【注目】本日注目すべき【好決算】銘柄 出光興産、TOYO、jig.jp (14日大引け後 発表分)
出光興産 <日足> 「株探」多機能チャートより
11月14日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
【出光興産 <5019> [東証P]】 ★今期経常を80%上方修正・配当を実質増額修正、株式分割も
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の1500億円→2700億円に80.0%上方修正。減益率が53.3%減→16.0%減に縮小する見通しとなった。10月以降の原油価格前提を従来予想の80ドル→85ドルに引き上げたことや想定為替を1ドル=130円→140円に円安方向に見直したことに伴い、原油や石油製品の在庫評価益が450億円発生することが利益を押し上げる。
同時に発表した12月31日割当の1→5の株式分割を踏まえ、今期の年間配当を従来計画の120円→96円(前期は120円)に修正した。年間配当は実質33.3%の増額となる。
併せて、発行済み株式数の5.3%にあたる7500万株または350億円を上限に自社株買いを実施すると発表。取得した株式はすべて消却する予定。
ホクリヨウ <1384> [東証S] ★今期経常を44%上方修正・7期ぶり最高益、配当も20円増額
◆24年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)は前年同期比2.9倍の18.9億円に急拡大して着地。昨年秋以降に拡大した鳥インフルエンザの影響を背景に、鶏卵相場が前年同期を大幅に上回る水準で推移する中、販売価格の改定を進めたことが収益を押し上げた。
併せて、通期の同利益を従来予想の16億円→23.1億円に44.1%上方修正。増益率が16.1%増→67.2%増に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。なお、下期の鶏卵相場は想定鶏卵相場水準を下回る見込み。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の20円→40円(前期は20円)に大幅増額修正した。配当利回りは4.15%に上昇。
一パン <2215> [東証S] ★今期経常を2.8倍上方修正
◆23年12月期の連結経常損益を従来予想の1.3億円の黒字→3.5億円の黒字(前期は5.5億円の赤字)に2.8倍上方修正した。食品事業における新製品やキャラクターパンなど付加価値のある商品の積極的な販売促進に加え、商品値上げ、低採算製品の販売の抑制、横浜工場の閉鎖に伴う生産効率の向上などが寄与し、採算が大きく改善する。
デルソーレ <2876> [東証S] ★今期経常を50%上方修正・2期ぶり最高益、配当も2円増額
◆24年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の8億円→12億円に50.0%上方修正。増益率が55.3%増→2.3倍に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。経済活動の正常化に伴う人流や消費活動の回復を背景に、食品事業、外食事業ともに売上高が計画を上回ることが寄与。価格改定効果に加え、食品事業で生産効率の向上などによる原価低減が進んだことも上振れに貢献する。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の10円→12円(前期は10円)に増額修正した。
ポラリスHD <3010> [東証S] ★今期最終を50%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年3月期の連結最終利益を従来予想の17.8億円→26.7億円に50.0%上方修正。増益率が3.3倍→5.0倍に拡大し、従来の16期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。主力のホテル事業が想定より好調に推移していることが寄与。賃貸借契約解約益3.6億円を計上したことも最終利益を押し上げる。また、10月に買収したフィリピン・Red Planet Hotels Manilaの業績予想に与える影響も織り込んだ。
グロバルLM <3486> [東証P] ★今期経常を24%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も47.5円増額
◆23年12月期の連結経常利益を従来予想の33億円→41億円に24.2%上方修正。増益率が44.9%増→80.0%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。用地仕入事業で期初計画に織り込んでいなかった用地販売が複数完了したことが要因。1棟バルク販売の販売効率化やオフバランス開発の推進などで販管費が減少することも利益を押し上げる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の52.5円→100円(前期は52.5円)に大幅増額修正した。
ロボペイ <4374> [東証G] ★今期経常を50%上方修正・2期ぶり最高益更新へ
◆23年12月期の経常損益(非連結)を従来予想の1億4000万円の黒字→2億1000万円の黒字(前期は5900万円の赤字)に50.0%上方修正し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。ペイメント事業とフィナンシャルクラウド事業の新規顧客獲得が好調に推移するとともに、ペイメント事業を中心にリカーリング(継続課金)収益が積み上がっていることなどが上振れの要因。
ヌーラボ <5033> [東証G] ★今期経常を49%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の2億1700万円→3億2400万円に49.3%上方修正。増益率が2.4倍→3.5倍に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。プロジェクト管理ツール「Backlog」の料金改定による解約率上昇などのネガティブな影響が想定を下回って推移していることが要因。開発進捗に伴うソフトウエア資産化額の増加による売上原価の圧縮に加え、サーバー費用をはじめとする通信費や人件費などが計画を下回ることも上振れに貢献する。
TOYO <5105> [東証P] ★今期経常を15%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も12円増額
◆23年12月期の連結経常利益を従来予想の610億円→700億円に14.8%上方修正。増益率が19.5%増→37.2%増に拡大し、従来の8期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。原材料費価格の高騰や海上運賃の値上がりなどが想定を下回ることに加え、円安によるプラス効果が上振れの要因となる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の78円→90円(前期は80円)に増額修正した。
jig.jp <5244> [東証G] ★今期経常を44%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も1.3円増額
◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の9億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の9.9億円→14.2億円に44.1%上方修正。増益率が0.6%増→44.9%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
ライブ配信事業「ふわっち」の好調を背景に売上高が計画通りに推移する中、ブラウザ決済比率の向上に伴う決済手数料の圧縮などが利益を押し上げる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の3.28円→4.58円(前期は無配)に大幅増額修正した。
TYK <5363> [東証S] ★今期経常を一転4%増益に上方修正・最高益、配当も5.5円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の35.9億円→39.5億円に10.0%上方修正。従来の5.5%減益予想から一転して4.0%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。国内鉄鋼向け耐火物や米国向け耐火物の売上増加などを織り込んだ。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の11.5円→17円(前期は12円)に大幅増額修正した。
併せて、29年3月期に営業利益58億円(今期計画は32億円)を目標とする中期経営計画を策定。
東プレ <5975> [東証P] ★今期経常を一転51%増益に上方修正・6期ぶり最高益、配当も10円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の140億円→250億円に78.6%上方修正。従来の15.2%減益予想から一転して51.4%増益を見込み、一気に6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。プレス関連製品事業で国内や北米を中心に物量が増加し、売上高が計画を12.9%も上回ることが寄与。円安による為替差益の発生も利益を押し上げる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→50円(前期は30円)に増額修正した。
オプティマス <9268> [東証S] ★今期経常最高益予想を25%上乗せ、配当も15円増額
◆24年3月期の連結経常利益を従来予想の41.5億円→52億円に25.3%上方修正。増益率が53.6%増→92.5%増に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。主要市場であるニュージーランドの経済回復基調が続く中、コロナ禍でも市場シェアの拡大に取り組んだことが奏功し、成約台数が飛躍的に伸び売上が計画を大きく上回ることが利益拡大につながる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の55円→70円(前期は53円)に増額修正した。
インフォR <9338> [東証G] ★今期経常を4.1倍上方修正・最高益予想を上乗せ
◆23年12月期の連結経常損益を従来予想の1.4億円の黒字→5.8億円の黒字(前期は11.7億円の赤字)に4.1倍上方修正し、従来の7期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。国内外におけるレンタル回数やFC向けのバッテリースタンドおよびモバイルバッテリーの販売が想定より伸びることが寄与。販管費の抑制なども上振れにつながる。
株探ニュース