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【市況】株価指数先物【寄り前】 自律反発を想定も+1σを挟んだレンジ推移に


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32510 +90 (+0.27%)
TOPIX先物 2345.0 +4.5 (+0.19%)
シカゴ日経平均先物 32520 +100
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 8日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NY原油先物相場の上昇によるインフレ高止まりで、米金融引き締め長期化への警戒が重荷となった。しかし、中国政府による規制強化の動きで大きく売られていたアップル<AAPL>が反発。ハイテク株の一角が買い戻され、相場の支援材料となった。ただし、13日に8月の米消費者物価指数(CPI)、14日に米小売売上高、米卸売物価指数(PPI)、15日に9月のニューヨーク連銀製造業景気指数、ミシガン大学消費者態度指数などの発表を控えて、積極的な売買は手控えられた。S&P500業種別指数はエネルギー、公益事業、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、電気通信サービス、自動車・同部品、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比100円高の3万2520円だった。日経225先物(12月限)は日中比変わらずの3万2420円で始まり、ほどなくして3万2260円まで売られる場面が見られた。しかし、売り一巡後は買い戻しの流れとなり、米国市場の取引開始後に上昇に転じると、一時3万2560円まで買われた。その後は3万2460円~3万2560円辺りで保ち合い、3万2510円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。アップルが買い直されたことで、中国政府の規制強化を警戒した売りは一段落したといった見方につながり、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株へ買い戻しが入りそうだ。ただし、自律反発の域は脱せず、日経225先物はボリンジャーバンドの+1σが位置する3万2550円辺りでは強弱感が対立しやすいだろう。

 ナイトセッションで一時3万2260円まで売られ、75日移動平均線が位置する3万2230円に接近するなか、いったんは先週半ば以降の調整に対するショートカバーが入りやすいと考えられる。ただし、9月のSQ値である3万2921円39銭水準を捉えてくる流れは期待しづらく、ショートカバーの勢いは強まりにくい。戻りの鈍さが意識されてくるようだと、改めてショートを仕掛けてくる流れに向かわせそうだ。

 そのため、オプション権利行使価格の3万2500円を中心とした上下の権利行使価格である3万2250円から3万2750円辺りのレンジ推移を想定する。レンジ下限は押し目狙いのロング対応とし、レンジ上限では戻り待ち狙いのショート対応といった短期的な売買が中心になろう。米国では来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えるなか、CPIやPPIなど経済指標の結果を受けた米国市場の動向を見極めたいとする様子見姿勢が強まりそうである。

 VIX指数は13.84に低下した。前日には一時15.68まで上昇し、75日線突破から25日線を捉える場面も見られた。抵抗線を試した後に再び低下を見せていることから、リスク選好に向かいやすいだろう。日経225先物はリバウンド狙いのロングが入りやすいと考えられ、まずは+1σ水準での底堅さを見極めたい。

 なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.85倍に低下し、一時13.79倍と3月前半以来の水準まで下げてきた。アップルの反発を受けた流れからNTショートを巻き戻す動きが意識されてくるものの、方向性としては2月22日の13.70倍のほか、1月16日の13.62倍が意識されやすい。

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