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【材料】アップル、アイフォーンの出荷台数が4-6月期に増加に転じる インドでの売上高も過去最高に=米国株個別

(NY時間09:50)(日本時間22:50)
アップル<AAPL> 234.01(+3.47 +1.51%)

 アップル<AAPL>が上昇。市場調査会社IDCによると、同社が出荷したアイフォーンの台数は4-6月期に増加に転じた。IDCによると、世界のスマホ出荷台数は6.5%増加。世界最大のスマホ市場である中国で6月18日のショッピングイベント前後に実施した積極的値引きが奏功した。中国当局のデータでも、アイフォーンの出荷台数が3月以降回復しつつあることが示されている。

 IDCによれば、アップルの4-6月期のアイフォーンの出荷台数は前年比1.5%増の4520万台。エンドユーザーへの販売台数に関するカウンターポイントの数字は1%減となった。ただ、市場シェアは低下が示されている。

 IDCはアップルの改善について、「値引きやプロモーションもさることながら、同社が世界開発者会議(WWDC)でついに人工知能(AI)戦略を発表し、顧客の信頼感が再び高まった面もある」と分析した。

 アップルはまた、インドでの同社製品の売上高が3月までの1年間で約33%増のほぼ80億ドルと過去最高に達したと伝わっている。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。同社はインドでの製品組み立てを増やしているほか、2カ所の旗艦店を運営。インド市場での急拡大が示されている。

 前年の同社製品のインドでの年間売上高は60億ドルだった。高価格のアイフォーンがその売上高の半分以上を占めたという。

 この売り上げ拡大は、世界で最も人口の多いインドでユーザーを獲得しようとする同社の取り組みが着実に前進していることを示している。インドの景気拡大に伴い、同国の消費者の購買力は徐々に増している。

 アップルは生産拠点および収入源を多様化しようと、インドに目を付ける。市場としては中国が大きいが、貿易を巡る米中間の緊張に伴いリスクが高まりつつある。同社は決算報告でインドの売上高を公表していないが、同国での年間売上高を現地当局に報告することが義務付けられている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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