧縮する動きがみられた。また、2024年4-6月期の売上高が予想に届かなかったトラベラーズ<TRV>が7%を超える急落となり、NYダウを押し下げた。前日夕に決算を発表したネットフリックス<NFLX>が下落したほか、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株も売られ、ナスダック指数は3日続落。S&P500業種別指数はヘルスケア機器・サービス、消費者サービス、運輸が上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、保険が下落した。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比380円安の3万9660円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比270円安の3万9770円で始まり、直後に付けた3万9690円を安値に買い戻され、4万0030円と日中終値近辺まで下落幅を縮めた。ただし、米国市場の取引開始後に再びショートが優勢となり、3万9570円まで売られる場面もみられた。売り一巡後は終盤にかけて3万9590円~3万9740円辺りのレンジで推移し、3万9590円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り優勢で始まりそうだ。ただし、クラウドストライク・ホールディングス<CRWD>のセキュリティソフトが原因とみられるシステム障害についてマイクロソフトは、影響は一部で続いているもののサービスは回復したと発表。しばらくは影響を見極めたいとして積極的にポジションを積み増す動きは手控えられそうだが、朝方はショートカバーが入りやすいだろう。

 日経225先物はナイトセッションで明確に25日移動平均線(4万0040円)を割り込んできた。ショートカバーが意識されるが、同線が上値抵抗線として機能するようだと、戻り待ち狙いのショートを誘う形になりそうだ。4万円処での上値の重さから、ナイトセッションの終値水準でのレンジ推移が続くようだと、75日線が位置する3万9090円辺りが射程に入ってくる可能性もある。そのため、オプション権利行使価格の3万9000円から4万円のレンジを想定する。

 また、バイデン米大統領は大統領選からの撤退を表明し、後継候補としてカマラ・ハリス副大統領を支持した。「もしトラ」「ほぼトラ」から「確トラ」への流れが強まるなか、トランプ前大統領の今後の発言に大きく振られる相場展開が見込まれ、ポジションを傾けにくくさせよう。そのほか、日米企業の決算発表の本格化に伴い、決算内容を見極めたいとの模様眺めムードも次第に強まりそうだ。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.00倍と横ばいだった。18日に一時13.93まで低下し、7月2日に付けた直近安値の13.94倍を下回っていたこともあり、NTショートでのスプレッド狙いも一巡感が意識されやすいタイミングだった。ボトム水準からの反転が意識されそうだが、トランプトレードとなると、再生可能エネルギー普及からの政策転換により石油などの資源株への物色が意識されやすいほか、三菱重工業 <7011> [東証P]などの防衛関連株などが注目される。相対的にTOPIX型優位の展開が見込まれるものの、物色の方向性を見極めることになりそうだ。

 なお、19日のVIX指数は16.52(前日は15.93)に上昇した。一時10.62まで急低下した後に切り返すなど荒い値動きだった。方向性は見極めづらいが、4月15日の戻り高値19.23辺りが目先は意識され、投資家心理を神経質にさせそうである。

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