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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ローツェ、サイゼリヤ、FPパートナ

ローツェ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ローツェ <6323>  10,940円  +1,500 円 (+15.9%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 ローツェ<6323>がストップ高の水準となる前営業日比1500円高の1万940円でカイ気配となった。11日の取引終了後に24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比10.4%減の409億9200万円と、減収で計画を下回った。一方、経常利益は同17.9%減の138億7800万円と、減益ながら計画を上回り、通期計画に対する進捗率は約64%と順調だった。直近で株価が下落基調を強めていたなか、決算発表が業況に対する過度な悲観を和らげる格好となり、仕切り直しの買いも集めたようだ。半導体メーカーの設備投資の先送りの影響を受け、売り上げは低調に推移した。一方、第2四半期(6~8月)に入り、中国や米国向けの需要が回復基調となったという。想定よりも円安が進行したことを背景に、外貨建債権の為替評価益を計上し、経常利益と最終利益は計画に対し上振れて着地した。

■サイゼリヤ <7581>  5,530円  +700 円 (+14.5%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 サイゼリヤ<7581>がストップ高の水準となる前営業日比700円高の5530円に買われ、新値街道に突入した。11日の取引終了後、23年8月期の連結決算発表にあわせ、24年8月期の業績予想を開示し、最終利益が前期比59.1%増の82億円になる見通しを示した。14年ぶりの最高益を見込む。前期の業績が計画を上振れて着地したこともあって、投資家にポジティブ・サプライズをもたらしたようだ。24年8月期の売上高は同15.1%増の2110億円、営業利益は同81.4%増の131億円を見込む。国内店舗数は8店舗の純減を計画する一方で、海外では50店舗の純増を予定。アジアでの営業利益は109億円となる見通し。23年8月期の売上高は前の期比27.0%増の1832億4400万円、最終利益は同8.9%減の51億5400万円だった。海外での売り上げが順調に推移するなか、販管費比率が低下し利益を下支えした。

■FPパートナー <7388>  4,080円  +515 円 (+14.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 FPパートナー<7388>が急反発。11日の取引終了後に22年12月~23年8月期決算を発表。売上高が前年同期比22.3%増の229億1400万円、営業利益が同40.2%増の45億7900万円となっており、これを好感した買いが入っている。保険契約見込み顧客数が営業社員数の増加に伴い堅調だった。また、マネードクターサービスサイト経由などの自社集客件数も引き続き順調に推移した。なお、通期の増収増益見通しに変更はない。

■吉野家ホールディングス <9861>  3,071円  +280.5 円 (+10.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 吉野家ホールディングス<9861>は大幅高で年初来高値更新。11日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を1760億円から1810億円(前期比7.7%増)へ、営業利益を46億円から68億円(同98.0%増)へ、純利益を24億円から37億円(同48.9%減)へ上方修正し、あわせて中間・期末各5円の年10円としていた配当予想を中間・期末各8円の年16円(前期10円)に引き上げたことが好感されている。各事業の「客数獲得」に向けた販売施策の奏功もあり、上期の既存店売上高が計画を上回って推移したことが要因という。また、政府による光熱費の負担軽減策の支援を受けたことに加えて、売上高上昇による変動経費の増加を適切に管理したことも貢献する。なお、第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高916億5400万円(前年同期比12.0%増)、営業利益39億8600万円(同3.8倍)、純利益28億7900万円(同38.7%減)だった。

■野村マイクロ <6254>  6,280円  +480 円 (+8.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 野村マイクロ・サイエンス<6254>が戻り足鮮明、大陽線を形成し8%高と気を吐いている。半導体向けを中心に超純水装置を展開しており、韓国サムスンを主要顧客に東アジア地域に重点を置いているが、その技術力の高さが相次ぐ大型案件獲得に結実。半導体市況の低迷がいわれるなかも、超純水装置に対する需要には陰りがなく、高水準の受注残を背景に24年3月期もトップラインが前期比2ケタ伸長を見込むなど好調だ。会社側では「半導体市況の低迷がいわれるなかも、当社の製品は半導体製造工程のインフラに関わる部分で、半導体製造装置関連メーカーとは異なり短期的視点での受注環境という点ではあまり影響がない」(総務部)としている。今期の営業利益は前期比7%増の70億円を見込むが、同社は業績見通しに保守的な傾向があり、現状では上振れ余地が大きいとみられている。足もと東京株式市場では半導体関連株が総じて上値指向にあり、そのなかPER11倍前後の同社株は割安感があり、上値余地が大きいとみた投資資金の流入が活発となった。

