【材料】本日の注目個別銘柄:第一三共、レーザーテック、野村など
トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
<7203> トヨタ自 2945 -55
大幅反落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価も3400円から3100円に引き下げた。過去1年間の株価上昇で割安感が薄れたこと、日野自動車、ダイハツ、豊田織機で相次いだ認証不正を受け、増産ペースの鈍化や商品投入の後ろずれが見込まれることなどを背景としている。世界生産台数見通しの引き下げによって、25年3月期営業利益は今期並み、26年3月期も微減益にとどまると予想。
<6501> 日立 11785 +110
続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期調整後営業利益は2002億円で前年同期比1.3%減となり、市場予想を250億円程度上回っている。通期予想は従来の7200億円から7400億円、前期比1.1%減に引き上げ、コンセンサス並みの水準となっている。主要3セクターで増収増益となり、受注もエナジー分野で大きく伸長している。底堅い業績動向をポジティブ視する動きが優勢に。
<4568> 第一三共 4650 +227
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は995億円で前年同期比3.2倍となり、通期予想は従来の1500億円から2000億円、前期比65.9%増に上方修正している。インフルエンザ流行に伴うイナビルの上振れ、コロナワクチンダイチロナの収益などがけん引し、市場予想を上回る上方修正となる形に。年間配当金も40円計画から50円に引き上げると発表している。
<6857> アドバンテス 5943 +120
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は268億円で前年同期比34.9%減となり、市場予想を50億円近く上回ったもよう。また、通期予想は従来の800億円から850億円に上方修正、市場予想並みの水準に引き上げた。メモリテスタの能力増強に伴う売上増などが上振れの背景に。市場の高い期待感は反映されていたとみられるが、コンセンサス並みの上方修正受けて買い安心感が先行する形に。
<6702> 富士通 21080 +240
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期の調整後営業益は681億円で前年同期比10%強の減益に。648億円の一時費用計上から営業益は33億円、同95.4%減益だった。通期営業益予想は従来の3200億円から2500億円に下方修正した。足元の下振れ決算を嫌気し下落する場面もあったが、成長領域のサービスソリューションの受注好調、構造改革による来期業績期待などで買いが勝ったようだ。
<6920> レーザーテック 37780 -2000
大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、10-12月期営業益は215億円で前年同期比2.2倍、前四半期比でも2.1倍となり、市場予想を60億円程度上回った。一方、受注高は318億円で前四半期比では22.1%の大幅減。ASMLの受注拡大などから期待感が高まっていた中、想定外の伸び悩みにネガティブインパクト大。通期営業益予想は640億円から670億円に上方修正も、700億円超の市場予想に届かず。
<9020> JR東 8797 +356
大幅続伸。昨年来高値を更新。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は1067億円で前年同期比2.4倍となり、通期予想は従来の2700億円から3100億円に上方修正した。2800億円程度のコンセンサスも上回る水準に。コロナ影響からの回復、インバウンド需要の増加など運輸事業が牽引役。不動産・ホテル事業なども伸長。年間配当金計画も110円から125円に引き上げている。
<8604> 野村 808.8 +39.6
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期税前利益は787億円で前四半期比39%増となっている。ホールセールが大幅増益、地域別では日本やアジアの増益がけん引する格好に。ROEも6.2%にまで回復している。また、発行済み株式数の4.1%に当たる1億2500万株、1000億円を上限とする自己株式の取得実施も発表、取得期間は2月16日から9月30日までとしている。
<9202> ANA 3309 +39
大幅続伸。前日に第3四半期の決算を発表している。累計営業利益は2101億円で前年同期比2.1倍となり、通期予想は従来の1400億円から1900億円、前期比58.3%増に上方修正。5年ぶりの過去最高益更新見通しとしている。国内旅客収入が好調、第4四半期は赤字計画であり、さらなる上積みなども見込まれる形に。中期計画の26年3月期営業利益2000億円目標は前倒し達成も視界に入る。
<7735> スクリーンHD 15255 +585
大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は251億円で前年同期比36.0%増となり、市場コンセンサスを10億円程度上振れ。通期予想は従来の875億円から885億円に上方修正した。小幅な修正にとどまり、市場予想にはやや届いていない状況。サプライズは大きくないものの、SPE事業の想定以上に利益率改善、SPE以外の事業の堅調推移、期末配当金の引き上げなどをポジティブに評価へ。
《ST》
提供:フィスコ