市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:野村マイクロ、ニコン、GENDA

野村マイクロ <日足> 「株探」多機能チャートより
■野村マイクロ <6254>  5,460円  +705 円 (+14.8%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 野村マイクロ・サイエンス<6254>はカイ気配スタートで大幅高。ここ半導体関連全般がリスク回避目的の売りに押されるなか、同社株も冴えない動きを強いられてきたが、きょうは一気に切り返し、目先トレンド転換を鮮明としている。半導体向けを主力とする超純水装置の大手で、生成AI向けを中心とした最先端半導体の需要拡大などを背景に、業績は絶好調に推移している。23日取引終了後、24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の96億5000万円から106億円(前の期比62%増)に増額し、初の100億円大台に乗せ過去最高利益を大幅連続更新する見込みとなった。また、好業績を背景に株主還元も強化、24年3月期の年間配当は従来計画に90円上乗せの250円(前期実績は150円)を計画、これがサプライズとなり、投資資金が集中する格好となった。

■ニコン <7731>  1,731円  +167.5 円 (+10.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 ニコン<7731>は大幅に3日続伸。株価は前日に比べ10%を超える上昇となり、年初来高値を更新している。23日に提出された大量保有報告書で英系投資ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズが5.02%の株式を保有したことが明らかになったことが材料視されている。シルチェスターは、物言う株主として知られ、保有目的として「発行者に対して増配、自己株式の買入の頻度又は総量、金庫株消却その他資本政策の変更を要求することがある」としている。報告義務発生日は22日となっている。

■GENDA <9166>  3,390円  +320 円 (+10.4%)  11:30現在
 GENDA<9166>が大幅に3日続伸している。23日の取引終了後、5月31日を基準日として6月1日付で1株を2株に分割すると発表した。また25年1月期第1四半期(2~4月)の利益見通しに関し、これまで減益を見込んでいた営業利益が、のれん償却費考慮後でも増益となる見通しを示した。これらを好感した買いが入り株価を押し上げたようだ。ゲームセンターとカラオケの既存店売上高の成長率が想定よりも高まって推移しているという。加えて、同社の連結子会社がアミューズメント施設事業を手掛けるアメックス(岐阜県岐阜市)の株式を取得して子会社化することなども開示している。

■コメリ <8218>  3,745円  +335 円 (+9.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 コメリ<8218>が大幅高で年初来高値更新。23日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比4.7%増の3880億円、営業利益を同10.0%増の243億円の見通しと発表。配当予想も前期比2円増の54円としたほか、あわせて自社株買いの実施も明らかにしており、これらを好感した買いが集まっている。引き続き出店拡大に取り組んでいく方針。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比2.3%減の3707億5200万円、営業利益が同15.2%減の220億8100万円だった。春先から続いた天候不順や夏場の記録的な暑さの影響で園芸用品などが低調だった。また、暖冬・少雪傾向を受けて暖房用品や防寒衣料、除雪用品などの販売も振るわなかった。自社株買いについては、取得上限を60万株(自己株式を除く発行済み株数の1.24%)、または20億円とした。期間は4月24日から7月19日まで。

■フリービット <3843>  1,510円  +113 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 フリービット<3843>が大幅高で3日続伸している。23日の取引終了後、24年4月期の連結業績予想の修正を発表。今期の最終利益予想を3億円増額して33億円(前期比84.2%増)に引き上げた。更に、同社及び子会社のギガプライズが、アルプスアルパイン<6770>とNECネッツエスアイ<1973>との5GとWeb3分野での技術連携を強化することも公表しており、業績へのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。5Gインフラ支援事業における収益が安定的に推移したほか、トーンモバイル事業でのユーザー獲得施策で効率化を図ったことも奏功。繰延税金資産の増加なども寄与する。また、フリービットグループとアルプスアル、NESICは、ギガプライズグループが運営する複合施設「LIVINGTOWN みなとみらい」において、スマートホームやスマートタウンを実感できる体験型の検証「LIVE! LIVINGTOWN」を始める計画。幅広い分野でのニーズに応じた5GとWeb3のソリューションを提供していく。

