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【市況】米国株式市場見通し:決算発表が本格化するなか、中小型株物色強まるか注目

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 

来週の米国株は、循環物色の地合いが強まりNYダウ、ナスダック、&P500の主要3指数の上値は重くなりそうだ。ここまでの米国株のけん引役だったエヌビディアの上値が重くなりつつある一方、中小型株の伸びが加速している。中小型株で構成するラッセル2000は、12日に前日比1.1%高で年初来高値を更新した。ナスダックが前日比1.95%下落した11日には、ラッセル2000は前日比3.57%高と際立った上昇率を示した。


金利低下は財務面が比較的弱い中小型株にとって資金調達のハードルが低下し、メリットが大きいとの見方が強まったようだ。このラッセル2000の強い動きが12日の東京市場でのグロース株の刺激材料となった。引き続き中小型株物色が強まれば、過熱感などが指摘されていた大型ハイテク銘柄の受け皿ともなろう。循環物色によって、主要3指数の上値は重くなる可能性はあるが、中小型株物色が活発となれば、投資家のマインドは最低限維持できると考える。


一方、今週から銀行株の決算が発表されるなど決算発表が徐々に本格化を迎えることで個別物色も強まろう。先陣を切ったJPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴ、シティ・グループなど大手銀行株はさえない決算内容だったことで売りに押された。来週は、ゴールドマン、アメリカン・エキスプレス、ジョンソン・アンド・ジョンソン、トラベラーズ、ユナイテッドヘルスと5社のNYダウ構成銘柄の決算が発表される。NYダウは個別要因で上下に振らされる可能性はあるので方向性は読みにくいだろう。


経済指標では、15日に7月NY連銀製造業景気指数、16日に6月小売売上高、輸出物価指数、17日に6月住宅着工件数、鉱工業生産指数、週次原油在庫、18日に週次新規失業保険申請件数、7月フィラデルフィア連銀景況指数などが予定されている。


主要企業決算は、15日にブラックロック、ゴールドマン・サックス、16日にユナイテッドヘルス・グループ、バンク・オブ・アメリカ、ステート・ストリート、モルガン・スタンレー、チャールズ・シュワブ、17日にジョンソン・エンド・ジョンソン、アルコア、18日にノバルティス、ネットフリックス、19日にアメリカン・エキスプレス、オートネーション、ハリバートン、トラベラーズ・カンパニーズなどが予定されている。

《FA》

 提供:フィスコ

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