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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エンプラス、アドテスト、住友ファーマ

エンプラス <日足> 「株探」多機能チャートより
■エンプラス <6961>  9,150円  +1,500 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 エンプラス<6961>が続急伸しストップ高の9150円に買われた。7月31日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を410億円から415億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を62億円から66億円(同42.1%増)へ上方修正したことが好感された。セミコンダクター事業で半導体需要の調整が長引いているものの、第1四半期において他のセグメントは好調に推移していることに加えて、円安の影響を反映させたという。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高106億100万円(前年同期比9.1%増)、営業利益21億5300万円(同52.5%増)だった。

■アドバンテスト <6857>  6,863円  +834 円 (+13.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 アドバンテスト<6857>は続急伸。7月31日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を5250億円から6000億円(前期比23.3%増)へ、営業利益を900億円から1380億円(同69.1%増)へ上方修正すると発表。これを好感した買いを集めている。生成AIに向けた半導体需要の高まりに連動して、関連する半導体試験装置需要の顕著な増加が見込まれるため。あわせて、これまで未定としていた中間配当予想を19円(株式分割考慮ベースの前期中間16円25銭)とした。同時に発表した4~6月期決算は売上高が1387億2500万円(前年同期比37.0%増)、営業利益が313億2500万円(同2.2倍)だった。

■住友ファーマ <4506>  473円  +55 円 (+13.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 住友ファーマ<4506>が大幅反発した。7月31日の取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上収益が前年同期比19.8%増の906億7500万円、最終損益が159億3700万円の黒字(前年同期は388億6500万円の赤字)となった。通期の最終損益見通しを160億円の赤字としていた同社だが、第1四半期が最終黒字となったことを材料視した買いが入ったようだ。第1四半期では海外子会社が保有する外貨建て負債の評価に関連して、為替差益215億2800万円を金融収益に計上した。同社は事業構造改革に向けた約700人の早期退職者の募集についても発表している。

■サン電子 <6736>  5,420円  +615 円 (+12.8%)  本日終値
 サン電子<6736>は急反発し年初来高値を更新。7月31日の取引終了後、米投資会社のヘバラ・ホールドコ・ツー(デラウエア州)が実施中のTOBに関して、TOB価格を1株4750円から5500円に引き上げるとともに、買い付け期間を8月15日まで(従来8月5日まで)に延長すると発表しており、買い材料視された。

■住信SBIネット銀行 <7163>  3,235円  +351 円 (+12.2%)  本日終値
 住信SBIネット銀行<7163>が急伸。りそなホールディングス<8308>や楽天銀行<5838>が大幅高となり、ゆうちょ銀行<7182>が続騰している。日銀は31日、政策金利をこれまでの0~0.1%程度から0.25%程度に引き上げることを決定した。金融政策決定会合後の記者会見で植田和男総裁は、経済や物価の情勢が見通し通りとなれば、引き続き政策金利を引き上げるとの考えを示した。利上げサイクル入りへの思惑が広がるなか、銀行株に対しては純利益が一段と上振れする可能性があるとの見方から物色されたようだ。

■日本化薬 <4272>  1,410.5円  +145.5 円 (+11.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 日本化薬<4272>が続伸し、年初来高値を更新した。同社は7月31日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の125億円から181億円(前期比2.5倍)に引き上げた。売上高予想も2100億円から2208億円(同9.4%増)に上方修正。半導体市況や自動車市場が堅調に推移する見込みであることが主な要因だとしている。

■東映アニメーション <4816>  2,598円  +259 円 (+11.1%)  本日終値
 東映アニメーション<4816>が大幅に4日続伸。7月31日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比16.0%増の230億5900万円、経常利益は同82.5%増の71億8700万円、最終利益は同70.0%増の53億600万円となった。大幅増益で着地したことを好感した買いが集まっている。「スラムダンク」や「ゲゲゲの鬼太郎」の国内配信権の販売が好調だった。「ワンピース」の海外配信権の販売や「ドラゴンボール」シリーズなどの版権事業が伸び、円安も業績を押し上げた。

■TOTO <5332>  4,525円  +396 円 (+9.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 TOTO<5332>が続急伸し年初来高値を更新。7月31日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、売上高1645億1300万円(前年同期比5.0%増)、営業利益98億円(同2.4倍)、純利益87億3900万円(同52.7%増)と大幅増益となったことが好感された。日本住設事業は住宅着工減少の影響があった一方、リモデル提案の強化や価格改定の効果が寄与した。一方、海外住設事業は市況低迷影響の継続により中国事業は苦戦したが、ウォシュレットの拡販により米州や台湾が伸長した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高7500億円(前期比6.8%増)、営業利益480億円(同12.2%増)、純利益375億円(同0.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■システナ <2317>  370円  +30 円 (+8.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 システナ<2317>が大幅反発し年初来高値を更新。7月31日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を85億円~105億円から100億円~120億円(前期比3.0%~23.6%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は850億円~1000億円(同10.5%~30.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、成長事業へ経営資源をシフトしたことにより契約単価が上昇したことに加えて、高付加価値案件の受注が増加し、ほぼすべての事業で利益率が向上したことが要因としている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高197億4600万円(前年同期比5.4%増)、営業利益26億4300万円(同38.4%増)だった。

■湖北工業 <6524>  2,868円  +203 円 (+7.6%)  本日終値
 湖北工業<6524>が全般悪地合いに抗し、マドを開けて買われる人気となった。10%超の上昇で一気に2900円台まで上値を伸ばした。同社はアルミ電解コンデンサーのリード端子で高付加価値品を中心に圧倒的な世界トップシェアを誇るほか、海底ケーブル向け光部品でもニッチトップの位置付けにある。7月31日取引終了後、24年12月期上期(24年1~6月)の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の14億2700万円から17億8800万円(前年同期比6%増)に増額、2ケタ減益予想から一転して増益見通しに変わった。これがポジティブ視されたほか、同日に光アクセスシステムの分岐数拡大や低消費電力化へ向けて、「単結晶状PLZT薄膜」を活用した超高速光変調器を開発したことも併せて発表、株価の押し上げ材料となっている。

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