■ディスコ <6146>  30,060円  +1,610 円 (+5.7%)  11:30現在
 ディスコ<6146>が大幅高、6%を超える上昇をみせ連日の上場来高値更新、分割後修正値で未踏の3万円大台乗せを果たした。半導体向け切断・研削・研磨装置で抜群の商品競争力を有し、世界トップシェアを誇る。特に次世代パワー半導体向けで高水準の需要を獲得しているほか、生成AI市場の急拡大を背景に、大手半導体メーカーの同分野向けの投資意欲が旺盛。生成AI特需を背景とする最先端パッケージやハイエンドメモリー向けは今3月期第4四半期からの本格出荷が見込まれている。米国では生成AI関連の象徴株であるエヌビディア<NVDA>の戻り足が鮮明で、同社株もそれに連動する形で上値追いが加速した。株式需給関係が良好で、株価は半導体製造装置関連の中でも最先頭を走っている。

■コーナン商事 <7516>  4,000円  +195 円 (+5.1%)  11:30現在
 コーナン商事<7516>が大幅反発し、年初来高値を更新した。11日の取引終了後、24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業収益は前年同期比7.2%増の2382億1000万円、経常利益が同16.9%増の149億5900万円だった。リフォーム関連やプロ向け商材、ペット用品が好調を維持。園芸用品や電動自転車、ヘルメットも堅調だった。更に、ホームインプルーブメントひろせを子会社化したことによる影響を織り込み、通期の業績予想を上方修正しており、業況を好感した買いが入ったようだ。24年2月期の営業収益の見通しについては、4532億円から4704億5000万円(前期比7.2%増)、経常利益の見通しは209億円から211億円(同1.8%増)に見直した。

■DMG森精機 <6141>  2,636円  +118 円 (+4.7%)  11:30現在
 DMG森精機<6141>が大幅高で5連騰。オークマ<6103>やツガミ<6101>、アマダ<6113>などが堅調に推移している。日本工作機械工業会(日工会)が11日発表した9月の受注速報によると、内需と外需を合わせた受注総額は前年同月比11.2%減の1339億1300万円となった。一方、前月比では16.7%増と2カ月連続で増加した。工作機械関連には、今後の受注の更なる底入れを期待した買いが支えとなったようだ。東証の業種別指数で「機械」は上昇率上位に入っている。

■ボードルア <4413>  5,340円  +200 円 (+3.9%)  11:30現在
 ボードルア<4413>が大幅反発している。11日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上を図り、投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。また、同時に発表した第2四半期累計(3~8月)連結決算が、売上高34億8900万円(前年同期比47.2%増)、営業利益6億5500万円(同93.3%増)、純利益4億5600万円(同72.8%増)と大幅増収増益となったことも好材料視されている。引き続きエンタープライズ顧客の拡大と深耕に注力したことが奏功したほか、ワイヤレス、ロードバランサ―、ネットワーク仮想化、クラウド、セキュリティーなどの先端技術分野が堅調に推移したことが寄与した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高68億2000万円(前期比30.0%増)、営業利益12億7000万円(同30.2%増)、純利益9億9300万円(同25.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■日立製作所 <6501>  9,223円  +311 円 (+3.5%)  11:30現在
 日立製作所<6501>が3日続伸している。11日の取引終了後、自社株1107万3400株(発行済み株数の1.18%)を10月18日付で消却すると発表しており、好材料視されている。消却後の発行済み株数は9億2716万7877株となる予定だ。同時に、ヘルスケア事業本部を会社分割により、24年4月1日付で100%子会社である日立ハイテクに承継すると発表した。グループにおけるヘルスケア事業の強化が目的で、これにより日立ハイテクで「診断×治療×デジタル」によるヘルスケア事業を推進することになる。

■イオン <8267>  3,095円  +100.5 円 (+3.4%)  11:30現在
 イオン<8267>が3日ぶりに反発し、上昇率は一時4%を超えた。11日の取引終了後に24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業収益は前年同期比5.0%増の4兆7113億3500万円、営業利益は同22.7%増の1176億2300万円となった。総合スーパー(GMS)事業は10年ぶりに黒字転換を果たしたとあって、評価されたようだ。営業収益と営業利益、経常利益は中間期として過去最高を更新した。GMS事業では省エネ投資やDX(デジタルトランスフォーメーション)による業務効率化、売上総利益の改善効果を背景に、人件費などのコスト上昇要因があっても黒字化を実現した。

