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【特集】サイバリンクス Research Memo(7):M&Aに係る償却負担等により減益予想だが、内容は堅調

サイバーリン <日足> 「株探」多機能チャートより

■今後の見通し

1. 2023年12月期の業績見通し
サイバーリンクス<3683>の2023年12月期の連結業績は、売上高15,065百万円(前期比23.2%増)、定常収入7,639百万円(同10.4%増)、営業利益822百万円(同27.1%減)、経常利益817百万円(同28.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益279百万円(同69.3%減)と予想されており、2023年5月に修正した予想値と変わっていない。

シナジーの連結開始等もあり大幅増収を見込むが、M&Aに係る償却負担等(年間約2.5億円)により各利益は前期比で減益予想となっている。セグメント別では、流通クラウド事業は定常収入の積上げを着実に進め増収増益となる予想だが、官公庁クラウド事業はのれん償却負担等から増収減益を見込む。トラスト事業は各種サービスの提供拡大等により増収を見込むものの、投資を継続することから損失計上の見通し。ただし、損失幅は縮小する見込みだ。モバイルネットワーク事業はM&Aによる店舗増で増収予想だが、NTTドコモの政策(店舗政策や支援費等)が不透明であることから下期も厳しい状況が続くと見ており、通期ではほぼゼロ収支を見込んでいる。

以上のように全体では厳しい利益予想となっているが、主要因は償却負担とモバイルネットワーク事業の不透明感であり、本来の事業内容は決して悪くはない。ちなみに、償却前営業利益は前期比0.3%減(1,652百万円)予想となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SO》

 提供:フィスコ

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