【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:QPS研究所、JET、キユーピー
QPS研究所 <日足> 「株探」多機能チャートより
QPS研究所<5595>は反発。前週末5日取引終了後に大型案件を落札したと発表しており、これを好感した買いが集まっている。内閣府が実施する小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証事業で、落札額は15億3800万円。納期は25年5月期中としている。また、この日朝方に小型SAR衛星QPS-SAR7号機の打ち上げに関し、米スペースX社が予定日時を4月8日午前8時16分(日本時間)に設定したと開示した。予備日は翌9日の同時刻としている。
■ジャステック <9717> 1,710円 +300 円 (+21.3%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
ジャステック<9717>はストップ高の水準となる前営業日比300円高の1710円でカイ気配となっている。前週末5日の取引終了後、NTTデータグループ<9613>の子会社であるNTTデータがジャステックに対し、完全子会社化を目的に株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は1株1940円。ジャステックの株価はTOB価格にサヤ寄せする格好となっている。買い付け予定数の下限は1176万8500株で、上限は設定しない。買い付け期間は4月8日から5月23日。TOB成立後、所定の手続きを経て、ジャステックは上場廃止となる見通し。ジャステックはTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募することを推奨した。東京証券取引所は5日、ジャステックを監理銘柄(確認中)に指定している。NTTデータはジャステックのエンジニアをグループのプロジェクト体制に組み入れ、相乗効果の発揮と競争力の強化につなげる。
■ジェイ・イー・ティ <6228> 4,665円 +700 円 (+17.7%) ストップ高 11:30現在
ジェイ・イー・ティ<6228>がストップ高人気となった。前週末はリスクオフの地合いに抗して大幅高と気を吐いたが、きょうは一段と買いの勢いが増し、値幅制限上限の4665円まで上昇、2月5日につけた4313円30銭(分割修正後株価)を一気に上抜き上場来高値圏に浮上している。半導体洗浄装置の開発・設計・製造・販売及びアフターサービスをワンストップで手掛け、その高い技術力に定評がある。それを裏付けるのが最先端半導体の量産を目指す日の丸半導体新会社のラピダスからの受注獲得。JETはラピダスから受託した次世代半導体製造技術の基礎研究開発業務を完了させ、新たに枚葉式とみられる試作装置の研究開発業務を受託するなどその実力をいかんなく発揮している。株価は、目先の急騰でやや過熱感も意識される場面だが、時価総額は依然として600億円強に過ぎず、中長期的な株価の上値余地になお期待が募る。
■キユーピー <2809> 3,215円 +425.5 円 (+15.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
キユーピー<2809>が続急伸し、17年3月以来約7年1カ月ぶりの高値となっている。前週末5日の取引終了後、24年11月期の連結業績予想について、営業利益を255億円から310億円(前期比57.4%増)へ、純利益を138億円から174億円(同32.1%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高は従来予想の4800億円(同5.5%増)を据え置いたものの、海外の成長や国内高質化の取り組み、主原料の影響が想定よりも改善することなどが利益押し上げに寄与する。なお、第1四半期(23年12月~24年2月)決算は、売上高1146億3200万円(前年同期比6.5%増)、営業利益81億4900万円(同4.9倍)、純利益60億3800万円(同4.8倍)だった。基幹商品を中心とした市販用総菜・業務用調味料の物量が回復したほか、価格改定による単価上昇などが寄与した。
■ソシオネクスト <6526> 4,991円 +371 円 (+8.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
