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【市況】16日の米国市場ダイジェスト:NYダウは314ドル高、中東情勢の深刻化懸念が緩和

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは314ドル高、中東情勢の深刻化懸念が緩和

米国株式市場は上昇。ダウ平均は314.25ドル高の33,984.54ドル、ナスダックは160.75ポイント高の13,567.98で取引を終了した。

政府、同盟国が中東情勢を巡り外交的解決に向けた取り組みを進めていることを受けてさらなる深刻化懸念が後退し、寄り付き後、上昇。ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が講演で、政策金利据え置き支持を再表明したほか、グールズビー米シカゴ連銀総裁がインタビューで、インフレ鈍化基調を認めたため金利先高観が後退しハイテクも買われた。相場は終日堅調に推移し、終了。セクター別では小売り・運輸の上昇が目立った。

ヨガアパレルのルルレモン(LULU)はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスがS&P500種指数構成銘柄に採用すると発表し、急伸。金融サービス会社のチャールズ・シュワブ(SCHW)は7-9月期決算で、純金利収入が前年同期比24%減となったほか、預金残高が28%減と発表も予想程減少しなかったため健全性への懸念が緩和し、買われた。製薬会社のファイザー(PFE)はコロナウィルス感染症のワクチンおよび飲み薬の2023年度の売上高見通しを引き下げ、しかし、すでに通期業績ガイダンスを引き下げ済みだったため買いに転じた。

一方、バイオのモデルナ(MRNA)はコロナワクチンの売り上げ見通しを維持したものの、ファイザーの発表を受け減少を警戒した売りや、幹部による自社株売却を受けて、下落。携帯端末のアップル(AAPL)は最新アイフォーンの中国販売が低調で前機種を大きく下回るとの調査結果が嫌気され、軟調推移となった。

イエレン財務長官はインタビューに答え、国内経済が強く、高めの金利が長期化する可能性を指摘した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:中東情勢を巡り外交的解決に期待感、質への逃避のドル買いや円買いが後退

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、149円41銭から149円76銭まで上昇して、149円53銭で引けた。米長期金利上昇に伴うドル買いと、中東情勢を巡る外交的解決に向けた米政府や同盟国の取り組みにより一段の深刻化懸念がいったん緩和したためリスク選好の円売りが優勢となった。同時に質への逃避のドル買いも後退し、上値も抑えられた。

ユーロ・ドルは、1.0525ドルから1.0563ドルまで上昇し、1.0559ドルで引けた。ユーロ・円は、157円40銭から157円99銭まで上昇。リスク回避の円買いが後退。ポンド・ドルは、1.2154ドルから1.2220ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9034フランへ上昇後、0.8996フランまで下落。


■NY原油:反落で86.66ドル、利食い売りが増える

NY原油先物11月限は反落(NYMEX原油11月限終値:86.66 -1.03)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比-1.03ドルの86.66ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは86.32ドル-88.33ドル。米国市場の序盤にかけて88.33ドルまで値を上げたが、中東情勢の悪化を警戒した買いは一巡し、利食い売りが増えたことで一時86.32ドルまで売られる場面があった。ただ、その後は株高を意識して下げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に87ドルを挟んだ水準で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 26.99ドル +0.23ドル(+0.86%)
モルガン・スタンレー(MS) 78.73ドル +0.94ドル(+1.21%)
ゴールドマン・サックス(GS)314.39ドル +5.09ドル(+1.65%)
インテル(INTC) 36.56ドル +0.59ドル(+1.64%)
アップル(AAPL) 178.72ドル -0.13ドル(-0.07%)
アルファベット(GOOG) 140.49ドル +1.91ドル(+1.38%)
メタ(META) 321.15ドル +6.46ドル(+2.05%)
キャタピラー(CAT) 270.79ドル +2.85ドル(+1.06%)
アルコア(AA) 26.81ドル +0.23ドル(+0.87%)
ウォルマート(WMT) 161.21ドル +1.38ドル(+0.86%)

《ST》

 提供:フィスコ

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