【市況】【投資部門別売買動向】海外勢が7週連続で買い越す一方、個人と信託銀は売り越す (2月第2週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●海外勢が7週連続で買い越す一方、個人と信託銀は売り越す
東証が22日に発表した2月第2週(13日~16日)の投資部門別売買動向(現物)によると、値がさの半導体株を中心に買いが集中したことで全体相場が押し上げられ、日経平均株価が前週末比1589円高の3万8487円と大幅に3週続伸し、バブル期に付けた史上最高値(3万8957円)に接近したこの週は、海外投資家が7週連続で買い越した。買越額は3013億円と前週の3663億円から縮小した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向では日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物、日経225マイクロの合計で2週ぶりに売り越した。売越額は1940億円。前週は4522億円の買い越しだった。現物と先物の合算では2週連続で買い越し、買越額は1073億円と前週の8186億円から急減した。証券会社の自己売買は3週連続で買い越し、買越額は6346億円と前週の2044億円から急拡大した。
一方、個人投資家は4週ぶりに売り越し、売越額は3164億円だった。前週は2277億円の買い越しだった。日経平均が史上最高値に近づいたことを受け高値警戒感から利益確定売りに動いたとみられる。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は6週連続で売り越し、売越額は4554億円と前週の5490億円から縮小したものの高水準が続いた。株高でリバランス(資産配分の調整)とみられる売りが継続したもようだ。投資信託も6週連続で売り越し、売越額は1002億円と前週の2829億円から大幅に縮小した。
日経平均が大幅に3週続伸し史上最高値に接近する中、海外投資家が7週連続で買い越す一方、個人投資家と信託銀行は売り越した。
■投資部門別売買代金差額 (2月13日~16日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
2月 ―――
第2週 3,013 ▲4,554 ▲3,164 [ ▲3,439 274 ] 38,487円 ( +1589 円)
第1週 3,663 ▲5,490 2,277 [ 103 2,173 ] 36,897円 ( +739 円)
1月 ―――
第5週 1,783 ▲1,421 569 [ ▲1,261 1,831 ] 36,158円 ( +406 円)
第4週 4,105 ▲3,692 2,946 [ ▲137 3,083 ] 35,751円 ( -212 円)
第3週 3,841 ▲1,915 ▲1,854 [ ▲2,918 1,064 ] 35,963円 ( +386 円)
第2週 9,557 ▲105 ▲10,695 [ ▲8,163 ▲2,531 ] 35,577円 ( +2199 円)
第1週 1,405 49 ▲336 [ ▲1,150 813 ] 33,377円 ( -86 円)
12月 ―――
第4週 ▲2,020 ▲891 ▲2,834 [ ▲3,280 445 ] 33,464円 ( +295 円)
第3週 565 ▲2,035 ▲2,103 [ ▲3,013 910 ] 33,169円 ( +198 円)
第2週 2,378 257 ▲3,298 [ ▲2,123 ▲1,174 ] 32,970円 ( +662 円)
第1週 ▲5,868 1,270 4,194 [ 1,557 2,637 ] 32,307円 ( -1123 円)
11月 ―――
第5週 ▲3,687 ▲111 456 [ ▲612 1,068 ] 33,431円 ( -194 円)
第4週 ▲10 2,370 ▲894 [ ▲1,566 671 ] 33,625円 ( +40 円)
第3週 3,629 ▲238 ▲5,722 [ ▲5,068 ▲654 ] 33,585円 ( +1017 円)
第2週 783 ▲547 ▲2,545 [ ▲2,973 427 ] 32,568円 ( +618 円)
第1週 576 2,135 ▲3,868 [ ▲3,289 ▲578 ] 31,949円 ( +958 円)
10月 ―――
第4週 594 887 1,423 [ 485 937 ] 30,991円 ( -267 円)
第3週 ▲766 ▲1,343 3,236 [ 1,253 1,982 ] 31,259円 ( -1056 円)
第2週 4,557 ▲606 ▲1,508 [ ▲1,335 ▲173 ] 32,315円 ( +1321 円)
第1週 5,262 ▲577 4,011 [ 1,912 2,099 ] 30,994円 ( -862 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース