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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万2500円および+1σ辺りでの底堅さを見極め(訂正)


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32560 -60 (-0.18%)
TOPIX先物 2359.0 -5.0 (-0.21%)
シカゴ日経平均先物 32585 -35
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。8月の米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控えて様子見ムードのなか、NY原油先物が昨年11月以来の水準に上昇したことでインフレ圧力が高まり、金融引き締め長期化への警戒が強まった。また、新型スマートフォン「iPhone15」の発売を発表したアップル<AAPL>が、これまで報道されていたこともあってサプライズ感はなく、材料出尽くしから下落したことがハイテク株の重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、銀行、保険が上昇した一方で、ソフトウエア・サービス、家庭用品・パーソナル用品、自動車・同部品が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比35円安の3万2585円だった。日経225先物(12月限)は日中比60円安の3万2560円で始まり、3万2500円まで売られる場面が見られた。売り一巡後は緩やかなリバウンドを見せており、米国市場の取引開始後にはプラスに転じた。その後、3万2680円まで上げ幅を広げる場面もあったが終盤にかけて軟化し、3万2560円と下落に転じてナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。米国市場ではNY原油先物相場の上昇を受けたエネルギー株のほか、金利先高観から金融株が買われた半面、ハイテク株の弱さが目立っており、東京市場でも同様の物色に向かいやすいだろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価の重荷となりそうだ。

 ただし、米CPIの発表を控えるなか、積極的にショートを仕掛けてくる流れにはならないとみられる。ナイトセッションでは3万2500円処で底堅さが見られており、同水準では短期的なショートカバーを狙った、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。また、ボリンジャーバンドの+1σが3万2590円辺りに位置しており、+1σ水準での底堅さがみられるようだと、オプション権利行使価格の3万2625円を捉えてくる可能性があり、その上の権利行使価格3万2750円を意識させよう。積極的な上値追いは期待しづらいが、まずは3万2500円および+1σ辺りでの底堅さを見極めたい。

 VIX指数は14.23(前日は13.80)に上昇した。投資家心理をやや神経質にさせようが、直近では75日移動平均線に上値を抑えられる形状であり、リスク回避姿勢を強める流れとはならないだろう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.79倍と小幅に上昇した。米国市場の流れを受けてエネルギー株や金融株に資金がシフトすると予想され、NTショートによるスプレッド狙いの動きも入りそうだ。方向性としては2月22日の13.70倍のほか、1月16日の13.62倍が意識されやすい。

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