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【市況】ダウ平均は一時400ドル超下落 米格下げが利益確定売りの口実に=米国株概況

NY株式2日(NY時間16:20)
ダウ平均   35282.52(-348.16 -0.98%)
S&P500    4513.39(-63.34 -1.38%)
ナスダック   13973.45(-310.46 -2.17%)
CME日経平均先物 32365(大証終比:-245 -0.76%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。一時400ドル超下落した。ナスダックも大幅安。フィッチ・レーティングスが米国の格付を引き下げたことをきっかけに、きょうの株式市場は世界的に売りが強まった。しかし、米国債の値動きに混乱はなく、為替市場でもドルが買われている。今回の米国の格下げは長期的に米国の一流の地位を損なうものではないとの声も多い。

 一部からは「ソフトランディングへの期待で楽観的になっていた米株式市場も高値警戒感が出ていたところに、今回の米国の格付下げは、ちょうど良い利益確定売りの口実を与えた」との指摘も出ている。また、「今回の格下げの影響は限定的なものに留まるだろう」といった声も少なくない。

 また、この日発表のADP雇用統計が強い内容となったことで米国債利回りが上昇したこともIT・ハイテク株を圧迫。金曜日の米雇用統計が強い内容になるのではとの見方も出ているようだが、両指標は必ずしも方向が一致するわけではない。

 決算ではAMD<AMD>が前日引け後に発表していたが、株価は下落。人工知能(AI)コンピューティングで更なる躍進を遂げたと発表したことは好感されているが、全体的にIT・ハイテク株が売りを強め、特にAI関連の下げがきつくなっている中で、同社株にも売りが強まった。

 スターバックス<SBUX>は上昇。北米が不調で既存店売上高が予想を下回っていたが、値上げで利益が押し上げられたことが好感された。

 総合ヘルスケアのCVSヘルス<CVS>と医療保険のヒューマナ<HUM>が取引開始前に決算を発表。予想を上回る数字を発表し上昇。

 生命保険のアフラック<AFL>が決算を受け上昇。主力市場である日本が好調だった。

 ゲーム開発のエレクトロニック・アーツ<EA>が決算を受け下落。通期のブッキングの見通しが予想を下回ったことを嫌気。

 発電機器のジェネラック<GNRC>が決算を受け大幅安。通期の売上高見通しが予想以上の減収を見込んた。下半期の住宅用製品の減収見通しを反映。

 化粧品のelfビューティー<ELF>が決算を受け大幅高。通期の見通しも上方修正。インフレで疲弊した消費者が同社の格安ブランドへの需要をけん引している。

 太陽光発電のソーラーエッジ<SEDG>が決算を受け大幅安。第3四半期の売上高見通しが予想を下回ったことを嫌気。

 デジタルインフラのバーティブ<VRT>が決算を受け大幅高。通期の1株利益および売上高の見通しを上方修正した。

スターバックス<SBUX> 102.13(+0.87 +0.86%)
CVSヘルス<CVS> 76.41(+2.46 +3.33%)
ヒューマナ<HUM> 483.75(+25.64 +5.60%)
アフラック<AFL> 76.24(+4.13 +5.73%)
エレクトロニック・アーツ<EA> 126.31(-9.81 -7.21%)
ジェネラック<GNRC> 115.95(-37.43 -24.40%)
elfビューティー<ELF> 133.19(+16.69 +14.33%)
ソーラーエッジ<SEDG> 195.51(-43.96 -18.36%)
バーティブ<VRT> 34.29(+7.76 +29.25%)

アップル<AAPL> 192.58(-3.03 -1.55%)
マイクロソフト<MSFT> 327.50(-8.84 -2.63%)
アマゾン<AMZN> 128.21(-3.48 -2.64%)
アルファベットC<GOOG> 128.64(-3.25 -2.46%)
テスラ<TSLA> 254.11(-6.96 -2.67%)
メタ・プラットフォームズ<META> 314.31(-8.40 -2.60%)
AMD<AMD> 109.35(-8.25 -7.02%)
エヌビディア<NVDA> 442.69(-22.38 -4.81%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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