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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ローランド、ニチコン、TOWA

ローランド <日足> 「株探」多機能チャートより
■ローランド <7944>  4,890円  +700 円 (+16.7%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 ローランド<7944>がストップ高。8日の取引終了後に1~9月期決算を発表。売上高が前年同期比10.5%増の714億1000万円、営業利益が同23.1%増の77億4400万円で着地しており、これを好感した買いが集まっている。前年度に買収した米ドラムメーカーのドラム・ワークショップの新規連結効果や円安効果が寄与した。通期の増収増益見通しに変更はない。

■ミツバ <7280>  797円  +100 円 (+14.4%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 ミツバ<7280>に物色人気集中。自動車部品メーカー各社は大手自動車メーカーの半導体不足解消に伴う生産台数回復を受け、総じて収益環境に吹く風向きが順風へと変わっている。そのなか、ホンダ向け主力に二輪車や自動車向け電装品を手掛ける同社も恩恵を享受している。8日取引終了後、24年3月期上期(23年4~9月)決算を発表、経常利益は前年同期比4.3倍となる85億3600万円と急拡大し、会社側計画の65億円を20億円あまり上振れる結果となった。これがポジティブサプライズとなり、上値を見込んだ投資資金の攻勢が加速した。きょうのストップ高水準で換算してもPER5倍弱、PBR0.7倍弱と株価指標面からも割安感が際立っており、通期増額修正含みとなれば水準訂正妙味は一段と高まる。

■ニチコン <6996>  1,402円  +168 円 (+13.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 ニチコン<6996>が切り返し急。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比5.6%増の925億5500万円、最終利益が同2.2倍の60億5200万円となった。7~9月期で最終損益は黒字転換した。家庭用蓄電池システムなどの販売が好調に推移しており、買い安心感をもたらした。9月中間期の売上高は過去最高を更新した。情報通信機器向けでは導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサーが、生成AIサーバーなどデータセンター用途が好調とした。経常利益は同11.4%減の76億800万円と減益ながらも、通期計画に対する進捗率は70%に上った。

■TOWA <6315>  5,800円  +680 円 (+13.3%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 TOWA<6315>が3日ぶりに急反発している。同社は8日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比59.3%減の23億8800万円となり、従来予想(18億5000万円)から上振れたことが好感されているようだ。売上高は同26.1%減の212億6500万円(従来予想は210億円)で着地。高付加価値製品の売り上げ増に伴い、粗利益率が改善したことが利益を押し上げたとしている。なお、通期業績予想については売上高510億円(前期比5.2%減)、営業利益81億6000万円(同18.7%減)とする従来見通しを据え置いている。

■三菱ガス化学 <4182>  2,199円  +222.5 円 (+11.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 8日に発表した「2.44%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
 発行済み株式数(自社株を除く)の2.44%にあたる500万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月9日から24年1月31日まで。また、24年1月31日付で500万株の自社株を消却する。

■村上開明堂 <7292>  3,695円  +365 円 (+11.0%)  11:30現在
 村上開明堂<7292>は大幅高で7連騰、一気に年初来高値を更新した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当の予想を修正した。今期の最終利益の見通しを45億円から60億円(前期比11.7%増)に上方修正したほか、年間配当予想を40円増額して140円(同56円増配)に見直した。発行済み株式総数の7.63%に相当する自己株式100万株を11月30日に消却することも開示しており、これらを好感した買いが集まったようだ。今期の売上高予想は1000億円から1080億円(同19.1%増)に見直した。4~9月期は円安効果が出たほか、自動車メーカーの生産回復に伴い、バックミラーの販売数量が増加。第3四半期(10~12月)以降の見通しも含めて業績予想に織り込んだ。23年4~9月の売上高は前年同期比17.4%増の516億6500万円、最終利益は同11.7%増の28億6300万円だった。

■日本金銭機械 <6418>  1,098円  +108 円 (+10.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 日本金銭機械<6418>が急騰した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。売上高の見通しを286億円から302億円(前期比19.6%増)、最終利益の見通しを11億円から20億円(同36.4%減)に引き上げた。年間配当予想は2円増額し14円に見直しており、これらを評価した買いが集まった。4~9月期の売上高は前年同期比8.4%増の133億2100万円、最終利益は同6.2%増の13億7100万円となった。売上高は計画に対しやや未達となった半面、スマート遊技機関連機器が好調に推移。外貨建て資産の換算差益が発生したことなどを背景に、利益は計画を上振れして着地した。遊技機関連市場での需要は今後、一服が見込まれるとしながらも、部材不足の影響が下期には一掃されるとし、グローバルゲーミングセグメントを中心に当初の想定を上回る見通しとなったという。

■東亜道路工業 <1882>  6,450円  +630 円 (+10.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 東亜道路工業<1882>が3日ぶりに急反発し、年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表とともに、年間配当予想の増額修正と株式分割を発表。上期の営業損益が黒字化したことも含めて、ポジティブ視されたようだ。今期の期末一括配当予想を90円から210円に増額修正した。23年4月1日付で実施した1対2の株式分割を考慮したベースで前期比120円の増配を計画する。更に、同社は24年3月31日を基準日として、同年4月1日付で1対5の株式分割を実施する。23年4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比1.0%増の508億2400万円、営業損益が6億2900万円の黒字(前年同期は5200万円の赤字)となった。建設事業では工事受注高や工事出来高が順調に推移しているという。加えて、同社は6月に発表した取得総数25万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.63%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いに関して、取得した自己株式の全数を消却する方針を示した。

