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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):神戸物産、ニデック、レノバ

神戸物産 <日足> 「株探」多機能チャートより
■神戸物産 <3038>  3,860円  -129 円 (-3.2%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 神戸物産<3038>が反落した。24日の取引終了後に2023年12月度の単体業績を発表。売上高は前年同月比10.2%増の456億900万円と増収基調を継続したものの、経常損益は38億3900万円の赤字(前年同月は2億400万円の黒字)に転落しており、嫌気されたようだ。同社は為替予約に努めてきたが、12月末にかけて為替相場が大きく円高に振れたことに伴い、一過性の時価評価損を計上した。その後は円安方向で推移していることから、足もとの為替水準が続く場合、24年1月度の月次では大きく改善すると見込んでいる。

■ニデック <6594>  5,712円  -186 円 (-3.2%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 ニデック<6594>が大幅安。24日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・期末配当予想を修正した。最終利益の見通しは1650億円から1350億円(前期比3.0倍)に引き下げた。配当予想の増額と自己株式の取得枠設定も同時に発表したが、成長が期待されていたEV(電気自動車)向け部品の事業環境の変化に伴う業績予想の修正を嫌気した売りが優勢となった。EVトラクションモーターに関する事業において、極端な価格競争が発生し、不採算機種の受注を制限するなど戦略を転換した。同事業の財務健全化と収益性強化のための構造改革費用の計上を予想に織り込んだ。一方、今期の売上高予想は2兆2000億円から2兆3000億円(同2.5%増)に引き上げた。期末配当予想は5円増額して40円とした。年間配当予想は前期比5円増配の75円となる。加えて、取得総数200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.34%)、取得総額110億円を上限とする自己株式の取得枠を設定した。取得期間は1月25日から5月24日までとする。

■レノバ <9519>  1,192円  -18 円 (-1.5%)  本日終値
 レノバ<9519>が続落。24日の取引終了後、持ち分法適用会社の石巻ひばり野バイオマスエナジーが保有するバイオマス発電所に関し、営業運転開始時期の予定を3月中に変更したと発表しており、嫌気されたようだ。当初は1月中の運転開始に向けて試運転を進めていた。長期間の安定稼働に向けたボイラー・タービン設備の最終調整に時間を要しているため。石巻ひばり野バイオマスエナジーは、完工遅延損害賠償金を受領しているという。24年3月期の業績への影響は現在精査中で、公表すべき事項が発生した際には速やかに開示するとした。

■三菱UFJ <8306>  1,383.5円  -0.5 円 (0.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は売り買い交錯、前日終値近辺で強弱観を対立させながらも底堅さを発揮。前日は日銀の金融政策決定会合を通過してマイナス金利の早期解除に向けた思惑が再燃、国内長期金利の上昇を背景に株価を大きく切り上げた。5%を超える上昇で約16年半ぶりの高値圏に浮上したが、きょうは目先筋の利益確定売りをこなし頑強な値動きをみせている。市場では、マイナス金利の解除が4月でなく3月に前倒しされる可能性を指摘する声も一部に出ており、同社をはじめメガバンクにとっては運用環境改善に期待した買いが入りやすい局面にある。

■塩水港精糖 <2112>  323円  +80 円 (+32.9%) ストップ高   本日終値
 塩水港精糖<2112>が急騰。24日の取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を292億円から310億円(前期比10.9%増)へ、営業利益を5億2000万円から14億7000万円(同2.4倍)へ上方修正すると発表。あわせて増配や長期保有株主優待制度の新設を発表しており、これらが好感された。精糖事業で実勢を踏まえた適正価格での販売に努めたことが奏功。原材料やエネルギー価格の高騰があったものの増収効果で吸収する見通しだ。配当予想は5円から9円(前期5円)に増額修正した。従来予想の普通配当5円に創業120周年記念配当3円と、国内投資先からの受け取り配当金の計上による特別配当1円を上乗せする。長期保有株主優待については3年以上継続して、かつ毎年3月末時点で1000株以上を保有する株主に対し、「オリゴのおかげ」など自社関連製品5000円相当を贈呈する。2024年3月末時点の株主から適用する。21年3月末までさかのぼって条件を満たす株主を確定するという。

■ペイロール <4489>  1,304円  +300 円 (+29.9%) ストップ高   本日終値
 ペイロール<4489>はストップ高。24日の取引終了後、MBOの一環としてTAアソシエイツジャパン1号がペイロールに対しTOBを実施すると発表。TOB価格の1株1380円にサヤ寄せする格好となった。TAアソシエイツジャパン1号は、米投資会社TAアソシエイツとそのグループが投資助言を行う投資ファンドが議決権のすべてを所有する企業の完全子会社。買い付け予定数は1740万9601株(下限1127万5800株、上限設定なし)で、買い付け期間は1月25日から3月11日まで。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受け東京証券取引所は24日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定している。

■インフォネット <4444>  1,262円  +223 円 (+21.5%) 一時ストップ高   本日終値
 インフォネット<4444>が続急騰。24日の取引終了後、AIライティングサービス「LENSAwriter(レンサライター)」をリリースしたと発表。これを受け個人投資家の資金が流入し、株高に弾みがついたようだ。同サービスは記事作成機能に加え、記事の類似チェックや、複数のユーザーによる編集機能を搭載。著作権侵害や盗作のリスクを回避しつつ、コンテンツ作成時間の短縮につなげる。同社は2023年12月15日に同サービスの開発と、ローンチに向けたサービスサイトのプレオープンを発表していた。

■白洋舎 <9731>  2,792円  +461 円 (+19.8%)  本日終値
 白洋舎<9731>は急伸。クリーニング業界で首位に位置するが、値上げ効果と経営合理化努力の結実により足もとの業績は会社側の想定を大きく上回り好調に推移している。24日取引終了後に23年12月期業績予想の修正を発表しており、営業利益は従来計画の14億5000万円から18億円(前期比2.7倍)に大幅増額した。これが好感される形で投資資金を呼び込む格好となった。

■アルー <7043>  933円  +150 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 アルー<7043>がストップ高。同社は前日24日、リログループ<8876>傘下で福利厚生代行サービスを手掛けるリロクラブとの業務提携を発表した。アルーのラーニングマネジメントシステム「etudes(エチュード)」を、リロクラブが運営する「福利厚生倶楽部」へ「Reloかんたんラーニング」として提供する。

■ブレインズテクノロジー <4075>  1,025円  +150 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 ブレインズテクノロジー<4075>がストップ高。24日、日本電信電話<9432>傘下のNTT東日本による「ローカル5Gスマートファクトリー&ロジスティクスラボ」の開設にあたり、ローカル5G接続検証製品としてブレインズのAI検品システム「Impulse」が施設に導入されたと発表。これを材料視した買いが株価を押し上げたようだ。NTT東日本の発表資料によると、今回開設した施設では一連の製造工程に設置された各機器をローカル5G対応とし、即時かつ柔軟に変更可能な製造工程を目にすることができる。顧客が要望する機器を持ち込み、検証試験を実施することも可能という。

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