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【市況】NY株式:米国株式市場はまちまち、銀行格下げや小売り決算が重し

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

ダウ平均は174.86ドル安の34,288.83ドル、ナスダックは8.28ポイント高の13,505.87で取引を終了した。

ジャクソンホール会合を控えた調整が続き、まちまちで寄り付いた。その後、格付け会社S&Pグローバル・レーティングによる複数銀の格下げ発表を受け金融システムへの不安が再燃し下落。また、一部小売企業の冴えない決算を受けて消費動向にも懸念が広がり、一段安となった。ダウ平均は終盤にかけて下げ幅を拡大。一方、ハイテクは引きつづき押し目買い意欲が強く、底堅く推移しナスダックはプラス圏を維持した。セクター別ではテクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、銀行が下落した。

ホームセンター運営のロウズ(LOW)は四半期決算で1株利益や通期見通しが予想を上回り上昇。一方、地銀のキーコープ(KEY)、コメリカ(CMA)、バレー・ナショナル・バンコープ(VLY)などは、預金流出や収益力の低下を理由にした格下げが嫌気され、それぞれ下落。オンライン証券会社のチャールズ・シュワブ(SCHW)もコスト削減計画の一環として人員削減やオフィス閉鎖・縮小計画を発表し下落した。

スポーツ用品小売りのディックス・スポーティング・グッズ(DKS)は四半期決算で1株利益が予想を下回ったほか、店舗での窃盗増加で通期の利益見通しを下方修正したことが失望され急落。百貨店のメーシーズ(M)は2-4月期決算で、既存店売上高が予想以上に減収、売上高も予想を下回ったほか、マクロ環境や個人消費を巡る不確実性を強調して通期の見通しを下方修正したため下落。半導体のエヌビディア(NVDA)は決算発表を控えた利食い売りが優勢となり、下落した。

高級住宅建設会社のトールブラザーズ(TOL)は取引終了後に決算を発表。予想を上回った内容や見通しが好感され時間外取引で買われている。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

 提供:フィスコ

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