■コスモHD <5021>  5,614円  +482 円 (+9.4%)  11:30現在
 コスモエネルギーホールディングス<5021>が急反騰。石油元売り大手など3事業会社を中核とする純粋持ち株会社だが、足もとの業績は円安効果によって会社側想定を大きく上回って推移している。8日取引終了後、24年3月期業績予想の修正を発表、最終利益は従来予想の550億円から780億円(前期比15%増)に大幅増額した。減益予想から一転2ケタ増益予想に変わった。また同社は株主還元に積極姿勢を示しており、好決算を背景に年間配当の大幅上乗せも併せて発表した。今期配当は従来計画の250円から300円(前期実績150円)と前期の2倍の水準に引き上げる。時価換算で配当利回りは5.5%前後と高く、インカムゲイン狙いの買いも誘導している。

■新晃工業 <6458>  2,512円  +184 円 (+7.9%)  11:30現在
 8日に決算を発表。「今期経常を11%上方修正、配当も25円増額」が好感された。
 新晃工業 <6458> [東証P] が11月8日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比52.7%増の27.8億円に拡大し、従来予想の19億円を上回って着地。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の60円→85円(前期は57円)に大幅増額修正した。
  ⇒⇒新晃工業の詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「中期計画を策定、配当性向50%目標」も買い材料。
 配当性向50%(DOE3.5%を下限)を目標とする株主還元の大幅強化を盛り込んだ中期経営計画(25年3月期~27年3月期)を策定。

■アニコムHD <8715>  574円  +41 円 (+7.7%)  11:30現在
 アニコム ホールディングス<8715>が急伸した。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、最終利益が前年同期比33.5%増の17億5600万円だった。通期計画に対する進捗率は70%に上った。同時に公表された9月度の月次経営状況では、正味収入保険料や保有契約件数が順調に積み上がっていることが確認されたこともあって、業績の上振れを期待した投資家の買いを集めたようだ。4~9月期の経常収益は同6.7%増の298億3700万円だった。堅調なペット飼育需要が継続するなかで保険契約件数が増加した。契約獲得コストの改善も利益を押し上げる要因となった。

■朝日工業社 <1975>  2,594円  +157 円 (+6.4%)  11:30現在
 朝日工業社<1975>が大幅反発し年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比33.8%増の419億9700万円、経常利益は同12倍の23億9500万円だった。大幅な増収増益となったほか、経常利益の通期計画に対する進捗率は76%に上り、業績の上振れを見込んだ買いが入ったようだ。受注高は同17.9%増の641億2600万円で、設備工事事業での受注が拡大した。同事業では工場・研究所などに向けた売上高が伸びた。

■カシオ計算機 <6952>  1,287円  +75.5 円 (+6.2%)  11:30現在
 カシオ計算機<6952>が3日ぶりに急反発した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ通期の業績予想を見直し、最終利益の予想を105億円から140億円(前期比7.0%増)に引き上げた。減益予想から一転、増益を見込む形となり、買いを誘った。今期の売上高の見通しは2650億円から2750億円(同4.2%増)に修正した。4~9月期は時計や教育関連が想定よりも堅調に推移した。上期の業績が計画を上振れて着地したことを通期の業績予想に反映した。

■三井E&S <7003>  432円  +20 円 (+4.9%)  11:30現在
 三井E&S<7003>が3日ぶりに大幅反発した。8日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想の修正を発表した。営業利益の見通しは100億円から120億円(前期比28.0%増)、最終利益の見通しを30億円から50億円(同67.9%減)に引き上げており、見直し買いを集めたようだ。上期(4~9月)に舶用推進システム部門においてアフターサービス事業が好調に推移した。円安効果に加え、下期にアフターサービスや新造工事の順調な進捗が見込まれるとして、利益面での影響を織り込んだ。今期の売上高の見通しは据え置いた。

■NOK <7240>  1,879円  +83.5 円 (+4.7%)  11:30現在
 NOK<7240>が3日ぶりに急反発した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを188億円から221億円(前期比65.9%増)に引き上げた。投資有価証券売却益が寄与する。また、取得総数700万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.04%)、取得総額100億円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、材料視されたようだ。一方、売上高予想は7352億円から7317億円(同3.1%増)、経常利益予想は342億円から339億円(同27.6%増)に下方修正した。シール事業の売上高見通しと、電子部品事業の営業利益見通しの引き下げが響く。

■ヴィンクス <3784>  1,666円  +365 円 (+28.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ヴィンクス<3784>とサイバーコム<3852>、サイバネットシステム<4312>、富士ソフトサービスビューロ<6188>がストップ高カイ気配。8日の取引終了後、富士ソフト<9749>が各社に対し、非公開化を目的に株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表。株価はTOB価格にサヤ寄せする形となっている。4社は富士ソフトの子会社で、TOB価格はヴィンクスが2020円、サイバーコムが1905円、サイバネットが1095円、富士ソSBが615円。TOB成立後は所定の手続きを経て上場廃止となる見込み。富士ソフトは親子上場の解消とともに、事業の相乗効果の発揮を目指す。東京証券取引所は同日、ヴィンクスとサイバーコム、サイバネット、富士ソSBを監理銘柄(確認中)に指定した。

●ストップ高銘柄
 サイバーコム <3852>  1,568円  +364 円 (+30.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 シミックHD <2309>  2,600円  +500 円 (+23.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 富士ソSB <6188>  534円  +98 円 (+22.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 サイバネットシステム <4312>  1,011円  +180 円 (+21.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、9銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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