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【特集】ジャストプラ Research Memo(1):次世代「まかせてネット」の投入で一段の収益成長を目指す

ジャストプラ <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

ジャストプランニング<4287>は、外食業界向け店舗管理システム(売上、発注/仕入、勤怠管理)となる「まかせてネット」を中心としたASP※事業を主力に展開している。中小規模の外食チェーンを中心に契約店舗数は6千店舗を超え、業界大手の一角を占める。月額利用料の積み上げによるストック型ビジネスモデルであり、高い収益性と安定性が特徴となっている。また、子会社で物流ソリューション事業や太陽光発電事業を行っている。

※ASP(Application Service Provider):情報端末で利用するアプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供する事業者、またはそのサービスを指す。


1. 2024年1月期の業績概要
2024年1月期の連結業績は、売上高で前期比3.2%増の2,071百万円、営業利益で同25.7%増の493百万円と増収増益で着地した。外食業界の回復を背景に、主力の「まかせてネット」の契約店舗数が前期末比3.1%増の6,083店舗※と過去最高水準まで増加したことにより、ASP事業の売上高が同5.4%増の1,027百万円、セグメント利益が同13.4%増の809百万円と伸長したことが主因だ。なお、当初予定していた次世代「まかせてネット」のリリースは、既存システムにおいて電子帳簿保存法改正に対応するための改修を優先したこともあり、2025年1月期に延期した。

※物流管理システム「Logi Logi(ロジロジ)」の契約数637店舗含む。以下、同様。


2. 2025年1月期の業績見通し
2025年1月期の連結業績は、売上高で前期比6.2%増の2,200百万円、営業利益で同11.5%増の550百万円と増収増益が続く見通し。ASP事業の拡大が増収増益要因となり、その他の事業については横ばい水準を前提としている。「まかせてネット」の契約店舗数は前期末比5.2%増の6,400店舗に拡大するほか、期中に次世代「まかせてネット」の一部機能をリリースする予定にしており、「まかせてネット」の既存顧客に対してクロスセルしていくことで顧客売上単価を引き上げていくほか、小売業界向けの顧客開拓も推進していく方針だ。新規顧客の開拓においては、Webマーケティングを強化していく。

3. 成長戦略
同社では今後の成長戦略として、次世代「まかせてネット」で店舗DXだけでなく、本部業務のDX化を支援する各種サービスを開発・提供していくことで顧客単価の引き上げと、対象市場を拡大(外食/小売業界以外)しながら成長を図っていく方針で、2026年1月期末の「まかせてネット」契約店舗数で7,200店舗、月額利用料96百万円を目標としている。競合サービスは多いが、同社はカスタマイズ対応が可能なことや他社連携サービスが充実していることを差別化ポイントとして拡販を進めていく戦略で、外食業界以外への顧客開拓が順調に進めば、同社の収益成長期待も一段と高まると予想される。

4. 株主還元策
同社は将来の事業展開と経営体質強化のため、内部留保を確保しつつ安定的な配当を継続していくことを株主還元の基本方針とし、配当性向で30%程度の水準を目安にしていると思われる。2024年1月期の1株当たり配当金については、前期比0.6円増配の8.0円(配当性向28.7%)と6期ぶりの増配を実施し、2025年1月期も同2.0円増配の10.0円(同33.3%)を予定している。2024年1月期末の自己資本比率は92.4%、無借金経営で現金及び預金は2,954百万円と潤沢であることから、今後も利益成長が続けば増配が期待できる。

■Key Points
・2024年1月期はASP事業がけん引し3期連続で2ケタ営業増益を達成
・2025年1月期は次世代「まかせてネット」の一部機能をリリース、増収増益が続く見通し
・次世代「まかせてネット」では本部機能のDX化も支援し、外食業界以外の新規市場も開拓しながら成長加速を狙う

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SO》

 提供:フィスコ

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