ソシオネクスト<6526>が大幅高、新値圏を快走している。前週末に日経平均が波乱安に見舞われた際にも、同社株は朝方こそ大きく下値を探る展開を強いられたが、後場は一貫して戻り足となり、大引けは69円安と小幅な下げにとどめる底堅さをみせていた。きょうは、改めて上値指向の強さをみせつけている。顧客のニーズに対応して設計したカスタムSoCをファブレス形態で供給しており、半導体設計分野で国内では群を抜いた存在。最先端半導体である2ナノ品の量産を計画する日の丸半導体会社ラピダスは、半導体の性能向上において新技術であるチップレット(個別チップを組み合わせて一つの半導体チップを完成させる手法)に照準を合わせている。ソシオネクスはこのチップレットの普及で重要なカギを握るキーカンパニー。足もとの業績も好調で、24年3月期営業利益は前の期比45%増の315億円を見込むが一段の増額も視野に入る。
■東洋炭素 <5310> 8,400円 +490 円 (+6.2%) 11:30現在
東洋炭素<5310>が大幅反発し年初来高値を更新している。この日の午前中、仏スタートアップのジミー・エナジー社から、高温マイクロ原子炉(HTR)向け黒鉛製品を受注したと発表しており、好材料視されている。HTRは原子炉として現在主流の軽水炉に比べて安全性が高いうえ、熱効率が高く経済性に優れており、「第4世代の原子炉」として注目されるSMR(小型モジュール炉)。ジミー・エナジー社は、HTRを搭載した熱発生モジュールの設計・製造を行っており、今回の受注は26年までに商用運転を始める新炉向けとしている。
■トーセイ <8923> 2,549円 +138 円 (+5.7%) 11:30現在
トーセイ<8923>が急伸。前週末5日の取引終了後に24年11月期第1四半期(23年12月~24年2月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比12.3%増の348億6800万円、最終利益は同45.7%増の64億3500万円となった。第1四半期ながら通期計画に対する最終利益の進捗率は57%台とあって、好感した買いが入ったようだ。不動産開発事業において、自社開発の物流施設など大型物件2棟を売却したことが収益を大きく押し上げた。
■サンエー <2659> 5,030円 +235 円 (+4.9%) 11:30現在
サンエー<2659>が高い。前週末5日取引終了後、25年2月期連結業績予想について売上高を前期比3.8%増の2361億2000万円、営業利益を同1.3%増の166億7000万円と発表。前期に続き増収増益トレンドを維持する見通しを示したことから、これを好感した買いが入っている。配当予想は前期比同額の110円とした。同時に発表した24年2月期決算は売上高が前の期比6.6%増の2275億8100万円、営業利益が同47.1%増の164億6400万円だった。新型コロナウイルスの5類移行に伴う行動制限の緩和が追い風となった。
■三菱電機 <6503> 2,451.5円 +80 円 (+3.4%) 11:30現在
三菱電機<6503>が反発している。前週末5日の取引終了後、名古屋製作所(名古屋市東区)で製造する配電用変圧器事業を日立産機システム(東京都千代田区)に譲渡すると発表しており、好材料視されている。配電用変圧器に関する開発、設計、製造、販売、保守に関する資産などを、24年10月から段階的に日立産機システムに譲渡し、26年4月1日をメドに完了させる予定。譲渡額は非開示。事業譲渡により三菱電機は、成長領域と位置づけるFAシステム事業に経営資源を集中する。なお、今回の事業譲渡においては、系統変電システム製作所赤穂工場で製造している変圧器は対象外となる。
■丸一鋼管 <5463> 4,225円 +102 円 (+2.5%) 11:30現在
丸一鋼管<5463>が4連騰。前週末5日の取引終了後、25年3月期から始まる3カ年の中期経営計画を公表した。27年3月期に売上高3000億円(24年3月期見通しは2708億円)、営業利益は400億円(同343億円)に伸ばす目標を掲げた。収益拡大策を示したことで、買い安心感が広がったようだ。同社は長期ビジョンとして31年3月期に売上高4000億円、営業利益500億円とする目標を設定していた。今回は中間目標との位置づけで、鋼管などコア事業では海外事業の強化などに取り組む方針。また成長事業として、半導体製造工場の高品位ガス向け配管や、新エネルギー分野でのステンレス鋼管などの需要も取り込んでいく。
■トヨタ自動車 <7203> 3,679円 +60 円 (+1.7%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>など自動車株が総じて強さを発揮している。好調な米国経済を背景に足もと外国為替市場でドル高・円安に振れており、輸出採算の改善期待から投資資金が流入している。トヨタは24年3月期の想定為替レートを1ドル=143円で設定しているが、1ドル=151円台後半で推移する実勢との差は8円以上開いていることから25年3月期の業績予想はこれまでの市場コンセンサスを上回る可能性がある。このほか、SUBARUも24年3月期は1ドル=143円の設定で実勢との開きが大きく、ホンダは1ドル=142円と更にドル安・円高で想定している。いずれも今期業績への追い風が意識されやすい。
