【市況】NY株式:NYダウは56ドル高、企業決算や長期金利低下を好感
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は続伸。ダウ平均は56.74ドル高の34,152.60ドル、ナスダックは 121.08ポイント高の13,639.86で取引を終了した。
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁など連邦準備制度理事会(FRB)高官がインフレを目標値に戻すことが最優先課題で、必要とあれば利上げを実施する姿勢を維持したほか利下げを否定したため警戒感から売られ、寄り付き後、下落。しかし、良好な主要企業決算を受けた買いが下支えとなったほか、原油価格の下落や根強い利上げサイクル終了の思惑に長期金利が低下したため、買いに転じた。金利の低下で、特にハイテクが買われ、相場を一段と押し上げ終了。セクター別では、小売りやソフトウエア・サービスが上昇した一方で、エネルギーが下落した。
電気自動車(EV)メーカーのテスラ(TSLA)は中国で改良に伴いモデルYの値上げを発表し、買われた。オンライン旅行検索サービス会社のトリップアドバイザー(TRIP)は第3四半期の調整後1株利益が予想を上回り上昇。同業のブッキング・ホールディングスも堅調な旅行需要を理由にアナリストが投資判断を引上げ、上昇した。住宅建設会社のDRホートン(DHI)は四半期決算で住宅ローン金利上昇にもかかわらず需要が底堅く1株利益や24年度の見通しが予想を上回ったほか、増配を発表し、買われた。
配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)は第3四半期で利用者数が過去最高を記録したほか、2四半期連続の黒字計上が好感され、上昇。フィットネスクラブを運営するプラネット・フィットネス(PLNT)は第3四半期決算で、メンバー数の増加や世界中での店舗数拡大がけん引し既存店売上8.4%増を記録し、大幅高となった。一方、石油・天然ガス生産会社のエクソンモービルは原油安に連れ、下落。
EVメーカーのリビアン・オートモーティブ(RIVN)は取り引き終了後に決算を発表。内容が予想を上回り時間外取引で買われている。一方で、高級EVメーカーのルーシッド(LCID)は生産台数見通しを引き下げ下落している。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