【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):高島、ネオジャパン、ナレルG
高島 <日足> 「株探」多機能チャートより
高島<8007>が後場急伸。午後1時30分ごろ、24年3月期の連結業績予想について、純利益を17億円から48億円(前期比3.0倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を25円から40円(年60円)へ引き上げたことが好感された。ホテル賃貸物件として活用していた東京・銀座の土地・建物を譲渡するのに伴い、第4四半期に固定資産売却益47億円を特別利益として計上することが要因。なお、売上高940億円(前期比18.0%増)、営業利益23億円(同30.3%増)は従来見通しを据え置いている。同時に、上限を230万株(発行済み株数の12.91%)、または8億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は24年2月1日から9月30日まで。株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。
■ネオジャパン <3921> 1,067円 +89 円 (+9.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ネオジャパン<3921>が急反発。13日の取引終了後、24年1月期の連結業績予想について、売上高を63億5900万円から65億7000万円(前期比9.4%増)へ、営業利益を9億3700万円から11億2800万円(同9.1%減)へ、純利益を6億2900万円から8億3200万円(同2.4%増)へ上方修正したことが好感された。ソフトウェア事業におけるプロダクト販売が堅調に推移したことに加えて、システム開発サービス事業で売上高の回復傾向が継続したことが要因。また、ソフトウェア事業で研究開発費及びその他の費用を精査したことも寄与する。なお、第4四半期に広告宣伝費の増加を予定していることから営業減益を見込む。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高49億5600万円(前年同期比11.1%増)、営業利益10億8300万円(同12.7%増)、純利益8億2600万円(同16.8%増)だった。
■ナレルグループ <9163> 2,732円 +192 円 (+7.6%) 本日終値
ナレルグループ<9163>が3日ぶりに急反発した。同社は建設技術者派遣などを手掛ける。13日の取引終了後、23年10月期の連結決算発表にあわせ、24年10月期の業績予想を公表し、最終利益は前期比10.3%増の19億2000万円になる見通しを示した。前期と連続して過去最高益を計画する。年間配当予想は同15円増配の110円としており、これらを評価した買いを集めたようだ。今期の売上収益は同21.3%増の218億3000万円を見込む。稼働人数と契約単価が、ともに増加を続ける見通し。23年10月期の売上収益は前の期比23.8%増の179億9400万円、最終利益は同40.1%増の17億4100万円で、いずれも10月時点の予想に対して上振れして着地した。
■麻生フオームクリート <1730> 950円 +60 円 (+6.7%) 本日終値
麻生フオームクリート<1730>が大幅続伸、前日比149円高の1039円の高値をつけストップ高まであと1円に迫る場面があった。前日まで4営業日連続でストップ高に買われており、株価は短期間で2倍以上となったが、取引時間中は上下に荒い値動きで、市場では「個人投資家はよほど手慣れてないとふるい落とされる」(中堅証券マーケットアナリスト)という声も聞かれる。株式市場では住石ホールディングス<1514>の人気化が発端となり、建設コンサルなどを手掛ける麻生(福岡県飯塚市)が上位株主に入っている銘柄が相次いで動意づいている。同社株も前週末8日にストップ高に買われてから、にわかに需給相場の様相を呈しているが、日々公表銘柄に指定されたこともあってきょうは一段とボラティリティが高い。朝方にストップ高寸前まで買われた後に急速に値を消すなど激しく上下動を繰り返している。
■グッドコムアセット <3475> 687円 +40 円 (+6.2%) 本日終値
グッドコムアセット<3475>は続伸。東京23区で投資用新築マンションの企画・開発・販売を手掛ける。同社が13日取引終了後に発表した24年10月期の業績予想は売上高が前期比3.2倍の713億2600万円、営業利益は同2.5倍の53億4200万円といずれも急拡大を見込み、売上高、利益ともに過去最高を大幅更新する見通しとなった。年間配当は前期実績から1円増配となる36円を計画している。
■サトウ食品 <2923> 5,780円 +290 円 (+5.3%) 本日終値
