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【材料】平山ホールディングス---23年6月期は2ケタ増収増益、全てのセグメントで売上高・利益が増加

平山 <日足> 「株探」多機能チャートより

平山ホールディングス<7781>は14日、2023年6月期連結決算を発表した。売上高は前期比13.2%増の316.74億円、営業利益は同29.1%増の8.93億円、経常利益は同22.2%増の9.48億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同34.1%増の5.49億円となった。

インソーシング・派遣事業の売上高は前年同期比10.9%増の252.83億円、セグメント利益は同5.1%増の14.41億円となった。自動車関連分野において部品供給制約によるサプライチェーンの混乱により一部生産が先送りされるとともに、上半期に好調であった農業用機器関連、住設関連及び半導体関連において、下半期に在庫調整が多くの顧客で行われたため減産の影響を受けたが、医療機器関連は底堅く推移した。物流関連、航空・観光関連、流通ストア・コンビニ関連等は、既存取引先からの追加発注が好調であったことや新規取引先を獲得できたこと、さらにコロナ禍で取引が一旦終了していた顧客との取引再開などもあり、前期から旺盛な需要があった。新規開拓を行っていた半導体関連について、多数の新規取引がスタートした。また、自動車関連の需要復調が見られ、大型受注を獲得できた。利益面では、自動車関連分野・住設関連分野において一部生産先送りによる収益圧迫があったものの、製造請負の現場改善を継続したこと、新規に受注した高単価案件に人員配置ができたこと及びハイエンド技能人材教育に注力した結果、顧客ニーズに適合した人材を配置できたことから、増益となった。採用面では、2022年新卒の採用者が定着し生産の安定に寄与する一方、2023年新卒及び中途採用ではサービス産業の復調等業況改善とともに採用環境が厳しくなり始めた。これに対し、平山グループは、メディア活用、SNSの活用、ネットワーク採用等を強化し、企業イメージの向上を図るとともに、採用ルートの多様化等により採用コストの抑制に努めた。

技術者派遣事業の売上高は同21.8%増の26.76億円、セグメント利益は同890.9%増の0.64億円となった。主要顧客の大手製造業の一部で中長期を見据えた技術開発投資の持ち直しが見られ、電子機器の組み込みソフトウェアや半導体関連、生産設備関連の技術者を中心に、受注は回復基調となった。キャリアカウンセリングの強化やテクノカウンセリング窓口の設置効果による離職率の低下が見られ、また、2023年新卒の早期配置も進んだことで稼働人員は堅調に推移している。人材採用面では中長期の成長を見据えて採用活動を強化しており、2023年新卒の採用においては概ね予定通りの人員が確保できている。一方、中途採用は業界の人手不足感が解消されず、技術者の確保面で厳しい状況が継続している。利益面では、増収による利益確保に加え、販売費及び一般管理費の効率的使用により、増益となった。

海外事業の売上高は同21.8%増の27.09億円、セグメント利益は同47.5%増の0.73億円となった。主力のタイにおいて、製造業生産指数(MPI)が停滞していたが、主要産業の自動車生産では回復傾向であった。このような環境の下、タイにおける派遣従業員数は、2023年3月時点で前年同月比5.5%の増加となった。利益面では、高収益顧客の派遣増員に伴う収益の改善及び社会保険料率軽減措置による原価の低減等があり増益となった。

その他事業の売上高は同34.2%増の10.05億円、セグメント利益は同87.7%増の2.10億円となった。各国の行動制限や水際対策の段階的緩和により、現場改善に係るコンサルティング及び研修が増加したことに加え、再開した研修ツアーには世界各国からの参加があった。また、生産性向上のAIソリューション開発に加えて、国内に回帰生産をしようとする顧客に対する工場立ち上げ支援のコンサルティング案件が増加した。利益面では、外国人の入国制限が緩和されたことでエンジニア及び技能実習生の配置が進み、外国人雇用管理サポート事業の寄与により増益となった。

2024年6月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比8.3%増の343.00億円、営業利益は同34.3%増の12.00億円、経常利益は同25.5%増の11.90億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同27.5%増の7.00億円を見込んでいる。

《YI》

 提供:フィスコ

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