【市況】NY株式:NYダウは299ドル安、エヌビディアが反発
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は299.05ドル安の39,112.16、ナスダック指数は220.84ポイント高の17,717.65で取引を終了した。
寄り付きはまちまち。6月消費者信頼感指数の低下を受けた景気の先行きへの警戒感や、FRB当局者が相次いで利下げに慎重姿勢を見せたことが相場の重しとなった。半導体エヌビディアの反発は投資家心理を支え、半導体や人工知能(AI)銘柄にも買いが入りナスダックは上昇。エヌビディアは直近高値から10%超下落し、調整局面入りとなっていたが、値ごろ感もあったようだ。セクター別では半導体・同製造装置が大きく上昇。メディア・娯楽や自動車・自動車部品なども上昇した。一方、耐久消費財・アパレル、不動産、素材などが下げた。
クルーズ船運営のカーニバル(CCL)は市場予想を上回る決算と強い業績見通しが好感され上昇した。航空機メーカーのエアバス(AIR)は今年通期の業績予想と航空機の納入目標を下方修正し下落。同業のボーイングも連れて売られた。航空機の設計・製造を手掛けるスピリット・エアロシステムズ・ホールディングス(SPR)はボーイングが全額現金としていた買収案を株式交換を中心とする提案に切り替えたと報じられ下落。
小売り最大手のウォルマート(WMT)はレイニーCFOが5-7月期(第2四半期)は既存店売上高の観点から今年最も厳しい四半期だと述べたことが嫌気されて下落。ディスカウント小売りのターゲット(TGT)はアマゾンのプライムセールと同時期に今年も会員向けセールを実施すると発表し、値下げが広がると嫌気され下落した。
FRBのボウマン理事は、労働市場のひっ迫や地政学的情勢などインフレ見通しに上振れリスクがあると警告。政策金利をしばらくの間、高水準に維持する必要があるとの考えを改めて示した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