サトウ食品<2923>が堅調な動き。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5~10月)連結決算が、営業利益9億8600万円(前年同期比41.3%増)と大幅増益となったことが好感された。パックごはんが備蓄食ではなく日常食というポジションに変わってきていることなどから、売上高は165億7400万円(同4.2%増)となった。また、7月に包装米飯製品の、9月に包装餅製品の商品価格の改定を行ったことも寄与した。なお、24年4月期通期業績予想は、416億4900万円(前期比5.0%増)、営業利益21億8300万円(同3.0%減)の従来見通しを据え置いている。
■TMN <5258> 689円 +16 円 (+2.4%) 本日終値
トランザクション・メディア・ネットワークス<5258>が3日ぶりに反発。同社は13日、路線バスの利用状況可視化に向け新潟交通<9017>と共同で実証実験を開始したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。この実証実験は、新潟市の「令和5年度新潟市概念実証支援補助金制度」の支援を受けて実施するもの。実施期間は12月8~25日で、一部路線バス車内にカメラを設置し、バスの利用情報を取得するという。
■トーエル <3361> 727円 +12 円 (+1.7%) 本日終値
トーエル<3361>が反発。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5~10月)連結決算が、売上高114億3200万円(前年同期比9.4%減)、営業利益7億9300万円(同19.3%増)、純利益7億8100万円(同10.8%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。平均気温の上昇による単位消費量の減少により販売数量が減少し、エネルギー事業は減収減益となった。一方、ウォーター事業はオフィス向けなど法人需要が回復傾向にあり、販売本数が増加したことに加えて、製造原価低減に努めたことで増収増益となり全体業績を牽引した。なお、24年4月期通期業績予想は、売上高270億5000万円(前期比2.9%減)、営業利益21億7000万円(同1.4%増)、純利益14億4000万円(同9.2%減)の従来見通しを据え置いている。
■トランスジェニック <2342> 251円 +4 円 (+1.6%) 本日終値
トランスジェニック<2342>は後場動意。午後0時30分ごろ、子会社の安評センターが開発を進めている「肝臓ヒト化マウス」について、開発が進捗したことを受けて事業化に向けて準備を開始すると発表しており、好材料視された。「肝臓ヒト化マウス」は、ヒトの臓器機能が反映されたマウスを用いて、薬剤の効果や代謝などの非臨床実験を実施できるようにしたもの。より精度の高い創薬や臓器機能の研究を可能とするため、研究者などからの高い需要が予想され、同社の創薬支援事業を大きく成長させることにつながるものと期待されている。事業開始は25年3月期中を目指すとしており、24年3月期業績への影響は軽微としている。
■売れるネット広告社 <9235> 521円 -100 円 (-16.1%) ストップ安 本日終値
売れるネット広告社<9235>が急反落。13日の取引終了後に発表した第1四半期(8~10月)単独決算が、売上高1億9500万円、営業利益400万円、最終損益700万円の赤字となり、最終赤字となったことが嫌気された。同社は、10月23日に東証グロース市場に新規上場したD2C(インターネット通販)事業者向けにネット広告の費用対効果を改善するマーケティング支援サービスを提供する企業で、上場に伴う一過性の費用により営業外費用が発生したことが損益を悪化させた。なお、24年7月期通期業績予想は、売上高10億5100万円(前期比9.6%増)、営業利益2億5000万円(同65.7%増)、最終利益1億5200万円(同34.7%増)の従来見通しを据え置いている。また、WEB特化型の広告代理業を手掛けるグルプス(名古屋市中区)の全株式を24年2月の予定で取得し子会社化すると発表した。取得価額は非開示。なお、同件が業績に与える影響は算定中としている。
●ストップ高銘柄
ホリイフードサービス <3077> 348円 +80 円 (+29.9%) ストップ高 本日終値
アウンコンサルティング <2459> 488円 +80 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
アーキテクツ <6085> 690円 +100 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
カルナバイオサイエンス <4572> 646円 -150 円 (-18.8%) ストップ安 本日終値
INTLOOP <9556> 3,985円 -700 円 (-14.9%) ストップ安 本日終値
ピクセラ <6731> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安 本日終値
など、4銘柄
株探ニュース