【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):TDK、楽天グループ、任天堂
TDK <日足> 「株探」多機能チャートより
地主<3252>が急反発。大和証券が17日付でレーティング「1(買い)」、目標株価3560円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、JINUSHIビジネス及び地主REITの認知度向上に伴い、土地取得及び底地売却と地主REITの拡大が加速すると予想。株価は、小型の不動産株として低く評価されているとみられ、長期固定地代のインフレメリットが小さいイメージが株価を抑えている面もあるように思われるが、今後はリスクプレミアムの縮小や、底地売却とREIT運用報酬の増加による高い利益成長性が意識されるとみられるという。また、25年12月期、26年12月期の大幅増配が株価を押し上げる可能性もあるとしている。
■テラプローブ <6627> 4,820円 +440 円 (+10.1%) 本日終値
テラプローブ<6627>が切り返し急、底値圏離脱の兆しをみせている。半導体検査の受託事業を展開する。台湾の半導体メーカー力成科技が5割弱の株式を保有する筆頭株主で、海外売上高比率も4割を占めるが、足もとの売上高は好調に推移している。月次売上高は今年に入り前年比で拡大基調を継続している。そのなか、同社が17日に発表した5月の売上高は前年同月比16.3%増と4月に続く2ケタの伸びを達成しており、これを手掛かり材料に値ごろ感に着目した買いを誘導した。
■INFORICH <9338> 4,020円 +335 円 (+9.1%) 本日終値
INFORICH<9338>が急伸。この日、モバイルバッテリーシェアリングサービス「ChargeSPOT」のローソン店舗への設置を拡大すると発表した。今後3年間で約8000店舗にバッテリースタンドの追加設置を目指すという。これが買い材料視された。
■TDK <6762> 9,423円 +560 円 (+6.3%) 本日終値
TDK<6762>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は17日、充放電可能なオールセラミック固体電池である「CeraCharge」の次世代品として、エネルギー密度が従来品の約100倍となる全固体電池用の材料開発に成功したと発表。これが材料視されたようだ。新しい全固体電池の素材は、酸化物固体電解質とリチウム合金負極を採用したもの。ワイヤレスイヤホンや補聴器、スマートウォッチなどの各種ウェアラブルデバイスのほか、既存のコイン電池を代替する製品を目指すとしている。
■楽天グループ <4755> 828.2円 +42.2 円 (+5.4%) 本日終値
楽天グループ<4755>が大幅反発。同社は17日、傘下の楽天モバイルの携帯キャリアサービスの契約数が16日に700万回線を突破したと発表しており、好材料視された。4月8日に650万回線を突破してから約2カ月で契約数が50万回線増加したことになる。
■不動テトラ <1813> 2,671円 +130 円 (+5.1%) 本日終値
不動テトラ<1813>は反発。17日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールに拠点を置く投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントの保有割合が23.81%から24.94%に上昇したことが判明しており、思惑的な買いが入ったようだ。エフィッシモでは保有目的は純投資としており、報告義務発生日は6月10日となっている。
■インフォコム <4348> 6,030円 +290 円 (+5.1%) 本日終値
インフォコム<4348>はカイ気配スタートで急伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「米投資ファンドのブラックストーンが電子漫画配信サイト『めちゃコミック』を手がけるインフォコムを買収することで最終合意したことが17日、わかった」と報じられており、記事に1株6000円前後でTOBを始めるとあることから、これを意識した買いが入ったようだ。記事によると、買収額は約2800億円に上り、日本における企業買収としては過去最大になるとみられるという。これに対してインフォコムは午前8時20分ごろ、「当社が発表したものではない。本件については、本日開催した取締役会で決議しており、開示準備が整い次第速やかに知らせる」と発表している。
■デクセリアルズ <4980> 7,666円 +334 円 (+4.6%) 本日終値
デクセリアルズ<4980>の快進撃が止まらない。株価は5月中旬にもみ合いを上放れて以降、全体相場に左右されない強力な下値切り上げ波動を形成、6月13日にはザラ場7592円まで買われ上場来高値を更新したが、きょうは一時468円高の7800円まで一気に水準を切り上げ最高値街道に復帰した。前日は全体波乱含みの相場に流され押し目を形成したものの、下値では機関投資家とみられる大口の買いが待っており大勢上昇トレンドに陰りがみられない。旧ソニーから分離独立した企業で、光学弾性樹脂などの光学材部品や異方性導電膜など電子材料部品で抜群の商品シェアを確保、売上高の約8割を海外で上げており、グローバルニッチトップとして実力を開花させている。ROEが27%と高いことも特長で、毎期増配を繰り返すとともに10月には1株を3株にする株式分割も予定しており、株主重視の姿勢が評価されている。
■任天堂 <7974> 8,672円 +261 円 (+3.1%) 本日終値
任天堂<7974>が反発した。18日、米イルミネーションと共同で制作している「スーパーマリオ」の新たなアニメ映画について、日本での劇場公開日が2026年4月24日に決まったと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。米国を含む多くの国と地域においては同年4月3日に公開する予定としている。なお、任天堂はきょう午後11時より、インターネット番組「ニンテンドーダイレクト」を放送し、今年後半に発売する予定のタイトルを中心に情報配信をすると告知。番組内で「ニンテンドースイッチ」の後継機種に関するアナウンスはないとしている。
■青山財産ネットワークス <8929> 1,393円 +37 円 (+2.7%) 本日終値
青山財産ネットワークス<8929>が朝安後にプラス圏に浮上した。18日、英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズが青山財産の株式について、新たに5%を超えて保有していることが明らかとなり、投資家の関心が向かったようだ。同日、関東財務局に提出された大量保有報告書によると、保有割合は5.14%となった。報告義務発生日は11日。市場内外で段階的に取得している。保有目的には「純投資及び重要提案行為等を行うこと」と記載している。
株探ニュース