■東京エレクトロン <8035> 37,870円 +600 円 (+1.6%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置の主力銘柄が足並みを揃えて切り返しに転じている。前週末の米国株市場ではNYダウが5日ぶりに反発したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も上昇、更に半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も水準を切り上げた。生成AI関連のシンボルストックであるエヌビディア<NVDA>のほか、アプライド・マテリアルズ<AMAT>やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>などが上昇し全体指数を牽引しており、これを受けて東京市場も米株市場の地合いに追随する格好となっている。
■ウェザーニューズ <4825> 4,870円 -200 円 (-3.9%) 11:30現在 東証プライム 下落率8位
ウェザーニューズ<4825>が4日ぶり反落。前週末5日取引終了後に発表した23年6月~24年2月期連結決算は、売上高が前年同期比5.4%増の166億5800万円、営業利益が同8.9%減の22億8700万円だった。通期で増益を見込んでいるだけに、第3四半期時点での減益が嫌気されている。個人向け、法人向け事業ともに売上高は増加したものの、利益面で事業強化に伴う人件費増や外注費など一時費用の発生が響いた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。
■ノムラシス <3940> 149円 +36 円 (+31.9%) 11:30現在
ノムラシステムコーポレーション<3940>が急伸している。この日、国内大手半導体材料メーカーから「生産管理の効率化」「日次業務の業務負荷低減」や「情報共有の早期化/可視化」に向けた業務効率化プロジェクトを受注したと発表しており、好材料視されている。
■岡野バルブ製造 <6492> 4,250円 +700 円 (+19.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
岡野バルブ製造<6492>がストップ高カイ気配となっている。同社は5日取引終了後、24年11月期第1四半期(23年12月~24年2月)の連結決算を発表。営業損益は2億6900万円の黒字(前年同期は1億3400万円の赤字)となり、上半期計画の9400万円を大きく超過したことが好感されているようだ。売上高は前年同期比96.3%増の15億7000万円で着地。田原バイオマス発電所向け弁、高浜原子力発電所2号機向け素材、女川原子力発電所2号機向け部品、自家発電設備向けの弁部品などの販売が寄与したほか、メンテナンス部門で原子力発電向けの売り上げが増加したことが好業績につながった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■ギックス <9219> 1,058円 +150 円 (+16.5%) ストップ高 11:30現在
ギックス<9219>がストップ高の1058円に買われている。午前9時ごろ、トヨタ自動車<7203>グループのトヨタモビリティパーツと「AI整備見積りシステム」を共同開発し、3月1日にトヨタモビリティ新大阪に提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが流入している。「AI整備見積りシステム」は、自動車ディーラーや自動車整備工場向けに提供する、AIによる車の部品交換・整備予測を支援するシステム。車両情報をシステムに入力するだけで、AIが約80項目の整備内容を診断し整備の必要有無について推奨度を算出した「AI診断書」を作成。「AI診断書」により、サービススタッフは入庫前段階の顧客に対してデータに裏付けられた整備内容の提案・見積もりが可能となるほか、入庫後の整備作業においてもAIの診断結果をもとに作業計画の改善を図ることで、エンジニアの作業負荷削減を実現することができるとしている。なお、25年からは全国トヨタ車両販売店へ順次サービス提供を開始する予定としており。業績への貢献が期待されている。
●ストップ高銘柄
ヤマト・インダストリー <7886> 1,434円 +300 円 (+26.5%) ストップ高 11:30現在
アーキテクツ <6085> 575円 +80 円 (+16.2%) ストップ高 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
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