■鉄建建設 <1815>  2,910円  +192 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位
 鉄建建設<1815>が大幅高、2700円近辺で収れんする5日・25日移動平均線からマドを開けて上放れる急動意をみせている。鉄道工事に強みを持ち、JR東日本<9020>を筆頭株主かつ主要顧客とするが、豊富な手持ち工事を背景に完工利益が拡大し、足もとの業績は会社側の想定を上回り好調に推移している。また、為替差益も営業外収支の改善に寄与している。23日取引終了後、同社は24年3月期業績予想の修正を発表、経常利益は従来計画の10億円から22億7000万円(前の期比2.4倍)に大幅増額しており、これを好感する買いを呼び込んでいる。同日に新たな中期経営計画も発表し、29年3月期に営業利益80億円以上(今期計画は9億5000万円)を目指すとしており、これもポジティブ視された。

■フルマルHD <7128>  2,308円  +149 円 (+6.9%)  11:30現在
 フルサト・マルカホールディングス<7128>は大幅高で3日続伸。23日の取引終了後、投資有価証券売却に伴う特別利益の計上により、24年12月期の最終利益予想を42億円から52億7000万円(前期比12.2%増)に上方修正した。あわせて期末配当に特別配当22円を加える形で今期の年間配当予想を97円(前期比31円増配)に見直しており、ポジティブ視されたようだ。政策保有株式の縮減方針に基づき、38社の有価証券を売却した。売却益は15億4000万円。今後も継続して政策保有株式の売却を行う予定としている。

■東京エレクトロン <8035>  34,590円  +2,090 円 (+6.4%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>が大幅高で一気に3万4000円台に乗せてきた。攻防ラインとなっていた75日移動平均線を足もとで上回ってきた。ここ半導体関連株への売りが目立ったが、これは米ハイテク株が値を崩すなか、リスク許容度が低下した海外機関投資家の持ち高調整の売りがかさんだことが背景にあるとみられるが、足もとで米株市場で半導体関連などを中心に切り返す動きをみせていることから、リバウンド狙いの買いが優勢となっている。現地時間23日夕に半導体大手の米テキサス・インスツルメンツ<TXN>が発表した1~3月期決算は一株利益が市場予想より良かったほか、4~6月期の業績見通しについてもコンセンサスを上回り、これが好感される形で同社株は時間外で買われた。この流れが東京市場にも波及し、半導体関連セクターの買い戻しを誘導している。そのなか、半導体製造装置最大手の東エレクは象徴株として買われており、日経平均寄与度も断トツで1銘柄で日経平均を150円程度押し上げている(9時40分現在)。

■HOYA <7741>  18,545円  +1,000 円 (+5.7%)  11:30現在
 HOYA<7741>がマドを開けて上伸した。23日の取引終了後、グループにおけるシステム障害の続報を開示した。多くの事業部でシステムが復旧したとしており、いったん悪材料出尽くしと受け止めた買いが集まったようだ。一部の事業部では受注残への対応に伴い納期の延長などが発生しているものの、生産活動と供給体制はおおむね正常に戻りつつあるという。今後の業績に関しては、影響を精査のうえ、開示すべき事項が発生した場合は速やかに公表するとした。

■シマノ <7309>  25,520円  +1,375 円 (+5.7%)  11:30現在
 シマノ<7309>が3日続伸で年初来高値を更新。23日取引終了後、24年12月期連結業績予想について純利益を540億円から663億円(前期比8.4%増)へ上方修正すると発表。あわせて自社株買いの実施も明らかにしており、これらが好感され買われている。ドル高進行に伴うアジア通貨安の影響から営業外収益が発生したことや、中国市場でロードバイク人気が継続し販売の一部前倒しがあったことが寄与する。なお、売上高見通しに変更はない。自社株買いについては、取得上限を100万株(自己株式を除く発行済み株数の1.11%)、または260億円とした。期間は4月24日から来年3月31日まで。

■NOK <7240>  2,238円  +109.5 円 (+5.1%)  11:30現在
 NOK<7240>が急伸し、2018年8月以来、およそ5年8カ月ぶりの高値圏で推移している。23日の取引終了後、24年3月期の期末配当予想を12円50銭増額して50円に修正したと発表。これをポジティブ視した買いが集まったようだ。年間配当予想は87円50銭(前の期比12円50銭増配)となる。同社は26年3月期までの中期経営計画において、株主資本配当率(DOE)を2.5%以上とする方針。集計中の24年3月期の連結事業績や今後の資金水準の見通しなどを踏まえ、配当の増額修正を行った。