■村田製作所 <6981>  2,777.5円  +79 円 (+2.9%)  11:30現在
 村田製作所<6981>が堅調。政府が経済安全保障の観点から安定的な供給を確保する「特定重要物資」の対象品目を巡り、11日の自民党会合で追加案が示されたと伝わった。このなかで、電子機器に幅広く搭載される積層セラミックコンデンサー(MLCC)が含まれたという。MLCCで世界シェア40%を握るとされる村田製に対しては、生産活動における政府の支援と業績へのプラス効果への思惑を広げる格好となったようだ。同じくMLCCを手掛ける京セラ<6971>や太陽誘電<6976>、TDK<6762>、MARUWA<5344>もしっかり。

■ディップ <2379>  3,620円  +100 円 (+2.8%)  11:30現在
 ディップ<2379>は反発した。11日の取引終了後、24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比11.4%増の265億4500万円、最終利益は同18.3%増の43億6600万円となった。直近3カ月間となる6~8月期の増益率は上期(3~8月)の実績を高まったうえ、これまで35円を予想していた中間配当を5円増額し40円(前期の中間配当比6円増配)で決定したとあって、業況のモメンタムと株主還元姿勢を好感した買いが入ったようだ。人材サービス事業が好調に推移したほか、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業も大幅な増収増益となった。

■SECカーボン <5304>  13,930円  +280 円 (+2.1%)  11:30現在
 SECカーボン<5304>が大幅反発している。11日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と市場流動性の向上を図ることが目的としている。

■ビックカメラ <3048>  1,129円  +22 円 (+2.0%)  11:30現在
 ビックカメラ<3048>が3日ぶりに反発している。11日の取引終了後に発表した24年8月期連結業績予想で、売上高8975億円(前期比10.0%増)、営業利益158億円(同11.1%増)、純利益75億5000万円(同2.6倍)と大幅増益を見込み、年間配当予想を前期比3円増の18円としたことが好感されている。TDモバイルが新たに連結子会社となることに加えて、インバウンドマーケットの一層の回復を見込む。なお、23年8月期決算は、売上高8155億6000万円(前の期比2.9%増)、営業利益142億1500万円(同20.4%減)、純利益29億3600万円(同49.1%減)だった。

■エヌ・ピー・シー <6255>  721円  +100 円 (+16.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 エヌ・ピー・シー<6255>がカイ気配スタート。11日の取引終了後、23年8月期の連結決算発表にあわせ、24年8月期の業績予想を開示した。売上高は前期比11.4%増の103億8400万円、営業利益は同62.2%増の15億8400万円を見込む。更に、年間配当予想は同1円増配の7円に設定しており、これらをポジティブ視した買いが集まった。受注残高が積み上がるなか、米国太陽電池メーカーの主要顧客に対する新工場向けの装置や、電子部品や自動車向けのFA(ファクトリーオートメーション)装置などの売り上げが寄与する。同時に3カ年の新たな中期経営計画も公表。最終年度の26年8月期に売上高を120億円に、営業利益を19億円に伸ばす目標を掲げた。23年8月期の売上高は前の期比2.1倍の93億2000万円、営業利益は同57.5%増の9億7600万円だった。

■幸和製作所 <7807>  1,124円  +150 円 (+15.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 幸和製作所<7807>がストップ高の1124円水準でカイ気配となっている。11日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を63億4700万円から66億9100万円(前期比6.7%増)へ、営業利益を7億600万円から12億円(同85.0%増)へ、純利益を4億5500万円から9億100万円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感されている。足もとで主力の歩行関連商品の出荷が堅調に推移していることに加えて、生産コスト増加に対応した販売価格の見直しなど、収益改善のためのさまざまな施策の実施や徹底的なコスト削減を推進したことなどが要因としている。なお、第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高32億8500万円(前年同期比3.7%増)、営業利益5億6600万円(同92.7%増)、純利益3億7200万円(同98.5%増)だった。同時に子会社幸和ライフゼーションのレンタル事業の一部をヤマシタ(静岡県島田市)へ譲渡すると発表した。譲渡価額は1億円で、業績予想の修正に織り込み済みとしている。

●ストップ高銘柄
 山大 <7426>  1,379円  +300 円 (+27.8%) ストップ高   11:30現在
 KG情報 <2408>  604円  +100 円 (+19.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ギグワークス <2375>  1,149円  +150 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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