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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):川崎汽、三菱UFJ、ゼンショHD

川崎汽 <日足> 「株探」多機能チャートより
■川崎汽船 <9107>  2,714円  +214 円 (+8.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 川崎汽船<9107>が連日大幅高に買われ、分割修正後株価で約4カ月ぶりに年初来高値を更新した。このほか、日本郵船<9101>や商船三井<9104>なども上値指向を鮮明とし、海運株への資金還流が目立ってきた。全般はバリュー株見直しの動きが顕在化、低PBR株の宝庫である海運セクターにも投資マネーが食指を動かしている。コンテナ船運賃市況が足もとで急速に上昇傾向をみせているほか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も6月27日に2000の大台を回復し、なお上昇基調を維持し前日時点で早くも2100に乗せてきた。これが海運大手に強力な追い風となっている。また、足もとで進む円安も、運賃ドル建て決済の海運各社には収益押し上げ要因としてポジティブ材料視される。

■天馬 <7958>  2,916円  +139 円 (+5.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 天馬<7958>が大幅続伸。1日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツの保有割合が15.02%から16.52%に上昇したことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は長期的保有で、また重要提案行為などを行う可能性があるとしている。なお、報告義務発生日は6月24日。

■松屋フーズ <9887>  6,160円  +240 円 (+4.1%)  本日終値
 松屋フーズホールディングス<9887>が3営業日ぶりに反発。同社は1日、6月度の月次報告(速報)を公表。既存店売上高は前年同月比20.3%増となり、伸び率が前月の17.3%増から拡大していることが好感されたようだ。既存店の客数は同12.3%増、客単価は同7.1%増と堅調に推移。なお、全店ベースの売上高は同25.2%増だった。

■TDCソフト <4687>  1,255円  +45 円 (+3.7%)  本日終値
 TDCソフト<4687>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、エンタープライズ向けクラウドデータ管理のリーディングカンパニーである米インフォマティカ<INFA>の日本法人であるインフォマティカ・ジャパンと、AI搭載クラウドデータマネジメントプラットフォーム「Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」の認定再販ゴールドパートナー契約を締結したと発表しており、好材料視された。データ連携やデータガバナンスの課題に対し、インフォマティカ及び各種クラウドサービスを活用してさまざまな課題を解決し、データドリブン経営の実現を支援するとしている。

■三菱UFJ <8306>  1,811円  +62 円 (+3.5%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がそろって高く、銀行株が上値指向を強めている。11月の米大統領選に向け、米国時間6月27日に開かれたテレビ討論会では、バイデン大統領の高齢不安を一段と高める方向に作用し、トランプ前大統領が優勢となったとの受け止めが広がっている。トランプ氏が大統領に就任した際には、対中関税の大幅な引き上げによるインフレ高進と、拡張的な財政政策に伴う財政悪化のリスクが高まるとの見方から、足もとで米長期金利には上昇圧力が掛かっている。更に、日米金利差が拡大するとの思惑からドル円相場は一時1ドル=161円台後半までドル高・円安が進行。円安に歯止めを掛けるために日銀が追加利上げに踏み切るとの観測も広げる形となっている。内外金利の上昇期待が高まるなかで、事業環境の好転を見込んだ買いが銀行株に入っている。ゆうちょ銀行<7182>や北洋銀行<8524>、千葉興業銀行<8337>も堅調に推移した。

■ゼンショHD <7550>  6,269円  +204 円 (+3.4%)  本日終値
 ゼンショーホールディングス<7550>が反発。同社は1日、6月度の「すき家」月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高が前年同月比9.7%増(前月は7.9%増)となったことが買い手掛かりとなったようだ。既存店の客数が同2.8%増(前月は2.2%増)となったほか、客単価も同6.7%増(同5.6%増)と堅調だった。なお、全店ベースの売上高は同10.2%増(同8.9%増)となっている。

■チヨダ <8185>  959円  +23 円 (+2.5%)  本日終値
 チヨダ<8185>が続伸。1日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比16.4%増と2ケタ増となり、6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて土日の回数が1日ずつ多かった影響が約6%あったほか、梅雨入りが遅かったため客数が同6.7%増と今期に入って初めて前年を上回ったことが寄与した。商品別では、レインシューズは伸び悩んだものの、プライベートブランド「セダークレスト」の透湿防水機能を備えたユーティリティスニーカーや、父の日にあわせてテレビCMを実施した、手を使わずに立ったまま履けるスパットシューズなどが好調だった。なお、全店売上高は同12.3%増だった。

■大栄環境 <9336>  2,799円  +67 円 (+2.5%)  本日終値
 大栄環境<9336>が続伸。1日の取引終了後、千葉県浦安市で一般廃棄物の収集運搬・再資源化事業及び産業廃棄物の収集運搬を行う浦安清運(千葉県浦安市)とアイア(同)の全株式を取得し子会社化したと発表しており、好材料視された。両社の子会社化により、関東エリアを拠点として事業を行う子会社共同土木及び栄和リサイクルと一体となった運営を行い、同エリアにおけるシェア拡大や自治体との取引拡大を図るのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件による25年3月期業績への影響は軽微としている。

■三井海洋開発 <6269>  2,901円  +67 円 (+2.4%)  本日終値
 三井海洋開発<6269>が5営業日ぶりに反発。同社は1日取引終了後、Terra Drone(テラドローン、東京都渋谷区)と海洋プラットフォーム向け検査ドローンの共同研究開発契約を結んだと発表。これが材料視されたようだ。両社は、将来的に原油貯蔵タンク内での検査作業を完全にドローンに代替することを目指し、現場からのフィードバックをもとにした改善点の洗い出しなど、技術的な議論を重ね、海洋プラットフォーム特有の過酷な環境に対応したドローン検査技術を業界に先駆けて開発するとしている。

■カプコン <9697>  3,098円  +66 円 (+2.2%)  本日終値
 カプコン<9697>が4日ぶりに反発。1日の取引終了後、3DCG制作を手掛ける台湾のミニマム・スタジオ(台北市)の発行済み株数の3分の2を取得し、子会社化したと発表したことが好感された。ミニマム・スタジオ社はコンシューマーゲーム開発におけるアニメーション制作を得意とし、「バイオハザード4」「ドラゴンズドグマ2」などでも制作実績のあるスタジオ。今回の子会社化は、カプコンの長期経営目標である年間販売本数1億本達成に向けた開発力・技術力の持続的強化を図るためとしている。なお、25年3月期業績への影響は軽微としている。

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