■ビジョン <9416>  1,122円  +47 円 (+4.4%)  11:30現在
 ビジョン<9416>が3連騰。23日の取引終了後、24年12月期において、初配当として中間11円、期末14円、年間25円の配当を実施する予定だと発表し、好感されたようだ。前期の業績が好調となり、成長投資を実施しつつ株主に利益還元ができる財務基盤・環境が整ったと判断した。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,744円  +226 円 (+3.0%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が大きく切り返してきた。前週15日から今週明けの22日まで一貫して下値を探る展開で6営業日続落し、合計1000円近く水準を切り下げたが、これは米国株市場のナスダック総合株価指数と連動性が極めて高い値動きとなった。ナスダック指数と歩調を合わせる形で同社株も前日にようやく下げ止まり、更に前日のナスダック指数が大幅続伸したことを受け、ソフトバンクGの株価もこれに追随して値ごろ感からの買いが入りやすくなった。同社傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>の株価も米株市場で足もと切り返しており、これもポジティブに作用している。

■レゾナック <4004>  3,435円  -276 円 (-7.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 レゾナック・ホールディングス<4004>が大幅続落している。23日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、1000億円を調達すると発表した。CBの株式転換による1株利益の希薄化を懸念した売りが出たようだ。払込期日は5月13日で、償還期日は2028年12月29日。調達資金のうち、半導体材料などの設備投資に約400億円、長期借入金の返済に約600億円を充てる。

■ニデック <6594>  6,491円  -254 円 (-3.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位
 ニデック<6594>が軟調。23日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比31.6%増の1650億円と、3期ぶりに過去最高益を更新する見込みとなったが、市場が期待する利益水準を下回っており、物足りないと受け止めた投資家の売りを促したようだ。年間配当予想は同5円増配の80円とした。売上高は同2.2%増の2兆4000億円を計画する。業績予想の前提となる為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=155円に設定した。中国向けのEV(電気自動車)用トラクションモーターは、収益性を最優先に戦略転換したが、今年度からは欧州に向けた量産を開始する。生成AI関連の事業としてデータセンター向け水冷モジュールの生産能力の大幅な拡大を予定する。24年3月期の売上高は前の期比4.7%増の2兆3482億200万円、最終利益は同2.8倍の1253億8700万円だった。

■リンカーズ <5131>  220円  +50 円 (+29.4%) ストップ高   11:30現在
■オンデック <7360>  1,133円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 リンカーズ<5131>が続急伸している。23日の取引終了後、オンデック<7360>とM&A事業で提携すると発表。これを材料視した買いが入ったようだ。オンデックも高い。M&A支援とプラットフォーム開発、ビジネスマッチングの3つの領域で協業を進める。製造業分野におけるM&Aアドバイザリー業務を通じ顧客企業の成長を支援するほか、オンデックが進める企業提携に関するプラットフォーム開発において、リンカーズがノウハウや知見を提供する。更に、リンカーズが提供するSaaS型ビジネスマッチングシステム「Linkers for Business」をオンデックに導入。顧客のM&A以外のニーズに対しても幅広く支援する体制を整える。

■ビーマップ <4316>  494円  +80 円 (+19.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ビーマップ<4316>がカイ気配。23日の取引終了後、東京大学と東京理科大学発のベンチャー企業2社と協業で開発を進めてきた電力データの活用による見守りサービス用AIについて、サービス開始に向けた開発が完了し、提供を開始すると発表。これを材料視した買いが入ったようだ。東京理科大学在籍の学生が中心となって運営するCryptoAI(東京都渋谷区)と、東大発ベンチャーのエメレイド(同文京区)の2社と協業を進めていた。提供開始に向けて利用しやすいサービス体系を構築するとともに、駆けつけサービスの提携などについて、複数の事業者と協議を進める。協業会社と調整でき次第、順次サービスの提供を始める。

●ストップ高銘柄
 オンデック <7360>  1,133円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均