【市況】前場に注目すべき3つのポイント~自律反発から、まずはマド下限辺りが意識されやすい~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■自律反発から、まずはマド下限辺りが意識されやすい
■ハイレックス、23/10営業利益 黒字転換 29.8億円、24/10予想 51.0%増 45億円
■前場の注目材料:AI包括規制、EU合意、リスク4分類、使用禁止も
■自律反発から、まずはマド下限辺りが意識されやすい
11日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。8日の米国市場はNYダウが130ドル高、ナスダックは63ポイント高だった。米雇用統計は予想を上回る内容だったことから長期金利が上昇し、朝方は弱含む場面もみられた。しかし、米消費者信頼感指数も予想を上回りソフトランディング期待が下支えとなり上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値(3月限)は、大阪比320円高の32520円。円相場は1ドル144円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。225先物がはナイトセッションで75日線からのリバウンドを見せており、先週の大幅な下げに対する自律反発が意識されよう。日経平均についてもマドを空けての週末の下落で75日線を下回ってきたため、まずはマド下限辺りが意識されやすいところである。
その後はSQ値である32639.57円を捉えることができるかが注目される。マド下限レベルでの戻りの鈍さからSQ値が上値抵抗として意識されてくるようだと、戻り待ち狙いの売りが入りやすいだろう。一方で、SQ値を突破してくるようだと、マド埋めの32800円辺りを意識したリバウンドが期待されそうである。
物色の流れとしては、米国ではハイテク株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の自律反発が意識されやすい。また、円相場は1ドル=145円台と落ち着きをみせており、先週の日米金利差を狙ったポジションを解消する流れにたいするリバランスが意識されよう。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなかで積極的なトレードは避けられやすいと考えられ、こう着感が強まる局面においては、依然として出遅れ感が目立っている中小型株に資金が向かいやすいとみておきたい。
■ハイレックス、23/10営業利益 黒字転換 29.8億円、24/10予想 51.0%増 45億円
ハイレックス<7279>が発表した2023年10月期業績は、売上高が前期比16.8%増の2986.23億円、営業損益は29.80億円の黒字(前期は48.56億円の赤字)だった。半導体の供給不足の緩和等に伴う自動車メーカーの生産増加に伴い、米国・韓国・日本を中心に中国を除くセグメント全般において前年同期比で伸長した。24年10月期業績は、売上高が前期比1.5%減の2942億円、営業利益は同51%増の45億円を計画。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(36247.87、+130.49)
・ナスダック総合指数は上昇(14403.97、+63.98)
・1ドル=144.90-00円
・シカゴ日経先物は上昇(32520、大阪比+320)
・SOX指数は上昇(3774.17、+26.63)
・VIX指数は低下(12.35、-0.71)
・米原油先物は上昇(71.23、+1.89)
・米国のインフレ沈静化観測
・AI包括規制、EU合意、リスク4分類、使用禁止も
・松野長官更迭へ、高木氏交代も、年内改造浮上
・オスプレイ、26年生産終了、米国防総省計画
・ガザ停戦に米が拒否権、安保理、決議案否決
・地方移転で税優遇拡充、保育施設整備も対象
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 10-12月期法人企業景気予測調査・大企業全産業景況判断指数(7-9月期:5.8)
・08:50 11月マネーストックM3(10月:前年比+1.8%)
<海外>
・特になし
《ST》
提供:フィスコ