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【市況】12日の株式相場見通し=大幅反落、急激な円高受けリスク回避の流れに

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 12日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に売りが広がり、日経平均株価は大幅反落を余儀なくされそうだ。外国為替市場で急激な円高が進行しており、これがハイテクセクターを中心に利益確定売りを誘発することが予想される。前日の欧州株市場はドイツやフランスを筆頭に全面高商状となり、ここまでは世界同時株高の流れが続いたが、米国株市場ではハイテク株に利食い圧力が顕在化した。日本時間昨晩に発表された6月の米消費者物価指数(CPI)の内容が総合指数、コア指数ともに市場コンセンサスを下回る内容だった。これを受けてFRBによる9月利下げの可能性が高まったとの見方が広がり、景気敏感株の一角に投資資金が誘導され、NYダウは小幅ながら続伸。しかし、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は利食い急ぎで2%近い下落となり、8日ぶりに大幅反落となった。機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数も反落した。また、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.5%安とナスダック指数を大きく上回る下落率となっている。外国為替市場では米CPI発表直後に仕掛け的なドル売り・円買いで急激な円高を誘発。政府・日銀による為替介入観測も浮上するなか、一時1ドル=157円台まで一気に4円前後の円高に振れる場面があった。これを受けて東京株式市場では半導体関連などをはじめリスク回避目的の売りが噴出し、日経平均やTOPIXなど全体指数を押し下げる展開が想定される。日経平均は4万2000円台を大きく下回る公算が大きい。

 11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比32ドル39セント高の3万9753ドル75セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同364.041ポイント安の1万8283.407だった。

 日程面では、きょうは株価指数オプション7月物の特別清算指数算出日(オプションSQ算出日)にあたる。また、3カ月物国庫短期証券の入札、5月の鉱工業生産指数(確報値)など。海外では6月の中国貿易統計、4~6月期シンガポールGDP、6月の米生産者物価指数(PPI)、7月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)など。

出所:MINKABU PRESS

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