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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):大阪チタ、電子材料、Vコマース

大阪チタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪チタ <5726>  2,635円  +320 円 (+13.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が9日ぶりに急反発した。同社は前週末24日に決算説明会を開催し、資料をホームページで公開した。このなかで欧米民間航空機向けのチタン展伸材需要は中長期的に拡大するとの見方を示しつつ、スポンジチタンの需給ひっ迫懸念が強まっているとし、生産能力の拡充のための投資計画の具体化を加速すると表明。尼崎工場において新工場を建設し、生産能力を年間4万トンから5万トンに高める方針を示した。中期的に収益が拡大するとの期待を広げる格好となり、見直し買いを集めることとなったようだ。

■日本電子材料 <6855>  3,685円  +350 円 (+10.5%)  本日終値
 日本電子材料<6855>が急反発、10%を超える上昇で5日移動平均線を上に抜けてきた。今月20日に4065円をつけ上場来高値を更新した後、調整色を強めたが、目先値ごろ感から買い直されている。プローブカードが売り上げの99%を占める専業メーカーで、海外展開にも積極的。台湾のTSMC<TSM>向け需要を念頭に置き、熊本県のプローブカード製造ラインを増強しロングタームで生産能力3倍化に取り組んでいる。25年3月期営業利益は前期比2.8倍の24億円を見込むなど業績変化率も際立つ。

■バリューコマース <2491>  1,140円  +100 円 (+9.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 バリューコマース<2491>が急反発。前週末24日の取引終了後、24年12月期の配当予想を従来予想の中間22円・期末20円の年42円から、中間25円・期末29円の年54円に増額修正したことが好感された。なお、前期実績の年53円に比べて1円の増配となる。

■関西電力 <9503>  2,727.5円  +163 円 (+6.4%)  本日終値
 関西電力<9503>が3連騰、前週末に続き年初来高値を更新、時価は2008年のリーマンショック直前の水準を回復し、約16年ぶりの高値圏を走っている。25年3月期は最終利益段階で前期比41%減益見通しと大きく落ち込むものの、「期ずれ」の影響による前期上乗せ分の反動によるもので株価的には織り込みが進み、一方で今期は保有する原発7基の安定稼働が見込まれることが同社最大の強みとなっている。同社は前週21日に、定期検査中だった高浜原発4号機が本格運転を再開したことを発表している。同社株をはじめ電力株は、半導体工場やデータセンターの国内増設に伴う電力需要の増大化を背景に、収益機会の高まりが意識されており上値指向の銘柄が目立つ。

■高砂熱学工業 <1969>  6,080円  +350 円 (+6.1%)  本日終値
 高砂熱学工業<1969>は上場来高値圏をまい進している。同社は空調工事大手。今月14日に発表した24年3月期連結決算は売上高が前の期比7.2%増の3633億6600万円、経常利益が同56.7%増の261億5000万円と売上高、経常利益とも過去最高を更新。製造業や非製造業の堅調な設備投資が追い風となった。配当は129円と前の期(63円)から大幅増額した。続く25年3月期も増収増益トレンド継続で、配当予想も前期比1円増の130円を見込んだ。あわせて2026年度(27年3月期)を最終年度とする中期経営計画の目標経営指標について、最終年度の経常利益を200億円から300億円へ上方修正すると明らかにした。好業績を背景に同社株への買いが続いている。

■住友電気工業 <5802>  2,469.5円  +97 円 (+4.1%)  本日終値
 住友電気工業<5802>や古河電気工業<5801>、フジクラ<5803>が堅調推移。光ファイバー・ケーブルを手掛ける電線株に買いが集まった。米アルファベット<GOOG>傘下のグーグルが24日、アフリカとオーストラリアを結ぶ海底ケーブルの敷設計画について発表した。世界的な光ケーブルの需要拡大が、事業に好影響をもたらすとの思惑が広がったようだ。SWCC<5805>も上昇し、光部品を手掛ける湖北工業<6524>が大幅高となった。

■東映アニメーション <4816>  2,405円  +85 円 (+3.7%)  本日終値
 東映アニメーション<4816>が4日ぶりに反発した。SBI証券が前週末24日、東映アニメの投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。東映アニメによる25年3月期の業績予想は保守的だと指摘。前期にあった一過性費用の影響が一巡するなか、映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」が好調に推移したことに伴う興行収入などの効果が今期の上期を中心に現れる見込みだとしたうえで、「ドラゴンボール」関連の商材が収益に貢献すると想定する。直近で同社株が下落したこともあって、投資評価を見直した。目標株価は3700円(従来は3822円)としている。

■オルガノ <6368>  8,660円  +280 円 (+3.3%)  本日終値
 オルガノ<6368>は3日続伸。岩井コスモ証券は24日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を9200円から9600円に引き上げた。総合水処理エンジニアリング企業である同社の24年3月期の連結営業利益は前の期比48.2%増の225億4400万円で着地。電子産業や一般産業分野などの増収に加え、各プロジェクトの利益率改善やソリューション事業の好調などが寄与した。25年3月期の同利益は前期比2.0%増の230億円の予想。水処理エンジニアリングの受注高は、国内で先端半導体向け大型案件の受注を計画しているほか、海外も台湾や中国などで高水準を想定している。各国が経済安全保障の観点から半導体産業支援を強化していることも追い風で、同証券では今期同利益は240億円への上振れを予想している。

■ブロードリーフ <3673>  509円  +15 円 (+3.0%)  本日終値
 ブロードリーフ<3673>が大幅高で3日続伸。前週末24日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、光通信<9435>グループの光通信とその共同保有者による株式保有割合が22.62%から23.74%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。なお保有目的は純投資で、報告義務発生日は5月17日としている。

■天馬 <7958>  2,409円  +60 円 (+2.6%)  本日終値
 天馬<7958>が3日続伸した。前週末24日の取引終了後、中期経営計画を策定したと発表。27年3月期に売上高を1070億円(25年3月期見通しは1000億円)、営業利益を47億円(同22億円)に伸ばす目標を掲げ、評価されたようだ。オフィス機器分野では中国から東南アジアへの生産シフトの流れに対応しつつ、車両事業への投資を加速。家電分野での生産能力の拡張にも取り組む。

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