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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、セカンドX、揚羽

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■トヨタ自動車 <7203>  2,788.5円  +3 円 (+0.1%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が下げ渋りの展開。日銀がこの日、金融政策の現状維持を決めた。政策修正の思惑がくすぶっていたなか、結果発表後に外国為替市場でドル円相場は一時1ドル=148円を上回る水準までドル高・円安が進行した。自動車株に対しては、輸出採算性の向上を期待した買いが入ったようだ。日産自動車<7201>やホンダ<7267>も下げ幅を縮小している。

■レノバ <9519>  1,155円  -19 円 (-1.6%)  本日終値
 レノバ<9519>は4日続落。今月に入って昨年2月安値(1271円)を下回り、2020年10月以来およそ2年11カ月ぶりの水準で推移している。直近の4~6月期決算は発電所の運転開始などが寄与し、売上高は増加。一方、営業利益は前年同期に一過性利益を計上した反動で、前年同期比約5割減の29億8800万円と大幅減を余儀なくされた。営業利益は通期計画(前期比7割超減の22億円)を上回ったが、開発投資を見込んでいることなどを理由に据え置いている。業績悪を背景に株価には売りが膨らみ、下値模索の展開が続いている。20年10月の時期は環境政策を掲げるバイデン氏の大統領選勝利期待から脱炭素関連株が物色され始めたころであり、同社株も人気化した経緯がある。

■西松屋チェーン <7545>  1,603円  -17 円 (-1.1%)  本日終値
 西松屋チェーン<7545>が4日続落。21日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.9%減と5カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。前年と比較して気温が高く推移したことで、秋物衣料の売上高が前年を下回った。なお、全店売上高は同2.1%減だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,198円  -59 円 (-0.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は4日続落した。21日の米国市場で、同社傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>が売られ、売出価格である51ドルを一時下回る場面があった。20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を受け、金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的な姿勢を示したとの受け止めが広がっている。21日も米国市場では金利に上昇圧力が掛かり、グロース株を敬遠する傾向が強まった。半導体株への逆風が強まるなか、アーム株の下落を嫌気した売りがソフトバンクG株の重荷となっている。もっとも、ソフトバンクGの株価は日足のボリンジャーバンドのマイナス3シグマ近辺まで調整した後、押し目買いが入り下げ渋った。

■セカンドX <5028>  1,404円  +300 円 (+27.2%) ストップ高   本日終値
 セカンドサイトアナリティカ<5028>は急騰。21日の取引終了後、1対3の株式分割と自社株買いを発表した。株式の流動性向上の期待とともに、株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。同社は10月12日を基準日として、13日付で1株を3株に分割する。株式分割後、取得総数80万株(株式分割後の自己株式を除く発行済み株式総数の9.56%に相当)、取得総額3億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は同日から2024年10月12日まで。

■揚羽 <9330>  2,190円  +400 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値
 21日に東証グロース市場に新規上場した揚羽<9330>が連日ストップ高。同社は、人的資本経営に特化したブランディング支援サービスの提供が主な事業で、採用活動支援や企業ブランド力向上など目的に合わせた戦略を立て、Web制作やPR動画・冊子の作成などを手掛けている。上場初日は公開価格1400円を6.4%上回る1490円で初値をつけたが、23年9月期の営業利益予想が1億3500万円(前期比19.9%増)と好業績見通しであることや、初値と公開価格とのカイ離が小さく始まったこと、上場時の市場からの吸収額が7億円強と少なく時価総額も大きくないことなどから今後の値動きに対する期待感が強く、個人投資家を中心とした短期筋からの買いが殺到している。

■木徳神糧 <2700>  6,100円  +620 円 (+11.3%)  本日終値
 木徳神糧<2700>が急反発。21日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、営業利益を15億8000万円から20億円(前期比52.0%増)へ、純利益を11億円から13億5000万円(同30.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から50円へ引き上げ年間配当予想を80円(前期60円)としたことが好感された。売上高は1120億円(前期比7.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、中期経営計画で掲げる事業拡大に向けた体制再構築で、構造改革を強力に推進したことがコスト削減につながったほか、米穀の国内仕入れで機動的かつ独自の調達を推進したことで競争優位性を高めたことが寄与する。また、取引先のニーズに対応した販売ができたことにより採算性も大きく向上しているという。

■ネクシィーズグループ <4346>  836円  +58 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 ネクシィーズグループ<4346>が6日ぶりに反発。午前9時42分ごろ、23年9月期の連結業績予想について、最終利益を4億円から6億5000万円(前期比3.5倍)へ上方修正したことが好感された。投資有価証券の一部を売却するのに伴い、投資有価証券売却益2億400万円を特別利益として計上することが要因としている。なお売上高は、コロナ禍からの回復に伴う設備投資需要や金融機関との提携と紹介の増加により、ネクシィーズ・ゼロ事業の受注が想定を上回るペースで推移していることや、電子メディア事業がタレントを起用した企業プロモーション支援プロジェクト「アクセルジャパン」を中心に好調に推移していることから190億円から210億円(同9.3%増)へ上方修正したが、インフレ対策として臨時の人件費を計上したことなどから営業利益は7億円(同83.0%増)の従来見通しを据え置いた。

■英和 <9857>  1,808円  +111 円 (+6.5%)  本日終値
 英和<9857>が4連騰し年初来高値を更新。21日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を19億5000万円から22億5000万円(前期比18.8%増)へ、純利益を13億2500万円から15億3000万円(同15.9%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は420億円(同1.7%増)の従来見通しを据え置いたものの、上期において生産性向上を目的にデジタル技術を活用した生産設備の自動化や高度化につながる投資があったほか、老朽化した設備の更新需要が堅調で、主力の工業用計測制御機器の販売が堅調に推移したことが要因。また、顧客の課題を解決する「コト売り」をはじめとする高付加価値営業の強化に取り組んでいることや、経費の増加抑制努力により各種経費が想定より低めに推移したことも寄与する。

■BEENOS <3328>  1,619円  +89 円 (+5.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 BEENOS<3328>が3日ぶりに反発。同社は21日取引終了後、これまで未定としていた期末一括配当を前期比2円増配の27円にすると発表しており、これが好感されたようだ。同社は配当を通じた株主への利益還元を重要な経営課題と位置付けており、事業基盤の拡大と財務基盤の充実を進め、業績の変動に大きく影響されることなく長期的に安定した配当を継続することを基本としている。

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