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【市況】8月のISM非製造業景気指数、米サービス業のセンチメントがまだ持ち堪えていることを示唆

 日本時間23時に8月のISM非製造業景気指数が発表され、54.5と前回から上昇し、予想も上回った。世界的に企業の景況感は低下傾向が顕著に示される中で、米サービス業のセンチメントはまだ持ち堪えていることが示されている。新規受注と雇用の上昇に支えられ、6カ月ぶりの高水準に上昇した。

 今回の数字は消費者の需要と経済全体の持続的な強さを浮き彫りにしている。家計支出の持続性は労働市場を支えるとともに、米景気後退を回避できるという期待を高める。13のセクターが上昇し、不動産・賃貸・リース業と宿泊・飲食サービス業が特にけん引した。

 原材料費と賃金は8月も加速し、仕入れ価格は4カ月ぶりの高水準に上昇。サービス業の仕入れコストの上昇が続けば、インフレが長期化する危険性がある。

 ただ、在庫が2020年4月以来の高水準に跳ね上がっており、今後数カ月の間に製造業者やその他のサービス業者への発注が削減されるリスクは示された。

*ISM非製造業景気指数(8月)23:00
結果 54.5
予想 52.4 前回 52.7
事業活動 57.3(57.1)
新規受注 57.5(55.0)
雇用   54.7(50.7)
入荷水準 48.5(48.1)

仕入価格 58.9(56.8)
輸出   62.1(61.1)
輸入   52.3(52.3)
()は前回

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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