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【市況】ダウ平均は続伸 米CPIは予想通りもコアインフレの根強さ示す ただ、市場の期待は変わらず=米国株序盤

NY株式12日(NY時間11:32)(日本時間01:32)
ダウ平均   36505.59(+100.66 +0.28%)
ナスダック   14459.88(+27.39 +0.19%)
CME日経平均先物 32860(大証終比:+150 +0.46%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。この日発表の11月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%、前年比3.1%と予想通りの結果となった。エネルギー・食品を除くコア指数も概ね予想通りの内容ではあった。

 ただ、コア指数は予想通りではあったものの前月比の伸びが0.3%と前回から上昇したほか、パウエルFRB議長も気にしているとされる住居費を除くサービスインフレ、いわゆるスーパーコアが計算値で前月比0.4%と前回の0.2%から上昇していた。全体的のインフレは落ち着きつつあるものの、コアインフレの根強さは示されている格好。

 これを受けて序盤の米株式市場は上値の重い値動きも見られ、IT・ハイテク株中心に軟調な動きも見られていた。しかし、下値での押し目買い意欲も強く、指数は上げに転じている。

 市場は来年の米利下げ期待を若干は後退させたものの、大きくは変えていない。きょうからFOMCが始まり、明日結果が発表される。物価上昇圧力は数十年来の高水準から後退しているが、労働市場は依然として堅調で、個人消費と経済全体をけん引している。FOMCは金利を再び据え置く見通しだが、これまでのタカ派姿勢と、追加利上げの可能性も残し、利下げを行う前に物価上昇の持続的な後退を確認したい意向を改めて表明するとの見方も多い。しかし、市場も姿勢を変えないと思われているようだ。

 市場からは、「投資家が1年を好調に終えようとしている。最近の上昇はゴルディロックス型のシナリオへの期待に基づいている。経済成長は鈍化するものの景気後退はなく、インフレの持続的低下による来年の利下げ期待などである。ただ、残念ながら、まだその良いニュースの多くは割り引かれている状態だと思われる」といった前向きな見方も出ている。

 オラクル<ORCL>が決算を受けて下落。前日引け後に9-11月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回った。クラウド部門の伸びが25%と第1四半期の30%から2四半期連続で鈍化した。インフラ事業の成長は1年余り加速した後、第1四半期に初めて鈍化していた。その中での今回の結果は競争の激しい市場で、同社の成長努力が進展していないのではないかと投資家を懸念させる内容となった。

*米消費者物価指数(11月)22:30
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
結果 3.1%
予想 3.1% 前回 3.2%(前年比)
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.2%(コア・前月比)
結果 4.0%
予想 4.0% 前回 4.0%(コア・前年比)
・スーパーコア(住居費を除くサービス業)
結果 0.4% 前回 0.2%(前月比)

オラクル<ORCL> 102.73(-12.40 -10.77%)

アップル<AAPL> 193.29(+0.11 +0.06%)
マイクロソフト<MSFT> 372.36(+1.06 +0.29%)
アマゾン<AMZN> 146.17(+0.28 +0.19%)
アルファベットC<GOOG> 133.74(-0.97 -0.72%)
テスラ<TSLA> 235.40(-4.34 -1.81%)
メタ・プラットフォームズ<META> 329.43(+4.15 +1.27%)
AMD<AMD> 138.76(+4.35 +3.24%)
エヌビディア<NVDA> 470.42(+4.15 +0.89%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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