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【市況】株価指数先物【寄り前】 短期的なショートには注意を要する


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 31900 -180 (-0.56%)
TOPIX先物 2339.5 -11.5 (-0.48%)
シカゴ日経平均先物 31870 -210
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が年内にあと1回の利上げに言及したほか、米経済がソフトランディング(軟着陸)できる確率は60%との見方を示した。金融引き締め長期化が警戒されて長期金利が上昇し、株式市場では売りが強まった。

 また、JPモルガン・チェース<JPM>のダイモン最高経営責任者(CEO)が、金利が7%まで上昇するリスクを警告したことも、投資家のセンチメントを悪化させた。さらに、政府機関が一部閉鎖になるリスクに加え、9月の米消費者信頼感指数が予想を下回ったことも売りにつながった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、公益事業、小売、テクノロジー・ハード・機器、運輸、不動産の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比210円安の3万1870円だった。日経225先物(12月限)は日中比70円安の3万2010円で始まり、3万1970円まで売られた後は、3万2000円~3万2100円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後に3万2130円まで上昇したが買いは続かず、再び節目の3万2000円を下回ると、終盤にかけて一時3万1840円まで売られ、3万1900円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。米国市場では、NYダウが前日に支持線として機能していた200日移動平均線を明確に下放れ、52週線に接近してきた。52週線を下回ってくると下方シグナルが発生する形となり、下へのバイアスが一段と強まる可能性がある。ナスダックは8月半ばの直近安値水準を下回ってきており、1万2500辺りに位置する200日線が意識されてくる。

 日経225先物はナイトセッションの下げにより、ボリンジャーバンドの-1σを下回ってきた。3万2000円処で底固めをみせられないと、-2σが位置する3万1520円水準のほか、8月半ばに付けた3万1000円へ向けたトレンド形成が警戒されてくる。半期末に伴う需給要因により積極的な売買が手控えられやすいなか、短期的なショートの動きには注意する必要があろう。

 本日は権利付き最終日となり、配当志向の物色に向かわせやすい。また、円相場が1ドル=149円台と円安に振れていることから、輸出関連などにも資金が向かいそうであり、相対的にTOPIX型優位の流れになりそうだ。配当再投資への思惑からロングも意識されやすいが、米国が不安定な状況のなかでは積極的な売買は手控えられ、オプション権利行使価格の3万2000円を中心に、3万1500円から3万2500円の広めのレンジを想定しておきたい。

 VIX指数は18.94(前日は16.90)に上昇した。200日線を突破し、8月半ばに付けた18.88を上回ってきた。52週線は18.98辺りで推移しているため、同線突破を狙ったショートが強まる可能性があり、リスク回避に向かわせよう。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視する米個人消費支出(PCE)の発表を29日に控えているため、同指標の発表に向けた仕掛け的な動きが警戒されそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.64倍に低下した。1月安値の13.62倍とのボトム形成が意識されるが、同水準を明確に下回ってくると、一段と低下を想定したNTショートが入りやすいと考えられる。

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