【市況】ダウ平均は伸び悩む 一時マイナスに転じる場面も=米国株後半
NY株式30日(NY時間15:40)
ダウ平均 34883.43(+30.76 +0.09%)
ナスダック 14018.54(+74.78 +0.54%)
CME日経平均先物 32380(大証終比:+100 +0.31%)
NY時間の終盤に入ってダウ平均は伸び悩む動きを見せている。一時マイナスに転じる場面も見られた。きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅に4日続伸。この日発表になったADP雇用統計と第2四半期GDP確報値を受けて米国債利回りが下げの反応を見せ、前日に引き続き、株式市場はポジティブな反応を見せた。一時戻り売りが強まり、ダウ平均は下げに転じる場面が見られたものの、直ぐにプラス圏を回復している。
市場は明日以降に発表になるPECデフレータと米雇用統計の数字を待っている中で、前日や本日のデータは、慎重なFRBへの期待を正当化しており、米株式市場もポジティブな反応を見せている。前日からの米経済指標を受けて短期金融市場ではFRBの利下げ開始を来年7月から6月に前倒ししている。
「現在の金融市場にとって最大の関心はFRBの金融政策の行方であり、マクロ経済がFRBの長期利上げ休止を許容するかどうかだ。きのうの指標は、パウエル議長が一時停止できることを示唆している」との指摘が出ていた。また、「米国株は8月に入って初めて強気の流れを見せている」との声も聞かれる。
ただ、FRBの利上げサイクル終了への見方が強まっているが、これらのニュースをゲーム・チェンジャーと呼ぶのは時期尚早で、今後の米インフレ指標は新たにタカ派な息吹を吹き込む可能性を秘めているとの指摘も出ている。
明日のPCEデフレーターは前回の前年比3.0%から3.3%への上昇が見込まれ、金曜日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは鈍化が見込まれているものの、平均時給は4.4%から4.3%への微減に留まると見られている。9月13日に予定されている米消費者物価指数(CPI)は前月比0.6%と高い上昇が予想されている状況。パウエル議長をはじめとするFRB高官は、インフレが依然として高過ぎると警告しており、特にCPIは米国債利回りを上昇させ、株安を導く可能性があるという。
決算関連では、HP<HPQ>が前日の決算を受けて下落。需要は期待していたほど急速に改善しておらず、プリンター事業の逆風も警戒されている。
なお、本日は引け後にセールスフォース<CRM>の発表が予定されている。
高解像度映像の圧縮処理用半導体を製造するアンバレラ<AMBA>が決算を受け大幅安。第3四半期の売上高見通しは5000万ドル上下4%を見込んでいるが、市場からは物足りないとの指摘も出ていた。
クラウド上で共有プラットフォームを手掛けるボックス<BOX>が決算を受け大幅安。ビリング(未収請求を考慮した売上高)が予想を下回ったことや、通期ガイダンスで売上高見通しが若干下方修正されたことが嫌気された模様。
バイオ医薬品のファイブロジェン<FGEN>が大幅安。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの患者を対象とした「パムレブルマブ」の臨床試験(第3フェーズ)LELANTOS-2が主要評価項目を達成できなかった。
衛星通信のグローバルスター<GSAT>が上昇。元クアルコム<QCOM>CEOのポール・ジェイコブス氏を新CEOに任命した。ジェイコブス氏はグローバルスターの取締役にも任命された。
カルバン・クラインやトミー・ヒルフィガーといったアパレルブランドを傘下に持つPVH<PVH>が決算を受け上昇。通期の1株利益の見通しを上方修正し、マクロ環境の低迷を乗り切る自信を示した。
配車サービスのリフト<LYFT>が上昇。取締役のアガワル氏が持ち株を増やしたことが材料視された模様。
3Dシステムズ<DDD>が午後になって買いを強めた。アップル<AAPL>が今後発売されるスマートウォッチの一部に使用されるスチール製ケースの製造に3Dプリンターを試験的に導入していると伝わったことが思惑を呼んだ模様。
中国のeコマース大手の百度(バイデゥ)<BIDU>が上昇。中国政府が同社などのAIモデルを初めて承認する意向だと伝わった。
大麻関連株に買いが膨らんだ。米厚生省の高官が麻薬取締局(DEA)のミルグラム長官宛ての書簡で、大麻に関する規制を緩和するよう勧告した。
HP<HPQ> 29.16(-2.22 -7.06%)
アンバレラ<AMBA> 61.07(-14.72 -19.42%)
ボックス<BOX> 27.27(-3.54 -11.48%)
ファイブロジェン<FGEN> 0.97(-0.31 -24.58%)
グローバルスター<GSAT> 1.40(+0.09 +6.49%)
PVH<PVH> 83.04(+2.22 +2.75%)
リフト<LYFT> 11.70(+0.93 +8.64%)
3Dシステムズ<DDD> 6.25(+0.12 +1.88%)
百度(バイドゥ)<BIDU> 146.33(+5.62 +3.99%)
ティルレイ<TLRY> 2.66(+0.26 +10.96%)
キャノピー・グロース<CGC> 0.46(+0.05 +13.62%)
クロノス<CRON> 1.86(+0.12 +6.89%)
アップル<AAPL> 187.65(+3.53 +1.91%)
マイクロソフト<MSFT> 328.88(+0.47 +0.14%)
アマゾン<AMZN> 134.91(-0.01 0.00%)
アルファベットC<GOOG> 136.88(+1.39 +1.03%)
テスラ<TSLA> 256.86(-0.32 -0.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 295.44(-2.55 -0.86%)
AMD<AMD> 106.82(+0.90 +0.85%)
エヌビディア<NVDA> 491.86(+4.02 +0.82%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 34883.43(+30.76 +0.09%)
