日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
9日の東京株式市場は売り買い交錯のなかも日経平均株価は頑強な値動きで反発する公算が大きく、前日終値近辺で強調展開が見込まれる。前日の欧州株市場では政局不安定なフランスで主要株価指数が下値を模索したほか、各国の株価が総じて軟調に推移した。一方、米国株市場ではNYダウが小幅反落となったものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が連日の最高値更新、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数も最高値更新を続けた。今週9~10日の日程で上下両院で行われるパウエルFRB議長の議会証言や、11日に発表予定の6月の米消費者物価指数(CPI)を前に様子見ムードが漂うものの、前週末に開示された6月の米雇用統計を受けて賃金インフレに対する懸念は後退しており、FRBによる早期利下げへの期待は依然として根強いものがある。この日はエヌビディア<
NVDA>などをはじめ半導体セクターへの買いが目立ち、全体相場の押し上げに寄与した。東京市場では前日に日経平均株価が後場に軟化し安値引けとなったが、下落率はわずか0.3%にとどまっており、押し目買い需要の強さを反映した。引き続き短期間の上昇の反動に対する警戒感は残るが、米半導体株高を受けきょうも強含みで推移し、展開次第では4万1000円台乗せを視界に入れる場面もありそうだ。
8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比31ドル08セント安の3万9344ドル79セントと反落。ナスダック総合株価指数は同50.979ポイント高の1万8403.738だった。
日程面では、きょうは6月のマネーストック、5月の特定サービス産業動態統計、6月の工作機械受注額(速報値)など。海外ではFRBのバー副議長やFRBのボウマン理事が講演を行う予定。
出所:
MINKABU PRESS