【特集】「半導体製造装置」が4位、米エヌビディア株高効果で人気再燃<注目テーマ>
TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより
1 半導体
2 防災
3 復興関連
4 半導体製造装置
5 人工知能
6 円高メリット
7 親子上場
8 インド関連
9 TOPIXコア30
10 2023年のIPO
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体製造装置」が4位にランクインしている。
半導体需要の底入れが観測されている。需要の牽引役を担っているのは生成AI向け半導体で、米調査会社によると2026年までにグローバルベースで世界企業の約80%が生成AIを業務で活用するという試算もある。半導体関連セクターの収益環境に吹く風向きは足もと大きく変わりつつある。
そうしたなか前日の米国株市場で、GPU(画像処理半導体)特需を全面享受し生成AI関連の象徴株にも位置付けられている米エヌビディア<NVDA>が6.4%高と大幅高に買われ過去最高値を更新した。このエヌビディア効果でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も急伸し戻り足を強めており、東京市場でも半導体関連全般への投資資金誘導につながっている。
エヌビディアは中国向けAI用半導体を24年第2四半期に増産する計画にあることが伝わっており、中国の電気自動車(EV)メーカーが同社のAI用半導体を採用するとの発表も材料視された。更に、同社は生成AIの処理を最大7割高速化する半導体の開発に成功したことを発表しており、これも株価を強く刺激している。
日本はマスク検査装置やマスクブランクス検査装置で独占的シェアを誇るレーザーテック<6920>をはじめ、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>など世界首位級の商品競争力を有する半導体製造装置メーカーがひしめく状況にある。アドテストはエヌビディアのGPU向けテスターで圧倒的な納入実績を有するが、それ以外の製造装置メーカーも生成AI市場拡大に伴う最先端半導体の需要増大を商機として捉えることが濃厚だ。
時価総額の大きい主力銘柄に限らず、中小型株でも半導体製造装置関連は人気化する銘柄が相次ぐ状況にある。野村マイクロ・サイエンス<6254>、AIメカテック<6227>、ジェイ・イー・ティ<6228>、TOWA<6315>、タカトリ<6338>、サムコ<6387>などが注目される。
出所:MINKABU PRESS