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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

清水建 <日足> 「株探」多機能チャートより

■清水建 <1803>  878.8円 (-169.2円、-16.2%)

 東証プライムの下落率トップ。清水建設 <1803> [東証P]が5日ぶり急反落。8日午後1時、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。営業損益の見通しはこれまでの575億円の黒字から330億円の赤字(前期は546億4700万円の黒字)に修正した。増益予想から一転して営業赤字に転落する見通しとなったほか、配当予想も減額しており、ネガティブ・サプライズと受け止められた。年間配当予想は7円減額し20円(前期比1円減配)とした。資材・設備工事価格が高騰し、今後も更なる建設コストの上昇が見込まれるなか、国内建築の複数の大型工事で発注者と影響額の負担について交渉を継続してきたものの、その全額を吸収するのが困難となり、多額の工事損失の発生が見込まれることとなった。また、過年度に工事損失引当金を計上した海外の大型建築工事において、工程遅延や労務費の増加、円安を背景に、更なる工事損失の発生が見込まれることとなり、これらの影響を業績予想に反映した。最終利益の見通しは500億円から100億円(前期比79.6%減)に修正した。投資有価証券売却益の計上により最終黒字は確保する見込み。加えて、同社は取得総数1300万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.80%)、取得総額100億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。

■東芝テック <6588>  2,874円 (-336円、-10.5%)

 東証プライムの下落率3位。東芝テック <6588> [東証P]が4日ぶり急反落。7日取引終了後に24年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を5400億円から5450億円(前期比6.7%増)へ引き上げた一方、最終損益を70億円の黒字から損益均衡(前期137億4500万円の赤字)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出たようだ。売上高は為替の影響を織り込んだ。最終損益については米国子会社の業績悪化に伴う繰延税金資産の取り崩しにより、法人税等調整額152億400万円を計上することが響く。

■ディーエヌエ <2432>  1,372円 (-156.5円、-10.2%)

 東証プライムの下落率5位。ディー・エヌ・エー <2432> [東証P]が急反落。7日の取引終了後に23年4-12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比2.7%増の1041億4900万円だった一方、最終損益が前年同期実績(72億8700万円の黒字)から一転312億3300万円の赤字に転落して着地しており、失望売りが広がった。ゲーム事業が不調だったものの、「Pococha(ポコチャ)」を含むライブストリーミング事業やスポーツ事業が牽引する形で売上高は増加。ただ、利益面ではゲーム事業におけるソフトウェア資産やのれんに関する減損損失、持ち分法適用関連会社SHOWROOMの投資損失の計上が大きく響いた。なお、通期見通しは引き続き非開示とした。

■Uアローズ <7606>  1,782円 (-178円、-9.1%)

 東証プライムの下落率7位。ユナイテッドアローズ <7606> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は2月7日大引け後に決算を発表、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比5.5%減の63.5億円に減り、通期計画の74.2億円に対する進捗率は5年平均の94.6%を下回る85.7%にとどまったことで嫌気されたようだ。

※8日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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