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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ラクスル、ダイダン、GENDA

ラクスル <日足> 「株探」多機能チャートより
■ラクスル <4384>  984円  +70 円 (+7.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 ラクスル<4384>が急反発している。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年8月~24年4月)連結決算が、売上高375億5700万円(前年同期比24.7%増)、営業利益21億8900万円(同50.2%増)、純利益21億400万円(同47.7%増)と大幅増益となったことが好感されている。主力のラクスル事業で法人向け印刷販促管理サービス「ラクスルエンタープライズ」が導入企業2000社を突破するなど既存事業が堅調に推移した一方、AmidAホールディングスの株式取得などM&Aによる事業拡張を積極的に進めたことが業績を牽引した。また、ノバセル事業で高速調査サービス「ノビシロ」をはじめとするSaaS事業が順調に拡大したことも寄与した。なお、24年7月期通期業績予想は売上高507億円(前期比23.6%増)、営業利益23億円(同30.3%増)、純利益21億円(同58.0%増)の従来見通しを据え置いたが、従来無配としていた配当予想については、期末一括で1円70銭の初配当を実施するとしており、これも好材料視されている。同時に、オリジナルトートバッグの製造・販売などを行うエーリンクサービス(福井県鯖江市)の全株式を6月28日付で取得し子会社化するとした。ラクスル事業ノベルティ領域の主要カテゴリであるトートバッグにおけるシェア拡大を目的としており、取得価額は13億7000万円。なお、24年7月期業績への影響は軽微としている。

■ダイダン <1980>  3,320円  +210 円 (+6.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 ダイダン<1980>が地合い悪の間隙を縫って値を飛ばした。4連騰と気を吐くなか、上げ足も加速している。大型建築物の電気・通信、空調、水道などの工事を行う総合設備大手だが、空調工事が売り上げの6割を占める。そのなか、国策的な半導体インフラ拡充で国内でもデータセンター増設の動きが加速、データセンター向け案件で同社の商機が高まっている。大規模なデータセンターは単価が高く、同社にとっても業績貢献度の高い案件となっている。25年3月期はトップラインの大幅増収効果を映し、営業利益が前期比38%増の150億円と急拡大を見込む。高い収益成長力にもかかわらずPER12倍台と一段の水準訂正期待が膨らんでいる。

■ワコールHD <3591>  4,165円  +205 円 (+5.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 ワコールホールディングス<3591>が急伸。11日の取引終了後、投資会社の3Dインベストメント・パートナーズがワコールHDの株式について新たに5%を超えて保有していることが明らかになり、これを思惑視した買いが入ったようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、3Dインベストメントの保有割合は5.13%。報告義務発生日は4日。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」としている。

■GENDA <9166>  1,712円  +84 円 (+5.2%)  11:30現在
 GENDA<9166>が続伸、5月30日の株式分割後の高値を連日で更新した。アミューズメント事業を国内外で展開しM&A戦略にも長じ業容拡大路線を走っている。11日取引終了後に発表した25年1月期第1四半期(2~4月)決算は営業利益が前年同期比23%増の20億5900万円と大幅な伸びとなり、対通期進捗率も29%強に達した。また、同日に米国でミニロケ事業を運営するNational Entertainmentを傘下に持つClaw Holdingsの全持ち分を取得し子会社化することを発表。更に、毎年1月末と7月末時点で100株以上を6カ月以上継続保有する株主を対象に、同社が展開するGiGOグループの店舗やカラオケBanBanで利用可能なクーポンを贈呈する株主優待制度の新設(25年1月から適用)も決めており、これらが株価を強く刺激する材料となっている。

■住友電設 <1949>  3,795円  +180 円 (+5.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 住友電設<1949>が軟調地合いのなか異彩高、3連騰で一時5%超高に買われ3800円台を回復、上場来高値奪回を視野に入れてきた。ビルや工場の内線を主体とした電気工事を手掛け、空調やプラントなどでも実績が高い。また、デジタル関連の成長分野をターゲットとする構えをみせており、生成AI市場の急成長に伴うデータセンター増設需要をビジネスチャンスとして捉えている。データセンターでは、自家用発電での対応を可能とし、監視カメラはもちろん高感度センサーによる防災システムなど顧客ニーズに合わせた設備を取り揃え需要獲得を進めている。25年3月期営業利益は前期比16%増の145億円と2ケタ成長を見込んでおり、13倍前後のPERに割高感はない。

■村田製作所 <6981>  3,125円  +88 円 (+2.9%)  11:30現在
 村田製作所<6981>とTDK<6762>が逆行高を演じている。11日の米株式市場ではアップル<AAPL>が急騰した。次期OSに生成AI機能を搭載すると発表したアップルの株価は10日には調整を余儀なくされたが、その後アナリスト側からの評価が広がって翌日に切り返し、200ドルの大台に乗せて最高値を更新した。同社株の頑強な動きが、アップル関連と位置付けられる電子部品株への買い戻しを誘う形となったようだ。アルプスアルパイン<6770>と太陽誘電<6976>、日東電工<6988>も堅調に推移している。

■正栄食品工業 <8079>  4,570円  +105 円 (+2.4%)  11:30現在
 正栄食品工業<8079>が堅調推移。11日の取引終了後、24年10月期の連結業績予想の上方修正を発表しており、好感されたようだ。売上高予想を50億円増額し1150億円(前期比4.9%増)、最終利益予想を3億5000万円増額し32億5000万円(同15.6%増)に見直した。第2四半期累計(23年11月~24年4月)期間において、中国国内の売り上げや米国からのクルミの輸出が上振れしたほか、日本国内では価格改定の進展もあって、業績が計画を上回って着地した。業績の進捗状況と足もとの動向を通期の業績予想に反映した。4月中間期の売上高は前年同期比7.0%増の596億9200万円、最終利益は同44.4%増の19億4900万円だった。

■江崎グリコ <2206>  4,154円  +11 円 (+0.3%)  11:30現在
 江崎グリコ<2206>がしっかり。11日の取引終了後、基幹システム障害に伴い出荷を停止していたチルド商品について、一部商品で出荷を再開すると発表。売り方の買い戻しを誘う形となったようだ。「アーモンド効果」各種や「グリコ牛乳」各種のほか、キリンホールディングス<2503>傘下のキリンビバレッジから販売を受託している紙パック商品の「キリン 午後の紅茶」などについて25日以降、順次出荷を再開する。その後、対象品目を拡大する予定としている。

■東宝 <9602>  4,807円  -303 円 (-5.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 東宝<9602>が大幅安。11日、月次の映画興行部門成績速報を発表した。5月の興行収入(TOHOシネマズなどで上映されたすべての作品の興行収入)が前年同月比40.2%減と大幅に落ち込んでおり、これが売り材料視されている。前月(13.5%減)に続き2カ月連続でのマイナスとなった。1~5月累計でも前年同期比6.7%減だった。

■物語コーポレーション <3097>  3,205円  -200 円 (-5.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 物語コーポレーション<3097>が売られ、年初来安値を更新した。11日取引終了後、5月度の月次売上高(速報値)を開示した。国内直営店とフランチャイズ店の合計による既存店売上高は前年同月比2.1%減と、2カ月連続で前年同月を下回っており、嫌気されたようだ。部門別では焼肉とお好み焼きの店舗で減収となった。ラーメンと「ゆず庵」は増収を確保した。全店舗ベースでの売上高は同4.1%増となった。

■柿安本店 <2294>  2,594円  -54 円 (-2.0%)  11:30現在
 柿安本店<2294>が冴えない。11日の取引終了後、24年4月期の連結決算発表にあわせ、25年4月期の業績予想を開示した。売上高は前期比1.2%増の375億円と増収を見込む一方で、経常利益は同1.5%減の22億円の計画。加えて同時に公表した5月の月次売上高は既存店ベースで減収となっており、見切り売りを促す要因となったようだ。なお、柿安本店は創業家の資産管理会社である赤塚興産(三重県桑名市)の株式を取得し、完全子会社化するとも発表。取得価額は概算で26億2800万円としている。赤塚興産が保有する柿安本店株に関しては、吸収合併に伴って自己株式としての取得を検討しているという。また、取得後の自己株式についてはM&Aなどへの有効活用などを含めて検討する方針を示している。

■アールエイジ <3248>  963円  +123 円 (+14.6%) 一時ストップ高   11:30現在
 アールエイジ<3248>が急騰。11日の取引終了後に発表した24年10月期第2四半期累計(23年11月~24年4月)の連結決算は、売上高が前年同期比74.2%増の32億3100万円、最終利益が同2.3倍の4億6600万円となった。最終利益は通期計画(3億3200万円)を上回っており、業績の上振れを期待した買いが入ったようだ。賃貸事業用マンション1棟の販売を実施し、開発販売事業の収益を押し上げた。運営管理事業も増収増益となった。

■MDV <3902>  562円  +57 円 (+11.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 メディカル・データ・ビジョン<3902>が急反発。11日の取引終了後、SBIホールディングス<8473>から株式の追加取得について連絡を受けたことを明らかにした。SBIはMDV株を191万100株(議決権割合5%)を上限に市場買い付けで取得するという。これを手掛かりに買われている。MDVとSBIの連携をより一層強化し、医療ビッグデータを活用した金融やヘルスケア分野での新商品・サービスの開発を加速させることが目的。両社は2020年に資本・業務提携を結んだ。SBIは現在、MDV株の32.42%を保有している。

■アイズ <5242>  2,033円  +66 円 (+3.4%)  11:30現在
 アイズ<5242>が4連騰している。東京証券取引所が11日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を12日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も12日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入しているようだ。

■トリプルアイズ <5026>  1,419円  +34 円 (+2.5%)  11:30現在
 トリプルアイズ<5026>が大幅反発している。午前11時ごろ、LINE WORKS(東京都渋谷区)の「LINE WORKS」を活用して開発したアルコールチェック記録・管理サービス「アルろく for LINE WORKS」の提供を開始したと発表しており、好材料視されている。同サービスは、アルコールチェックや運転日誌の記録を「LINE WORKS」上で実現するAI顔認証付きクラウドアルコールチェックサービス。顔認証やAI-OCRなどのAIを活用することで、アルコールチェック義務化に伴う安全管理業務工数を大幅に軽減するとともに、AIによるなりすまし防止やデジタル化促進にも寄与するとしている。

●ストップ高銘柄
 エスエルディー <3223>  1,380円  +300 円 (+27.8%) ストップ高   11:30現在
 まぐまぐ <4059>  892円  +150 円 (+20.2%) ストップ高   11:30現在
 リバーエレテック <6666>  608円  +100 円 (+19.7%) ストップ高   11:30現在
 サインド <4256>  750円  +100 円 (+15.4%) ストップ高   11:30現在
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 FPパートナー <7388>  4,025円  -700 円 (-14.8%) ストップ安   11:30現在
 ジェイック <7073>  4,080円  -700 円 (-14.6%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、2銘柄

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