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【市況】緩和政策の下で、今年の世界株式市場は上昇予想が多い

 今年は各国中銀の利下げが期待される中で、世界の株式市場はさらなる上昇が期待されるという。あるストラテジストは、昨年末に設定した見通しは株価収益率(PER)17倍から再上昇しないことを想定していたが、歴史的に見て、FRBの緩和サイクルにおいては株式市場は再上昇することが多く、その割にはその見通しは保守的だという。ただ、あくまで押し目買い推奨で、上値は追わないスタンスを推奨している。

 一方、別のストラテジストはコンセンサスを若干下回る予想を出しているが、各国企業の1株利益の伸びは、2023年は横ばいを見込んでいるが、今年は9%の増益に改善すると見ているようだ。1株利益の成長が拡大すれば、株価のパフォーマンスも拡大する。

 24年は、オーストラリアを除くすべての主要地域で1株利益が伸び、大半のセクターがプラス成長する見込みだという。最終的に景気循環セクターに有利となり、米国以外の地域はこのテーマからより多くの恩恵を受けるとしている。英国を除く欧州と新興国を「買い」、米国と日本を「中立」、オーストラリアと英国は「売り」としている。

 マクロ経済リスクと中央銀行の方向性がより均衡する中で、ポジションは景気循環株にウェートを置き、成長株は中立とすることを推奨。また、1株利益のモメンタムと割安なバリュエーションにより、素材株に代わって金融株を「買い」に見直すという。欧州の金属・鉱業株は、潜在的な中国の景気刺激策への対応でトップ・ピックとし、そのほかヘルスケアを「買い」に引き上げ、ディフェンシブを追加するとも述べた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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