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【市況】株価指数先物【寄り前】 過熱感が和らぎ、押し目狙いのスタンスに


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33200 -150 (-0.44%)
TOPIX先物 2359.5 -6.0 (-0.25%)
シカゴ日経平均先物 33200 -150
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)が議事要旨を公表し、政策判断はインフレ目標に向けた進展に基づいて判断することで全参加者の意見が一致。足もとで利上げ局面が終了したとの見方が強まっていたこともあり、相場の重荷となった。また、取引終了後にエヌビディア<NVDA>の決算発表を控えていたこともあり、ハイテク株には利益確定の動きが広がった。23日はサンクスギビングデー(感謝祭)の祝日で休場となり、24日は短縮取引となるため、持ち高調整の動きが入りやすい影響もあった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、電気通信サービスが上昇した一方で、半導体・同製造装置、小売、銀行が下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比150円安の3万3200円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円安の3万3320円で始まり、寄り付きを高値に軟化し、3万3200円~3万3300円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り下げ、3万3140円まで下げる場面も見られた。ただし、同水準での底堅さが意識され、終盤にかけては3万3140円~3万3210円処で保ち合い、3万3200円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開が見込まれる。注目されていたエヌビディアの決算は、AI向け半導体の需要が急拡大し予想を上回ったが、第4四半期に対中国の売り上げが著しく減少するとの見通しを示した。時間外取引では一時1%を超える上昇を見せていたが、その後は下落に転じている。ただ、大きく売り込む流れにはなっておらず、波乱要因にはつながらないだろう。

 米国市場が祝日を控えた持ち高調整の動きだったこともあり、東京市場でも海外投資家のフローが限られてくるため、膠着感の強い展開が見込まれる。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時3万3140円まで売られ、ボリンジャーバンドの+1σ水準に接近しており、+1σが位置する3万3060円を支持線とした押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。+1σまでの調整により過熱感は和らぐため、来週には3万4020円まで上昇してきた+2σ水準をターゲットとしたセンチメントに向かわせそうだ。

 本日のところは、オプション権利行使価格の3万3250円を中心とした上下の権利行使価格である3万3000円から3万3500円辺りのレンジを想定する。指数インパクトの大きい値がさハイテク株は利食い対象になりやすいものの、期待先行のロングは限られているとみられ、短期的なショートについては祝日前にカバーが入るとみておきたい。ショートが強まる局面では、その後のリバウンド狙いとなる。

 VIX指数は13.35(前日は13.41)に低下した。一時14.31まで上昇する場面もみられたが、方向性としては9月15日に付けた12.68をターゲットしたトレンドであり、ショートカバーを誘い込みやすいだろう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.09倍に上昇した。小動きであったが、14.05倍に位置する200日移動平均線を上回っての推移を継続していた。本日はハイテク株の利食いからTOPIX型優位の流れになりうそうだが、200日線辺りでの底堅さがみられてくるようだと、押し目ではNTロングを組成する展開を意識しておきたい。

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