【市況】19日の米国市場ダイジェスト:NYダウは251ドル高、長期金利低下を好感
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウは251ドル高、長期金利低下を好感
米国株式市場は続伸。ダウ平均は251.90ドル高の37,557.92ドル、ナスダックは98.03ポイント高の15,003.22で取引を終了した。
11月住宅着工件数の予想外の改善でソフトランデイング期待を受けた買いが続き、寄り付き後、上昇。リッチモンド連銀のバーキン総裁がインフレを巡り進展が続けば適切に対応すると利下げの可能性を示唆し、長期金利の低下を好感した買いも相場を押し上げ、終日堅調に推移した。終盤にかけ、相場は上げ幅を拡大し、ダウは連日で過去最高値を更新し終了。セクター別では自動車・自動車部品やエネルギーが上昇した一方で、商業・専門サービスが小幅下落した。
後払いサービスを提供するアファーム・ホールディングス(AFRM)はディスカウント小売ウォルマート(WMT)との提携により国内4500店舗のセルフレジで同社の後払い選択が可能になると発表し、大幅高。消費者向けヘルスケア企業のケンビュー(KVUE)は同社が扱っているタイレノールが自閉症の発症につながるとした訴訟に勝利し、上昇した。
太陽エネルギー機器メーカーのエンフェーズ・エナジー(ENPH)は需要低迷に伴い全従業員の1割削減、工場閉鎖などの業務再編計画を発表し、上昇。また、石油・天然ガス生産会社のエクソンモービル(XOM)や再生可能燃料会社のシェブロン(CVX)はイエメン・親イラン武装組織フーシ派による船舶への攻撃が紅海で続き石油会社がタンカー運航停止を発表するなどの事象を背景とした原油高に連れ、それぞれ上昇した。オンラインペット用品小売りのチューイ(CHWY)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。
運送会社のフェデックス(FDX)は取引終了後に四半期決算を発表。調整後の1株利益が予想を下回ったほか、見通しも冴えず、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米住宅着工大幅増でドル買いも利下げ観測根強くドル売り勝る
19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、144円46銭へ上昇後、143円53銭まで下落し、143円84銭で引けた。米国の11月住宅着工件数が予想外に大幅増加となり、ドル買いが強まった後、リッチモンド連銀のバーキン総裁がインフレ鈍化継続なら利下げ実施を示唆したことを受けて、ドル売りが優勢になった。ただ、アトランタ連銀ボスティック総裁が緩やかなペースでの利下げを再び予想し、ドル買いはやや持ち直した。
ユーロ・ドルは1.0954ドルへ下落後、1.0987ドルまで上昇し、1.0980ドルで引けた。ユーロ・円は158円34銭から157円60銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2762ドルへ上昇後、1.2716ドルまで下落。ドル・スイスフランは0.8647フランへ上昇後、0.8593フランまで下落した。
■NY原油:続伸で73.94ドル、供給不安強まる
NY原油先物2月限は続伸(NYMEX原油2月限終値:73.94 ↑1.12)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+1.12ドルの73.94で通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは72.14ドル-74.44ドル。アジア市場で72.14ドルまで売られた後、供給不安が再燃し、米国市場の後半にかけて74.44ドルまで大幅高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に74ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.51ドル +0.08ドル(+0.23%)
モルガン・スタンレー(MS) 91.92ドル +1.16ドル(+1.27%)
ゴールドマン・サックス(GS)382.45ドル +6.05ドル(+1.60%)
インテル(INTC) 46.66ドル +0.97ドル(+2.12%)
アップル(AAPL) 196.94ドル +1.05ドル(+0.53%)
アルファベット(GOOG) 138.10ドル +0.91ドル(+0.66%)
メタ(META) 350.36ドル +5.74ドル(+1.66%)
キャタピラー(CAT) 292.96ドル +7.25ドル(+2.53%)
アルコア(AA) 32.42ドル +1.90ドル(+6.22%)
ウォルマート(WMT) 155.53ドル +0.56ドル(+0.36%)
《ST》
提供:フィスコ