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【市況】アジア株 上海株は反発、元安一服 米大統領選討論会で中国に対するタカ派発言見られず安堵感

アジア株 上海株は反発、元安一服 米大統領選討論会で中国に対するタカ派発言見られず安堵感

東京時間14:01現在
香港ハンセン指数   17794.05(+77.58 +0.44%)
中国上海総合指数  2977.54(+31.57 +1.08%)
台湾加権指数     23088.44(+182.46 +0.80%)
韓国総合株価指数  2791.72(+7.66 +0.28%)
豪ASX200指数    7778.60(+19.01 +0.24%)
インドSENSEX30種  79517.50(+274.32 +0.35%)

アジア株は総じて上昇、値ごろ感で買い戻されている。

上海株は反発。資本財やハイテク素材、エネルギー関連が総じて上昇している。保利置業集団や金地集団、中国国際貿易中心、信達地産、緑地控股、中国企業など不動産株も軒並み上昇している。

人民元安一服が好感されている。中国人民銀行は28日、元の中心レートを8営業日ぶりにドル安・元高方向に設定した。オフショア人民元、オンショア人民元ともに対ドルで反発、ひとまず下げ渋っている。日本時間28日午前に米大統領選討論会が開かれたが、バイデン米大統領とトランプ前大統領の対決では中国に対するタカ派な発言がなかったことから、これ以上の米中関係悪化は避けられるとの見方から安堵感が広がっている。ただ、討論会でトランプ氏がリードしているとの見方から米ドルが上昇しているため、人民元が再び対ドルで軟化する恐れがある。

豪州株は小幅反発、前日に約1カ月ぶり安値をつけたことから値ごろ感で買い戻されている。ハイテクや医療品、公益関連が上昇。利上げによる家計圧迫懸念から下落していた一般消費財サービスや生活必需品の一角も買い戻されている。

豪中銀のハウザー副総裁が、1つのインフレデータに基づいて金利を設定するのは大きな間違いだと述べたことも材料視されている。5月の月次消費者物価指数が予想以上に上昇し、昨年11月以来の高水準となったことから、8月追加利上げ観測がいっきに高まっている。

ハウザー氏の発言でやや安堵感が広がっているものの、7月1日から所得税減税と最低賃金引き上げが実施されるため、インフレがさらに加速する恐れがあり、年内の追加利上げの可能性は残ったままだ。豪州は主要国で唯一、昨年末からインフレが上昇している国であり、世界(日本除く)に逆行して政策金利を引き上げる可能性がある。

来週は6月会合の豪中銀議事録が公表される。6月会合では利上げについて議論するなどタカ派姿勢を維持した。6月の小売売上高も予定されている。前月から上昇することが予想されており、予想以上の上昇を見せた場合8月利上げ観測が一段と高まるだろう。

出所:MINKABU PRESS

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