ナスダック 14018.54(+74.78 +0.54%)
CME日経平均先物 32380(大証終比:+100 +0.31%)
NY時間の終盤に入ってダウ平均は伸び悩む動きを見せている。一時マイナスに転じる場面も見られた。きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅に4日続伸。この日発表になったADP雇用統計と第2四半期GDP確報値を受けて米国債利回りが下げの反応を見せ、前日に引き続き、株式市場はポジティブな反応を見せた。一時戻り売りが強まり、ダウ平均は下げに転じる場面が見られたものの、直ぐにプラス圏を回復している。
市場は明日以降に発表になるPECデフレータと米雇用統計の数字を待っている中で、前日や本日のデータは、慎重なFRBへの期待を正当化しており、米株式市場もポジティブな反応を見せている。前日からの米経済指標を受けて短期金融市場ではFRBの利下げ開始を来年7月から6月に前倒ししている。
「現在の金融市場にとって最大の関心はFRBの金融政策の行方であり、マクロ経済がFRBの長期利上げ休止を許容するかどうかだ。きのうの指標は、パウエル議長が一時停止できることを示唆している」との指摘が出ていた。また、「米国株は8月に入って初めて強気の流れを見せている」との声も聞かれる。
ただ、FRBの利上げサイクル終了への見方が強まっているが、これらのニュースをゲーム・チェンジャーと呼ぶのは時期尚早で、今後の米インフレ指標は新たにタカ派な息吹を吹き込む可能性を秘めているとの指摘も出ている。
明日のPCEデフレーターは前回の前年比3.0%から3.3%への上昇が見込まれ、金曜日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは鈍化が見込まれているものの、平均時給は4.4%から4.3%への微減に留まると見られている。9月13日に予定されている米消費者物価指数(CPI)は前月比0.6%と高い上昇が予想されている状況。パウエル議長をはじめとするFRB高官は、インフレが依然として高過ぎると警告しており、特にCPIは米国債利回りを上昇させ、株安を導く可能性があるという。
決算関連では、HP<HPQ>が前日の決算を受けて下落。需要は期待していたほど急速に改善しておらず、プリンター事業の逆風も警戒されている。
なお、本日は引け後にセールスフォース<CRM>の発表が予定されている。
高解像度映像の圧縮処理用半導体を製造するアンバレラ<AMBA>が決算を受け大幅安。第3四半期の売上高見通しは5000万ドル上下4%を見込んでいるが、市場からは物足りないとの指摘も出ていた。
クラウド上で共有プラットフォームを手掛けるボックス<BOX>が決算を受け大幅安。ビリング(未収請求を考慮した売上高)が予想を下回ったことや、通期ガイダンスで売上高見通しが若干下方修正されたことが嫌気された模様。
バイオ医薬品のファイブロジェン<FGEN>が大幅安。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの患者を対象とした「パムレブルマブ」の臨床試験(第3フェーズ)LELANTOS-2が主要評価項目を達成できなかった。
衛星通信のグローバルスター<GSAT>が上昇。元クアルコム<QCOM>CEOのポール・ジェイコブス氏を新CEOに任命した。ジェイコブス氏はグローバルスターの取締役にも任命された。
カルバン・クラインやトミー・ヒルフィガーといったアパレルブランドを傘下に持つPVH<PVH>が決算を受け上昇。通期の1株利益の見通しを上方修正し、マクロ環境の低迷を乗り切る自信を示した。
配車サービスのリフト<LYFT>が上昇。取締役のアガワル氏が持ち株を増やしたことが材料視された模様。
3Dシステムズ<DDD>が午後になって買いを強めた。アップル<AAPL>が今後発売されるスマートウォッチの一部に使用されるスチール製ケースの製造に3Dプリンターを試験的に導入していると伝わったことが思惑を呼んだ模様。
中国のeコマース大手の百度(バイデゥ)<BIDU>が上昇。中国政府が同社などのAIモデルを初めて承認する意向だと伝わった。
大麻関連株に買いが膨らんだ。米厚生省の高官が麻薬取締局(DEA)のミルグラム長官宛ての書簡で、大麻に関する規制を緩和するよう勧告した。
HP<HPQ> 29.16(-2.22 -7.06%)
アンバレラ<AMBA> 61.07(-14.72 -19.42%)
ボックス<BOX> 27.27(-3.54 -11.48%)
ファイブロジェン<FGEN> 0.97(-0.31 -24.58%)
グローバルスター<GSAT> 1.40(+0.09 +6.49%)
PVH<PVH> 83.04(+2.22 +2.75%)
リフト<LYFT> 11.70(+0.93 +8.64%)
3Dシステムズ<DDD> 6.25(+0.12 +1.88%)
百度(バイドゥ)<BIDU> 146.33(+5.62 +3.99%)
ティルレイ<TLRY> 2.66(+0.26 +10.96%)
キャノピー・グロース<CGC> 0.46(+0.05 +13.62%)
クロノス<CRON> 1.86(+0.12 +6.89%)
アップル<AAPL> 187.65(+3.53 +1.91%)
マイクロソフト<MSFT> 328.88(+0.47 +0.14%)
アマゾン<AMZN> 134.91(-0.01 0.00%)
アルファベットC<GOOG> 136.88(+1.39 +1.03%)
テスラ<TSLA> 256.86(-0.32 -0.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 295.44(-2.55 -0.86%)
AMD<AMD> 106.82(+0.90 +0.85%)
エヌビディア<NVDA> 491.86(+4.02 +0.82%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美