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【市況】株価指数先物【寄り前】 リバランス中心のなか、昨日同様に日経平均型優位の展開か


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32020 +120 (+0.37%)
TOPIX先物 2312.5 +8.0 (+0.34%)
シカゴ日経平均先物 31990 +90
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。9月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.5%上昇と、予想を上回ったことが重荷となる場面も見られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、年内あと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利を当面維持すべきと判断していることが明らかになった。ただし、政策を慎重に進める姿勢が示されたため、次回FOMCでは政策金利を据え置くと受け止められた。これを受けて米長期金利が連日で低下し、ハイテク株などを買い直す動きが継続した。S&P500業種別指数は自動車・同部品、銀行、公益事業が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器、保険、ソフトウエア・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比90円高の3万1990円だった。日経225先物(12月限)は日中比70円高の3万1970円で始まり、直後に3万1870円と下げに転じたものの、売り一巡後はリバウンド基調を継続し、米国市場の取引開始直後には3万2080円まで買われた。中盤に利食い優勢となり3万1860円と下げに転じたものの、終盤にかけて再び強含み、3万2020円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い先行で始まりそうだ。米PPIは予想を上回る上昇となったが、このところ米金融当局の高官らが追加利上げに慎重な姿勢を示しているほか、米長期金利が連日で低下していることが材料視されよう。ただし、ナスダックは25日移動平均線を突破し75日線に接近してきたが、NYダウは200日線水準での上値の重さが意識されている。9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、やや神経質にさせそうだ。

 そのため、日経225先物は3万2000円を挟んだ膠着感が強まりやすいとみられ、底堅さを見極めつつ、25日、75日線が位置する3万2200円前後を狙った押し目狙いのスタンスになろう。昨日は日経平均型優位の展開となったが、リバランス中心のなか本日も同様の展開を想定しておきたい。また、10月の特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあり、3万2200円水準を捉えてくるようだと、ヘッジ対応に伴うロングが強まる可能性もあろう。

 米CPIが市場予想から大幅に上振れすれば、米連邦準備理事会(FRB)が追加利上げを決める可能性もあるため、積極的にロングに傾けるトレードは限られる。これまで積み上がっていたバリュー株のリバランスのほか、SQを控えたヘッジ対応の動きであることは意識しておきたい。そのため、オプション権利行使価格の3万2000円を中心とした3万1875円から3万2250円のレンジを想定し、25日、75日線を捉える局面では権利行使価格の3万2375円に上限を引き上げる。

 VIX指数は16.09(前日は17.03)に低下した。前日に支持線として意識されていた200日線を下回っていたが、一段の低下で25日線を割り込んできた。VIX指数の上昇を狙ったポジションのカバーも意識されやすく、リスク選好に傾きやすいだろう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.84倍に上昇した。上値抵抗線として機能していた25日線を明確に上放れてきた。NTショートの巻き戻しが強まりやすく、前日の反動がみられたとしても、押し目ではNTロングによるスプレッド狙いに向かわせよう。目先的には200日線が位置する14.04倍辺りが意識されてきそうだ。

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