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【材料】ゴールドマンが決算受け上昇 トレーディング部門は収益拡大もM&A部門はJPモルガンを下回る=米国株個別

 ゴールドマン<GS>が上昇。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、トレーディング部門の収益を拡大させた。債券・為替・商品(FICC)も株式も予想を上回った。キャピタル・マーケット事業が回復したことも寄与した。

 ただ、業界をリードしてきたM&A部門はJPモルガン<JPM>よりも仲介手数料が少なかった。M&Aアドバイザリー部門の収入は6.88億ドル。これはJPモルガンが先週発表した7.85億ドルを下回っている。多くの企業が合併を探し求めているにもかかわらず、大統領選が近づいているため、近年見られたようなM&A事業の成長ペースへの回帰はさらに遅れる可能性がある。

 同銀は消費者金融事業への進出を断念した後、強力な投資銀行と成長中の資産運用事業をアピールしようとしている。この事業は同銀にとって特に重要。

 第2四半期の純利益は、不動産投資での損失と、業界全体の取引減速の渦中にあった消費者金融部門に悩まされていた1年前の約3倍となった。純利益は30.4億ドルで、経常収益は127億ドルだった。

(4-6月・第2四半期)
・1株利益:8.62ドル(予想:8.34ドル)
・経常収益(調整後):127.3億ドル(予想:123.9億ドル)
   グローバルバンキング:81.8億ドル(予想:79.5億ドル)
    FICC:31.8億ドル(予想:30.2億ドル)
    株式:31.7億ドル(予想:30.8億ドル)
    投資銀行:17.3億ドル(予想:18.2億ドル) 
    M&Aアドバイザリー:6.88億ドル(予想:7.78億ドル)
   純受取利息(NII):22.4億ドル(予想:14.7億ドル)
・貸倒引当金:2.82億ドル(予想:4.68億ドル)
・運用資産:2.93兆ドル(予想:2.91兆ドル)
・融資:1840億ドル(予想:2396億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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