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【市況】一時32000円割れ後は値ごろ感からの押し目買い【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

4日の日経平均は3日ぶりに小反発。33.47円高の32192.75円(出来高概算15億8000万株)で取引を終えた。前日の米国株安の流から値がさハイテク株中心に売りが先行し、取引開始直後には31934.35円まで下押し、取引時間中としては約3週間ぶりに32000円を割り込んだ。しかし、心理的な節目を下回ったことで短期筋の先物買いなどを誘発し、前場半ばにかけて、32294.70円まで買われる場面もあった。ただ、週末に加え、今夜の米雇用統計の結果を見極めたいとの見方が強く、膠着感が強まっていた。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割近くを占めた。セクター別では、海運、水産農林、保険、鉱業など17業種が上昇。一方、繊維製品、その他製品、ゴム製品など16業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、花王<4452>、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>が堅調だった半面、キッコーマン<2801>、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>、ヤマハ<7951>が軟調だった。

前日の米国市場では、長期金利の上昇が重荷となり、主要株価指数は軟調だった。東京市場も金利動向に敏感なグロース株中心に売りが先行。ただ、きょうの安値までの3日間で1500円超下落しているだけに、自律反発や押し目を拾う動きが出て、日経平均はプラスに転じた。

東京市場は、日米金利動向をにらみながらの展開が続いているだけに、金利動向に影響を及ぼす7月の米雇用統計の結果が注目されている。非農業部門就業者数は前月比20万人増加することが想定されており、市場予想並みの結果となれば、景況感の悪化にもつながらないだろう。米国の平均時給は前月比4.4%の上昇が続いており、少しでも平均時給が低下すれば、インフレ鈍化から日米ともに株式市場に追い風になる可能性がありそうだ。

《CS》

 提供:フィスコ

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