【市況】【市場反応】米12月ISM非製造業景況指数、予想以上に悪化し利下げ観測再燃、ドル下落に転じる
米ドル/円 <日足> 「株探」多機能チャートより
全米のサービス業動向を示すISM非製造業景況指数の12月分は50.6と、11月52.7から予想以上に低下し、5月来で最低となった。仕入れ価格は低下したが予想は上回った。雇用は予想外に5月来で初めて50を割り込みリセッション域に落ち込み、パンデミックにる経済封鎖直後の20年7月来で最低となった。
同時刻に発表された米11月製造業受注は前月比+2.6%と、10月-3.4%からプラスに転じ、予想も上回り21年1月来で最大の伸びとなった。
11月耐久財受注改定値は前月比+5.4%と、速報値から修正なく、20年7月来で最大。国内総生産(GDP)の算出に用いられる製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値は前月比-0.2%と、速報値-0.1%から下方修正され、10-12月期GDPにマイナスに寄与する。
ISM非製造業景況指数の予想以上の悪化を受け、利下げ観測が再燃。10年債利回りも雇用統計後、いったん4.097%まで上昇後、3.955%まで低下した。ドルも下落に転じ、ドル・円は145円97銭の高値から143円81銭まで反落する荒い展開。ユーロ・ドルは1.0877ドルまで下落後、1.0998ドルまで反発した。ポンド・ドルは1.2612ドルへ下落後、1.2770ドルまで反発。
【経済指標】
・米・12月ISM非製造業景況指数:50.6(予想:52.5、11月:52.7)
・米・11月耐久財受注改定値:前月比+5.4%(予想:+5.4%、速報値:+5.4%)
・米・11月耐久財受注(輸送用機器除く)改定値:前月比+0.4%(予想:+0.5%、速報値:+0.5%)
・米・11月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値:前月比-0.2%(速報値:-0.1%)
・米・11月製造業受注:前月比+2.6%(予想:+2.3%、10月:-3.4%←-3.6%)
《KY》
提供:フィスコ