市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

SHIFT <日足> 「株探」多機能チャートより

■SHIFT <3697>  11,255円 (-4,000円、-26.2%) ストップ安

 東証プライムの下落率トップ。SHIFT <3697> [東証P]がストップ安。10日取引終了後に発表した23年9月-24年5月期連結決算は売上高が前年同期比28.1%増の811億4300万円、純利益が同17.2%減の32億9500万円だった。通期で増益を見込んでいるだけに失望売りを招いたようだ。主力のソフトウェアテスト関連サービスは好調。一方、システム開発などを手掛けるソフトウェア開発関連サービスで、順調な採用に対して相対的に案件獲得が遅延し、稼働率が低下したことが全体の利益に響いた。また、積極的なM&Aの推進に伴うアドバイザリー費用などの一過性コストも重荷となった。

■ベルク <9974>  6,360円 (-980円、-13.4%)

 東証プライムの下落率2位。ベルク <9974> [東証P]が続急落。10日取引終了後に発表した3-5月期連結決算は売上高が前年同期比12.7%増の934億5600万円、営業利益が同11.3%減の37億3100万円だった。通期で増収増益を見込んでいることから、第1四半期時点での減益が嫌気され売られたようだ。売上高については徹底的な価格強化が顧客の支持を得て堅調に推移。一方、利益面では商品調達価格や賃金の上昇に伴うコスト増が響いた。

■ダイドー <3205>  1,023円 (-104円、-9.2%)

 ダイドーリミテッド <3205> [東証S]が急反落。10日の取引終了後、6月の株主総会での承認を経て就任した中山俊彦取締役が、7月9日付で辞任したと発表した。中山氏はアクティビスト(物言う株主)とされるストラテジックキャピタルが今回の株主総会において取締役選任を提案した候補者の1人。選任の承認から、わずかの期間での辞任となったことを受け、アクティビストからの働きかけによる企業価値の向上シナリオに不透明感が高まったと受け止められ、売りを促す要因となったようだ。本人から一身上の都合による辞任の申し出を受けたという。

■吉野家HD <9861>  2,854円 (-270円、-8.6%)

 東証プライムの下落率3位。吉野家ホールディングス <9861> [東証P]が3日ぶり急反落。10日取引終了後に発表した3-5月期連結決算は売上高が前年同期比7.4%増の475億4200万円、営業利益が同38.6%減の8億8000万円だった。減益を嫌気した売りが出た。商品や販売施策が奏功したことで売上高は増加、一方、賃上げなど人件費を中心としたコスト上昇により利益は押し下げられた。通期の増収減益見通しに変更はない。

■ベル24HD <6183>  1,491円 (-59円、-3.8%)

 東証プライムの下落率9位。ベルシステム24ホールディングス <6183> [東証P]が続落。10日の取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算は、売上収益が前年同期比6.5%減の368億1600万円、最終利益が同42.7%減の16億8700万円となった。大幅な最終減益となったことを嫌気した売りが優勢となった。コールセンター関連事業において、新型コロナウイルス感染症に関連する国策業務が大幅に縮小した。業種別では金融・保険業向けの売り上げが増加した一方、サービス業や運輸・通信業向けは減少した。

■コメダ <3543>  2,588円 (-81円、-3.0%)

 コメダホールディングス <3543> [東証P]が大幅安で4日続落。10日取引終了後に3-5月期連結決算を発表。売上高が前年同期比5.7%増の110億5000万円だった一方、営業利益が同6.4%減の21億1100万円で着地しており、これが嫌気された。店頭メニュー価格の値上げなど各種取り組みが奏功し増収を確保。ただ、FC加盟店向けの卸売価格を据え置いたことが響き、利益は減少した。通期の増収増益見通しは据え置いた。

■SBI <8473>  4,083円 (-104円、-2.5%)

 SBIホールディングス <8473> [東証P]が反落。10日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、1000億円を調達すると発表。株式の転換に伴う潜在的な1株利益の希薄化リスクを意識した売りが株価の重荷となった。償還期限は2031年7月25日で利率はゼロ%。発行価格は額面金額の102.5%とする。払込日はロンドン時間24年7月26日。調達資金は金融サービス事業強化のための投資資金や、社債及び借入金の返済資金として充当する予定。

■サイゼリヤ <7581>  5,620円 (-130円、-2.3%)

 サイゼリヤ <7581> [東証P]が反落。同社は10日の取引終了後、株主優待制度の廃止を発表。個人投資家の売りを促す要因となったようだ。2023年8月31日を基準日とする株主優待をもって制度を廃止する。今年8月31日を基準日とする株主優待は実施しない。株主への公平な利益還元の観点から協議をした結果、配当による利益還元に集約することが適切と判断した。一方、24年8月期の年間配当予想は7円増額し25円(前期比7円増配)に見直した。同時に開示した24年8月期第3四半期累計(23年9月-24年5月)の連結決算は、売上高が前年同期比23.6%増の1632億7000万円、経常利益は同2.7倍の105億7100万円となった。原材料高の影響を受けたものの、国内では既存店の客数・客単価が増加傾向となった。新規出店を継続的に進めるアジア地域は大幅な増収増益となった。

■アレンザHD <3546>  1,111円 (-12円、-1.1%)

 アレンザホールディングス <3546> [東証P]が下落。10日の取引終了後、25年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。営業収益は前年同期比2.3%増の393億6500万円、経常利益は同43.8%減の9億600万円となった。経常利益の中間期計画に対する進捗率は29%台にとどまっており、ネガティブ視されたようだ。ホームセンター事業では、ダイユーエイトにおいて改装の一時費用や人件費、キャッシュレス決済手数料などが増加した。タイムでは園芸など主力部門が低迷。ホームセンターバローでは水道光熱費や改装コストの増加が響いた。ペット事業のアミーゴでは生体販売が減少したほか、人件費などの負担が増えた。

※11日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均