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【材料】ブラックベリーが決算 戦略見直しを完了する可能性は五分五分以上 株価は冴えない反応=米国株個別

(NY時間10:47)
ブラックベリー<BB> 4.69(-0.07 -1.47%)

 サイバーセキュリティのブラックベリー<BB>が前日引け後に6-8月期決算(第2四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、1株損益の赤字は予想ほど膨らまなかった。同社のチェンCEOは11月の自身の契約満了までに、同社の戦略見直しを完了する可能性は五分五分以上と見ており、かつてのハイテク企業の寵児を身売りまたは見直しをする準備を整えている。

 携帯電話大手からセキュリティに転身した同社は、5月に発表した戦略見直しを完了させる必要があると決算説明会で語った。このプロセスが不透明であることが、同社の業績に対する懸念に拍車をかけているとしている。

 なお、投資会社のベリタス・キャピタルが同社の買収に関心を持っているとの憶測が流れているが、チェンCEOはこの憶測には触れなかった。「時間がかかればかかるほど、状況は悪化する。複数のステップを踏んで長い時間がかかるかもしれないが、何らかの決定は下されるだろう」と語った。

 ただ、株価は冴えない反応。アナリストからは「経営陣は圧力は一時的なものだと見ているが、われわれ懐疑的だ」とのコメントも聞かれる。「サイバーセキュリティ、IoTの両事業とも冴えず、短期には厳しい状況が続く」との声も聞かれた。

(6-8月・第2四半期)
・1株損益(調整後):-0.04ドル(予想:-0.06ドル)
・売上高:1.32億ドル(予想:1.37億ドル)
・粗利益率(調整後):65.2%(予想:66.5%)

【企業概要】
 米国内外の政府機関・企業向けに、スマートフォン・パソコン・サーバー等のエンドポイントセキュリティに関するソフトウェアの開発・販売を行う。また、自動車製造業等向けのソフトウェアの開発・販売も行う。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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