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【市況】株価指数先物【寄り前】 売り一巡後の底堅さを見極め


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32240 -370 (-1.13%)
TOPIX先物 2275.0 -20.5 (-0.89%)
シカゴ日経平均先物 32345 -265
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。格付け会社フィッチ・レーティングスが、米国の長期外貨建て国債格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことを受けて売り優勢の展開となった。また、7月のADP全米雇用統計で、米民間雇用者数が32万4000人増と予想を上回り、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止しにくくなるとの観測なども重荷となった。米長期金利が一時、昨年11月以来の水準に上昇したことを受けて、主力ハイテク株が軒並み売られた。S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、医薬品・バイオテクノロジー、保険が上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、ソフトウエア・サービスが下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比265円安の3万2345円だった。日経225先物(9月限)は日中比60円安の3万2550円で始まり、3万2320円まで売られた。その後は買い戻しの流れとなり、米国市場の取引開始直後には3万2630円まで買われ、プラスに転じる場面も見られた。しかし、リバウンド基調は強まらず、終盤にかけて下落幅を広げており、3万2240円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。前日の2%を超える下げで米国市場の下落影響を相当織り込んでいるとみられるが、決算評価から時間外取引で一時5%ほど上昇していたアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>は、7%を超える下落だった。決算が評価される銘柄に対しても利益確定の売りが強まっていたことから、押し目待ち狙いの買いを手控えさせそうだ。

 日経225先物はナイトセッションの下落により、ボリンジャーバンドの-1σ(3万2270円)を下回ってきた。早い段階で同水準を上回ってこないと抵抗線として意識されてくるため、-2σが位置する3万1830円処が射程に入ってくるだろう。そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたい。同時に、グローベックスの米株先物を睨んだ相場展開になりそうだ。

 前日の2%を超える下げから、ナイトセッションでも1%を超える下落となったこともあり、ショート筋は買い戻しを入れやすいところではあるだろう。-1σを上回っての推移が続くようだと、短期的ながらもリバウンド狙いのロングも入りやすいとみておきたい。そのため、-1σを中心としたオプション権利行使価格の3万1875円~3万2625円辺りのレンジを想定する。

 VIX指数は16.09に急伸し、上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線を上回ってきた。13週線も上回っており、ボトム圏からの上放れが意識されてくるため、リスクを取りづらくさせそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に低下した。6月16日につけた14.69倍をピークに低下傾向が継続しており、目先的にはボリンジャーバンドの-3σと200日線が位置する14.12倍がターゲットになりそうだ。また、週間形状では26週、52週線水準まで低下してきている。同水準を明確に下放れてくるようだと、NTショートが強まる可能性がある半面、いったんは反転が意識されやすい水準でもある。

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